#9 レベルとステータスと男の娘
お風呂は気持ち良かった~。
1ヶ月も入らなかったから、余計に染み渡る。
どうにか野営の時にも入れないかな?
まずは安全な野営方法か。
空間魔法?はややこしいな。
地面の下は?魔法があるから出来るかな?
まぁ追々考えよう。
まずはテルに色々聞かなきゃな。
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「テルいるか?」
「うん、いるよ、入ってきて」
入るとテルがバスローブ姿でベッドに座って待っていた。
もう何なの?
ミカさんの入り知恵?
確かに可愛いけど子供じゃん、俺もお前も!
つーかきっかけ何よ!
・・・・とりあえずこれから片付けよう。
「テル、とりあえず誰に相談したか話しなさい」
「えっと、ミカエラに・・・・押し倒しちゃえって」
「予想通りか、でも何でよ?まだ俺もお前も子供だよ、まぁ中身は色々違うけど」
「あのね、この1ヶ月タッチャン居なくて寂しかったの、もしこのまま居なくなったらって思ったら凄く嫌だったの」
「だからミカさんに相談したと、よりによってミカさんか」
「でもザウスにも相談したよ、私の好きにした方が良いって言ってたよ」
ザウスさん、そうかあの人執事だもんな、悪いのはミカさんだな。
きっとそうだ!
「まぁ相談するようにしたのは偉いよ、でもこういうことは、大人になってからするもんだ」
「私は長生きしてるから大人だよ」
「でも体は子供だろ」
「じゃあ成長するよ」
「まあ待て、少し落ち着いて考えよう、テルはダンジョンから離れられないんだよな?」
「うん、ダンジョンに人が一杯来ないと離れられないよ」
「それは俺が何とかしてやる、森に道を作って、人を呼ぶよ、俺は外に行けるからな、それが俺の恩返しだ」
「いいの?」
「ああ、時間はどれくらいかかるかわからないけどな、だからテルが自由になって、ダンジョン以外の世界を見て、それから考えてくれよ、テルは俺の事を好きなのかどうかを」
「・・・・・わかった」
「それまではテルと一緒にいるから安心しろ、勝手にどこかに行ったりしないよ」
「うん」
「そういえばテルは成長するのか?」
「出来るよ、今は成長止めてるけど、これから成長するね」
「お前は何でもありだなっ!」
「何でもじゃないよ、一度成長した分は戻せないから」
「じゃあ結婚出来る年まで成長して止めるのか」
「うん、そんな感じ、どれぐらい成長するかわかんない、タッチャンはこのままがいい?」
「俺はロリコンでは無い、是非成長してくれ!」
「う、うん、わかった」
よし、乗りきった!
そういえばなに聞くんだっけ?
・・・・そうだ、レベルとかその辺だ!
「そうだテル、レベルの確認とかって出来るの?」
「出来るよ、【ステータスオープン】って言ったり思ったりすれば目の前に出るよ」
「じゃあ【ステータスオープン】」
「んがぁぁ」
『ぶぉん!』
ちっ、殴れないのか。
何とかステータス殴りたい。
「タッチャン突然どうしたの?」
「テルには見えないのか?」
「うん、見せようとしないと他の人には見れないよ」
「じゃあ見て良いよ、理由わかるから(怒)」
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【名前】光本 辰樹【年齢】13(22)
【性別】男(男の娘)
【種族】人族(地球人)
【クラス】ーーー
【状態】可愛い呪い
【レベル】76
【腕力】120
【体力】108
【魔力】5
【敏捷】78
【物耐性】255
【魔耐性】255
【器用】95
【運】145
【魅力】158
【ギフト】完全耐性
【称号】巻き込まれし者 オークの天災 ゴブリンの天敵 目覚めし者(女装)
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なんぞこれ?
年齢の(22)はまあ良い、実年齢って事かな?
ステータスの数値も比較が無いから置いとこう。
レベルもオークやゴブリン狩りまくったし、キングも倒したからまあ良いや。
だが性別と称号お前らはダメだ!
わざわざ(男の娘)いらんだろ!!
そして俺は目覚めて無い!!!
こちとら命懸けの女装だぞ!!!
女装趣味みたいに書くな!!!
「わかったか?」
「うん、わかった、こんな表示初めて見た」
「これ作ったやつ殴りたい、俺の最大の目標できた!」
「それは置いといて、やっぱりステータス凄いことになってる、何でこんなに伸びたんだろうね?」
「俺、最初は違ったの?」
「最初は物耐性、運だけが凄くて、それ以外は普通の数倍くらいかな?魔耐性は【完全耐性】の影響かな」
「レベル上がってるからじゃないの?」
「それにしても凄いよ、255なんて私の魔力以外で初めて見たよ」
「255以上には上がらないの?」
「多分それ以上は表示されないの、私も255になってから、いくら魔力上がっても、表示は変わらないから」
「詳しくはわからないって事か」
「普通はこれで十分なの!」
「それよりクラスって何?俺空欄なんだけど」
「そこは職業みたいなものだよ、クラスが決まると技能とかも表示されるの」
「へぇ勝手に決まるの?」
「多少は選べるけど、向いてるものかな?良くわかんないの」
「テルはクラス何?」
「じゃあちょっと見せるね」
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【名前】テルミーナ【年齢】12(※※※※)
【種族】ハイエルフ
【クラス】魔導神
【状態】ーーー
【レベル】120
【腕力】36
【体力】42
【魔力】255
【敏捷】39
【物耐性】40
【魔耐性】200
「こんな感じだよ」
「魔導神って何よ、テルは神様なの?」
「違うよ、魔導師の一番上みたいなのだよ」
「つーかテルちょっと隠したろ、年齢の横、何あれ?」
「一部だけ隠したり出来るよ、消すのは無理だけど」
「マジで、どうやんの?」
「指で色々操作出来るよ」
早速やってみる。
ポチッポチッ
押せる・・・・年齢は出来た!
後は性別は・・・・・・なんか出た!
【性別の改竄は出来ません】
「んが~~!」
『ぶおん!』
じゃあ称号は・・・・・
【称号の改竄は出来ません】
「がぁぁぁぁ!」
『びゅおん!』
何で操作出来んのに殴れないんだ!!
「タッチャンどうしたの?」
「出来ない!年齢以外は出来ない!」
「まぁ人に見せることはあんまり無いから」
「でもテルは俺の最初のステータス知ってるだろ、じゃあ見られることもあるんだろ」
「色々方法はあるよ」
「・・・・・・隠す方法は?」
「魔道具とかかな」
「よし、作る!こんなの見せられん!」
なんか忘れてる気がする・・・・・・・・・・・・・。
「そうだ、クラスだ、押せば良いのか?」
「そうだよ、選べるのが出てくるよ」
「ちょっとテルも見てくれ、良くわからんし」
並んでいたのは・勇者・拳闘士・魔導師・剣士・魔導技士・狩人・職人
「・・・・テル、これ勇者以外でどれがいいの?」
「何で勇者以外なの?勇者でいいじゃん」
「職業が勇者って意味わからん、嫌な予感するし、何よりどんな職業か想像つかんわ!」
「勇者は特別な技能を持った戦闘職だよ、見たこと無いけど強いらしいよ」
「はい却下~!そんな殺伐としたもんに興味は無い!他でお奨めは?」
「え~~、お奨めは私と同じ魔導師なんだけど、タッチャンなら何でも大丈夫だよ、変えることも出来るし」
「・・・よし、じゃあ職人だ」
ポチッ
「これで終わりだな」
「ねぇ、タッチャン?」
「どうした?」
「職人も見たこと無いよ」
「まぁでも危ない感じじゃ無いじゃん、それに覚えようと思えば剣士が魔法覚えることだって出来るだろ」
「うん、それはそうだけど」
「じゃあ職業なんて何でも大丈夫だよ」
「そうかな~?」
「それに変えられるんだろ?」
「うん、その職業をある程度やれば上位の職業にしたり、他の職業にしたり出来るよ」
「じゃあいいよ、俺がやることは変わらんから」
「それもそうだね、そういえばタッチャン街に行ったんだよね」
「そうだ!本いっぱい買ってきたぞ、一緒に読むか」
「うん」
そうしてその日はテルと一緒に夜遅くまで本を読んで過ごした。




