表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/52

#36 学校とウッチーと鍛練

「そんな訳で学校っぽい物を作ったから今日からみんなにはここに住んで鍛えてもらいます、・・・まぁ多少やり過ぎたのは気にしないでくれ(汗)」


高校生8人を校舎の前に集めて話し出す。

何か呆れた顔してるけど気にしない!


「まずは紹介しよう、魔法関係はテルミーナとエリザベートさんです、これはみんなに受けてもらいます、それと体術、武術関係はザウスさんとグレイさんそれとクレアさん、後はみんなの装備を作るのがジルベルトさんとミカエラさん、もし生産職も学びたかったら相談して下さい、それとそれぞれの補佐としてこの子たちも付きます」


エルマ、ミネルバ、ロイ、ファナ、クリフ、ローザはやることが終わったので、エリザベートさんと一緒に昨日屋敷に帰ってきた。


それと参考にみんなのレベルを聞いてみたが、平均で70くらいだった。

普通に考えればかなりの高レベルらしい。


「グレイさんとクレアさんに聞いたと思うけど、魔力操作と武術の基礎をみんなが身に付ければ今よりかなり強くなれる、実戦経験とレベル上げはダンジョンと森でできる、こんな感じでいこうと思います、何か質問は?」

「あんたに負けたから従うけど、本当に強くなれるのか?」


ヤンキー君が最初に聞いてきた。


「なれるよ、後で分かると思うけど、ここにいる子供たちは2年くらい前までただのひ弱な子供だった、それが今じゃ君より強いぞ、なぁ葵?」

「うん、ロイ君にはまだ勝てない、この前は惜しかったんだけどね」

「マジかよ(汗)それよりもそいつも男なのか?」


あ~その疑問もあるのか・・・。

つーかロイもクリフも何でメイド服なんだよ!

しかも何で似合ってるんだよ!

もう少し男らしくなってもいい年だろうが!


「あ~うん、ロイとクリフは男です、まぁうんそんな感じだ、わかった?」

「わかったよ、もう文句は言わねぇ、でも後で腕試ししてぇ!」

「それは好きにしてくれ、他にはない?」

「僕もいいですか?」

「はい、イケ・・ウッチーどうぞ」

「・・・タツキさんはどうするんですか?」

「しばらくは新装備を作る、それとエリーさんに無茶ぶりされたんで、出来ればレベル上げしたい」

「そうですか、僕らは本当に強くなれるんですか?」

「みんなの身体能力はかなりのもんだし連携もよかったぞ・・・それに女神様?の加護とか称号とかあるんでしょ?」

「はい、ただタツキさんとの力の差を見ると不安になりました」

「・・・以前の邪神との戦いの時にも勇者が召喚された、その時の勇者はかなり活躍したらしいぞ」

「そんな話聞いたこと無いですよ!」

「実際に見た人がそこにいるんだよ、なぁエリーさん」

「そうね、確かに称号とか加護も聞いてた内容と一緒よ」

「それと地球に帰る方法は知ってるだろ?」

「はい、エルフの国の古い文献で見ました、それにテルミーナさんにも聞きましたから」

「・・・自力で良く調べたよな、そんな訳だから強くなるのは必須だ、頑張れ!」

「分かりました!」

「後は無いかい?」

「はい!」

「はいそこの魔女っ子」

「もう、いつになったら名前覚えるの?えっとタツキさんの来てる服って何処に売ってるの?出来ればタイツとかホットパンツとか欲しいんだけど?」

「あっ、私も欲しい!」

「葵もかよ、売っては無いな、昔のなら屋敷にあるから後で寮に持ってくよ、他には?」

「いいですか?」

「はいそこの盗賊っぽいの!」

「その呼び方やめて下さい、犯罪者みたいでしょ!」

「ごめんごめん、で何?」

「僕の透明化は何で分かったんですか?」

「そうだよ、何だあの反則技!全く見えなかったぞ!」

「僕のギフトです、見えないのに何で分かったんですか?」

「魔力が漏れてたんだよ、後は気配も消しきれてない、その辺は魔力操作と気配察知を覚えればわかるようになるし、更に完璧になるよ」

「気配と魔力ですか」

「もう無いかな?無いようなら始めよう(笑)」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


さてと、

俺はこの前思い付いた小型の大砲や魔銃の改造

、それと盗賊系の使ってた、空飛ぶ靴も便利そうだな。


『ぎゃぁぁぁっ』

『きゃぁっ』

『ぐあっ!』


「やってるやってる、ザウスさんは優しそうに見えてキツいんだ、ギリギリまで追い込むからな(笑)」


念のためエリクシールとソーマをかなり置いてきたから大丈夫だろう。

ソーマは状態異常や疲労を回復するし、エリクシールは特級ポーション以上の回復薬だ。

どちらも味はかなり不味いがそれはしょうがない。


さて、じゃあ俺は屋敷の地下工房に籠りますか!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


   ~高校生たち(内山)~


僕の名前は内山正義、3年前に地球から異世界に呼び出された勇者だ。

僕らを呼び出したのは怪しい貴族と神官で最初から胡散臭かった。

彼らは魔族を滅ぼす為に僕らを召喚したらしいが、転移の時に会った女神様は何も言っていなかったのも変だ。

色々不信に思いながらもこの世界の生活になれた頃に、真壁さんたちから神官たちが僕らに契約魔法を使う気だと聞いた。

契約魔法は奴隷に使うような魔法らしく、契約者の命令に逆らえなくなる。

すぐに逃げ出す準備をする為にみんなで話し合った。

その結果色々合ったが、南雲たち3人は残り他の6人は逃げ出す事にした。

その際喧嘩別れを装って残った南雲たちに被害が出ないようにした。


その後しばらくして獣人の奴隷を助けたのを転機にして、ハーレム目的の地球人を装って旅を続けた。


色々な国を渡るに連れて意図せず奴隷が増えたのは不可抗力だと思う。

仲間に言わせると僕の体質のせいだと言うがそんなことはないと思う!

もちろん彼女らにそんなことはしてないし、僕には地球に大好きな幼なじみがいるんだ!


話が逸れたな、大きな手がかりが見つかったのはエルニアというエルフの国だった。

仲間の透明化で禁書庫に入り込み、見つけた書物の一文だった。


それは古の英雄たちの冒険譚だった。

読めない部分も多かったが、とあるダンジョンの最奥から『深淵』と呼ばれるダンジョンへの道、そしてその先の記述だった。


それからはこのダンジョンを探して旅をした。

僕らは家事が出来なかったから元奴隷の彼女たちが居てくれて助かった(何故か途中で増えて最後は5人になってた)


『深淵』へと繋がるダンジョンは50階層あるらしく、中々見つからなかった。

手がかりは深い森と50階層、それとエルニアではないらしい事だけ。


そうして2年程たった頃、新しいダンジョンが発見されたと噂がたった。

しかもそのダンジョンは深い森に囲まれた場所にあり、最終階層は50階層だと言う。

今アタックしているダンジョンはちょうど10階層で最後だったので、急いで噂のダンジョンに向かった。


そのダンジョンまでの道は異質だった!

今までこの世界の道は、主要なもの以外は土を踏み慣らしたような物しか無い。

石畳は街中や王都や帝都でしか見なかった。


それなのに長さ50km程の真っ直ぐで平らな道が近隣の街『アトラン』からダンジョンへと整備されている。

詳しく聞くと魔物避けや夜の明かり等もついているらしい。


そうしてダンジョンへ到着すると凄い光景が広がっていた。

まず森との境にある大きな壁、一部は金属やコンクリートのような石材?で作られている。

前に立ち寄った『アトラン』と同じくらいの大きさがある。

街中の宿は見た目は普通だが、中身は日本に戻ったようだった。

水洗トイレ、大風呂など、この世界で中々見たことが無いものばかりだった。

街?で評判の食堂も唐揚げやハンバーグ、アイスクリームやケーキなど懐かしい品々ばかりだった。


不思議に思っているとその疑問はすぐに解消された。


突然現れた美少女エルフが色々教えてくれた。

このダンジョンの発見には日本人が関わっているらしい。

彼の名前は『光本辰樹』さん、僕らよりも6才くらい年上だ。

そして『巻き込まれし者』という称号があった、時期も合うので僕らの召喚に巻き込まれた可能性が高いらしい。

今目の前にいるテルミーナさんが怪我をしていた辰樹さんを助けて、その後色々合ってダンジョンの解放に繋がったらしい。


「あなたたちは『深淵』に行くつもりなんでしょ?」

「・・・・何故わかるんですか?」


確信に満ちた目で問われ、正直に話す。


「だってタッチャンと同じ地球人でしょ、称号を見ると召喚された本人たちみたいだし」

「そこまで分かるんですか、そうです、僕らは地球に帰りたいんです!」

「最近解放されたから話せるんだけど、まだ君たちじゃ無理だよ、まずこのダンジョンの50階層まで行けないよ」

「・・・確かに50階層は今まで挑んだ事の無い領域ですけど、これまで30階層までは踏破したこともあります」

「う~ん、ダンジョンから解放されて分かったんだけど、みんな基本が出来てないんだよ、まぁ挑んでみて駄目そうなら冒険者ギルドで講習してるから行ってみるといいよ、じゃあね~」


その後はダンジョンに潜り、20階層まではなんとかなったが、21階層から難易度が上がり物資や薬が足りなくなったので一度戻った。


テルミーナさんから言われた通り冒険者ギルドに向かうと今まで見たことも無いような模擬戦が行われていた。

僕らの使う身体強化系のスキルと同じかそれ以上の早さで動き回る人たち、魔法も詠唱していないし、魔法の威力もおかしい。


そうして呆然としているとまたテルミーナさんが現れた。

何でもダリス帝国で色々あって地球人たちが集まっている、これから行くけど着いてくるか?との事だった。


そうして着いていったら後はこんな感じだ。


今俺たちはザウスさんにしごかれている(汗)


優しそうな外見に騙された!

「ちゃんと加減しますよ」なんて嘘だ!

隣を見ると口から血を吐いてる、加減出来て無いじゃん!

「薬もたっぷりありますからいくらでも鍛練出来ますね」とか怖くてしょうがない!


「ぎゃぁぁぁっ!」


あっ!また南雲が吹き飛んだ。

・・・僕らはこれからどうなるんだろう(涙)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ