自信が無さすぎて視線恐怖症になった私が、ギャルになってしまった話をする
すみません、タイトルを少しだけ変更しました。
いやー、桜が散っちゃいましたねー。
これからは、毛虫がぶいぶい言わせる(死語)季節到来!地獄ぅっ。(泣)
こんにちは。武田信玄公以上に大の虫嫌い、鋼鉄のざるです。
さて、こないだ自作のファンタジーものを更新したのですが、すごーく今さら「マジ卍」と言ってみたくなりましてね。
でもどこに出しても恥ずかしいBBAな私に「マジ卍」なんて言うチャンスはない。
そこで、自作のキャラに言わせてみたわけです。すると、不思議な感覚が沸き起こりました。
……あれ?このノリ、なんか懐かしい。
そう。その昔、私はギャル語を使っていた時期があったので御座る……。(黒歴史)
そんな感じで、封印されし若気の至りの記憶が「マジ卍」によって解放されてしまったので、ちょっと当時の事を振り返ってみたいと思います。
ではその話をする前に、まずは私の性格を紹介しておきます。
性格といえば、よく適正検査みたいに性格を診断する検査がありますよね。
実は私、エゴグラムや性格診断などをする度に、必ず同じ文言が出るのです。
「優し過ぎる」
「自主性に乏しい」
「芯がない」
会社でも、「優しい」だの「ドM」だのと言われる私です。
だけど、優しいからといって、別に善人というわけじゃないんです。悪人でもないけど。
そもそも、他人を許容し否定しないのは、他人を否定できるほどの価値を自分に見出だせないからなんです。
ようは、自分に自信が無さすぎるんですよね。
といっても若い頃に比べたら、これでもずいぶんマシになったんです。
当時は自分に自信が無さすぎて、いつも自分を疑ってました。
私は人を不快にさせているに違いない、と。
街を歩けば、常にみんなが「あいつ、変じゃね?」と負の視線を向けているような気がしてました。
隠して普通に振る舞っていたけど、本当は内心怖くてビクビクしていたんです。
もちろんこの問題に対し、どうにかしなくてはならないと思っていましたから、私は考えに考え、とうとうとある画期的な解決策を思いついてしまったんですよ……。
当時、街中にはギャルが溢れていました。
私は当時大学生になったばかりで、同じ大学の親友が二人いたんですが、二人ともギャルでした。
ついでに言えば、地元で親同士が仲の良い幼なじみ二人も、めちゃめちゃギャルでした。
そんな環境の中で私が思いついたのは、『木を隠すなら森の中』大作戦。
みんなと同じになれば目立たない、というわけです。
そう。私は普遍的な存在となるために、『ギャル』になることを決意したのです。
さあ思い立ったが吉日。地元に帰っていた私は、ギャルの幼なじみ二人とお泊まり会を開き、そこでお願いしました。
「私をギャルにしてくれ!」
「「急にウケるー!!(爆笑)いいよ!」」
とりあえずその日は、ピアス穴開けと眉を整えることに決まりました。
ピアス穴開けは、はっきり言って荒療治でした。安全ピンの針を炙り、耳に……。
なんか文章にすると怖すぎるけど、その時は全然平気でしたね。
『みんなやってる』マジックにより私の心は麻痺していたんだと思います。
次に眉。
一人が右眉、もう一人が左眉を担当。私は、毛抜きを構えたギャルに挟まれました。
ほら、オセロは挟まれたら色がひっくり返るでしょ?
私も両側をギャルに挟まれたのです。そして私は、耳と眉だけ、ギャル色にひっくり返ったのたのでした。
その後幼なじみ達がギャルメイクを施してくれ、「私の服着てみる?」と言ってくれましたが、丁重にお断りしました。
細ギャルの服なんて、入るわけがない。
でもこれで、やるべきことが決まりました。次の課題は、ギャル服です。
ギャルっぽい服は、そこらの安めの店で売っていました。
ですが、普遍的なギャル服がわからない。
一人暮らしのマンションに戻った私は、大学のギャル友人に服を見繕ってもらうことにしました。
ついでに、ギャルメイクに必要なメイク道具も揃えた私。
よし、これで完璧か?
……いや、まだです。街を歩くギャルと自分を比べると、わかる違い。
私に足りないのは、髪の明るさと、肌の黒さです。
髪は、まあ脱色してなんとかなりました。ちょっとヤンキー風味になってしまったが、まあ似たようなもんですよね?
だが、問題は肌の色。当時のギャルは、なんだか黒かったんですよ。みんな日焼けサロンに行ってたようですが、こちとら貧乏学生。お金がもったいない。
よし、海に行こう。日焼け止めを塗らずに、海に繰り出しました。
そして私は、全身火傷したのでした。
今、バカだと思ったでしょ?
……激しく同意です。それにしても、あんなに痛くなるとは……。太陽光線は有害ですよね。マジ卍!!(使い方適当)
痛くて服が着られず、二週間ほど家にこもり、裸族として暮らしました。
よかった、夏休みで。うまかっ○ゃん(袋麺)大量にストックしといて。
1日三食う○かっちゃん。朝起きてうまかっちゃん。ぷよぷよして昼にうまか○ちゃん。ぷよぷよして夜もうまかっちゃ○。ぷよぷよして寝て、朝起きたらうまかっち○ん。
○まかっちゃんとぷよぷよしかしない二週間。
最後は目をつぶると、頭の中で延々とぷよぷよが落ちてくるように。
体重も三キロ減りました。
でもその頃には、さながら毛虫が蛾に羽化するように、見た目だけは立派なギャルに変態していたのです!!
よっしゃあっ!これで私も普遍を手に入れました。全は私であり、私は全である。知らんけど。
でも、ようやくこれで、安寧を手に入れられる。
ギャル生活開始です。その結果……。
より注目度が増したんですけどおおっ?!!
そりゃそうです。
派手な格好をしてりゃ、見ますわな。
群れてりゃ目立たないけど、一人で歩いてりゃ、目立ちまくりですわ。
しかもこの格好で島のド田舎の祖母のお家に行ったらば、「島にギャルが現れた!!」と界隈を賑わせてしまう羽目に。
計画は失敗です。
視線を逃れたくてギャルになったというのに、より一層視線を集める存在になってしまったのです。
でもね、案外私は開き直れるようになりました。
何故か。それは、他人が視てくるのは、私が『ギャル』だからです。
『私』自身ではなく、彼らは『ギャル』を視ている。
私は、私自身から他人の視線を外すことに成功したのです。故に、彼らの視線に耐えられたわけです。
しかし、ギャルなんてずっとは出来ません。
理由は、就職活動。
派手な格好はNGです。
まわりの友人達は、ギャルをやめてしまいました。
私の作戦は、周囲に溶け込んでなんぼです。当然私もギャルは卒業です。
分厚い鎧が奪われ、なんだか心許なくなってしまった感があります。
さらに大学も卒業。
当然友人達と会う頻度は減ります。
しかし、その頃新たな出会いが。
合コンで仲良くなった高校生達とやたらウマが合い、しょっちゅうつるむようになったのです。
そして私は、ストリート系への道に向かって踏み出した……!(おいっ)
いや、『俺達の戦いはこれからだ!』みたいに締め括られても……ですよね。
結局視線恐怖症はどうなったかというと、ある日唐突に気にするのが面倒臭くなりまして……。
簡単に言えば、もう若くもないんだから、どんな格好しようがどうでもよくなりました。
つまり、思考がおばちゃん化することで図太くなり、視線を気にするの繊細さが失われ、視線恐怖症を克服してしまったようです。
…………いいんかな、これ??
結論。
視線恐怖症はギャルになっても治らないが、心からおばちゃんになったら治る。
なんだかとんでもない終わり方になってしまいましたが、視線恐怖症は治るみたいです。おばちゃん化で。
人に良く見られようという気持ちをなくすのがミソかな。
ただ、性格はなかなか治らないんですよね。
これに関しては、うまく付き合っていくしかありません。
それでは最後に、一つだけ今回の教訓をば……。
海水浴では、必ず日焼け止めを塗ってください。地獄を見ます。
以上、ご清聴ありがとうございました!