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#34 ヤンキーとイケメンと力試し

8人の高校生?を連れて庭に出てきた。


何か引率の先生みたいだな。


「え~とまずは金髪のヤンキー君、南雲君だっけ?そっちの2人とずっと一緒だったんだよね?今までずっと3人で戦ってたの?」

「そうだ、近くの森やダンジョンでレベル上げをしてた、この辺りの魔物は大体やりあったぞ」

「そうか、じゃあ3人まとめてやろうか、武器はそのままでいいぞ、こっちはこの木刀(精霊樹)を使うわ」

「舐めてんのか?お前防具も着けてないだろうが!」


そう言われて自分の姿を見る。

今日は赤色のパーカーに黒のホットパンツ、黒のタイツそれに竜革ブーツだけだ。

もちろんマジックバッグの腕輪はしてるし慧眼鏡も着けている。

髪はまとめて無かったな。


・・・・防具無しに見えるよな


「俺は君らみたいな防具は無理なんだよ、この服が防具みたいなもんだ、それに連携とかも見たいじゃん、後は今君らが使ってる装備の質も見たいからね」


髪をまとめながら答える。


「分かった、後悔すんなよ」

「よし、じゃあかかって来い!」


さてとお手並み拝見だな。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「うぉぉぉ」


『ガンッ、キンッ、キンッ、キンッ』


ヤンキー君が片手剣で切りかかってくるので木刀で受ける。

武器の質はまぁまぁだな、良くも無く悪くもなく、魔鋼鉄製っぽいけど今まで外で見た中では良い方だな。

防具は金属製の胸当てにガントレット、革製の靴、まだ使って無いけど背中に盾もあるな。

剣は我流っぽいな、魔物相手に覚えた感じかな。

魔力の操作はしてる気配がない。


「やるじゃねえか、それじゃあ本気出すぞ、肉体活性!」


おぉ、スキルかな?身体強化魔法に近いな。


『キキキキンッ、ガガンッ、ゴゴンッ』


俺はそのまま木刀で受け続ける。

つーかこのままなのか?

連携はしないのか?


ちょっとスピード上げて、追い詰めよう。


『キキンッ、キンッ、キンッ、キンッ』


「くそッ!」


一旦ヤンキー君が距離をとる。

俺は肩に木刀をトントンやって余裕を見せてみる。


「もう終わりにするか?」

「まだまだ、上島は俺に強化魔法と隙があれば攻撃魔法撃ち込め、有村は魔弾で援護だ」

「分かったわ」

「任せて!」


「いくぞ!」


やっと連携が見れるな。


連携は中々さまになっているな。


魔法使い風女子がヤンキー君に強化魔法を使って更にパワーアップさせる。

そしてガンマン風女子が魔銃らしきもので援護する、弾は火弾だったり氷弾、土弾と色々だな。

魔法使い風女子も呪文を唱えて魔法を撃ってくる。


俺も魔法を使ったり木刀で叩き落としたりして対処する。

・・・まぁこの程度なら食らっても問題なさそうだけどな。

そしてヤンキー君がその間に大技を使う感じか。


「これで終わりだ!シャインブレイド!!」


ヤンキー君の武器が光り、その光が更に伸びる。剣の2倍くらいになった。


・・・・・ちょっとどの程度の威力か試すか?

薬もいっぱいあるしやってみよう。


『ガシッ!』


ヤンキー君が上段に構えた剣を振り下ろしたタイミングで、俺は左手でヤンキー君の剣をシャインブレイドごと掴む。


・・・掴めたな、ちょっと痛いぐらいか。

この技何だろう?切れ味増加?威力向上?わからんな。


そのまま左手に力を込めて剣を握りつぶす。


『バキンッ!』


この剣あんまり質は良くないな。


ヤンキー君達を見ると呆然としてるな。

もういいか、大体分かったわ。


「終わりでいいな」

「まだだ!」


そう言うとヤンキー君は何処からか片手剣を取り出す。

あれがアイテムボックスか!

今どうやって出したんだろう?


「ねぇ、まだやるの?」

「無理だよ、何なのあの人訳分かんないよ」

「いいから援護だ、ほら来いよ!俺はまだ倒れて無いぞ!」

「・・・分かった」


『カンッ、ヒュンヒュンヒュン、ドスッ』


瞬時にヤンキー君の前に踏み込み木刀で剣を弾き飛ばす。


『ゴンッ、ドサッ』


そのままヤンキー君を木刀で気絶させる。


「君らは降参でいいかい?」

「はい!」

「降参です!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


さてと次はハーレムトリオだな。

一緒に来ている奴隷たちはどうするんだろうな?


「さぁ君ら3人はどう戦う?後ろの人たちも戦うのかい?」

「この子たちは戦いません、戦いの前に1つだけ聞いても良いですか?」

「なんだい?イケメン優等生」

「その呼び方やめて下さい、僕は内山正義です」

「了解、それで何の質問だい、ウッチー」

「・・・今の戦いはどれだけ手加減してましたか?」

「手加減?・・・どれだけと言われても困るな」

「そうですか、それとあまり舐めない方が良いですよ」

「分かった、さぁ来いハーレムトリオ!」

「その呼び方もやめて下さい!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


さすがにハーレムトリオは最初から3人で挑んできた。

連携も様になっている。

勇者と魔剣士、それと盗賊系らしく勇者は光の魔力を帯びた剣で、魔剣士は炎の魔剣で絶え間無く攻めてくる。

盗賊系は透明になれるらしく、突然現れてはナイフで攻撃してくる。

彼らの装備は中々良さそうだった。

質も悪くなさそうなので旅先で手に入れたものなんだろう。

ミスリル製と勇者君の剣はオリハルコンっぽいな。

各々身体強化のスキルは持っているようでかなり動きは良さそうだ。


・・・ただ接近戦メインで単調なんだよなぁ。

盗賊系の子も魔力が漏れてるから魔力感知出来れば丸わかりだし。

もう1人か2人ぐらい遠距離があればかなり良さそうだな。

つーかさっきのヤンキー君たちと組めばかなり良さそうだよな。


そんな風に考えていると盗賊系の子の魔力が空に浮いてる。

何するんだろう?


2人と打ち合いをしながら考えていると突然2人が飛び退いた。


「終わりだ!」


盗賊系の子が叫ぶと直径5mくらいの岩が突然俺の上に現れた。

アイテムボックスから出したのか?


「終わらねーよ!」


少しだけ身体強化魔法を使い、落ちてくる岩に向かって拳を突きだす。


『ドカーーーン』


岩を砕いて吹き飛ばす。

そして盗賊系の子に聞いてみる。


「それは浮遊魔法を込めた靴か?」

「・・・・・はい、そうです」

「そうか、それも面白そうだな、で?続けるか?」

「いえ、降参です」

「よし、じゃあ次は葵と結衣、修行の成果を見せてくれ」

「えっ!」

「やだよ、戦わないよ」

「違う違う、魔力操作とか身体強化魔法が出来るようになってるか見せてくれ、的はこの木な」


そう言って俺は精霊樹の角材を取り出す。


「そういう事ならやります」


そう言ってまずは結衣が魔法を唱える。


金色の魔力はまだだけど、発動の魔力はかなり増えてるな。


『ドッカーーーン!』


「おお、燃えてる燃えてる、前より威力上がったな」

「はい、金色の魔力はまだ分かりませんけどね」

「いやいや、この短期間でこれなら十分だろ、それに結衣は魔力の放出量が多いじゃん、多分まだまだ威力上がるだろ?」

「はい、ここでは危ないので抑えました」

「よし、じゃあ次は私ね」


そう言って葵が身体強化をする、そして剣に魔力を纏わせた。


「はぁっ!」


『ズパンッ!』


おおぉ、斬れた!


「かなり出来てるな」

「でも手応えが違うよ、この木何なの?凄い硬いよ」

「そいつは硬いんだよ、俺の木刀にも使ってるからな、よし、大体今のみんなの力量は分かった」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「それじゃあこいつでダンジョンに向かいます」

「タッチャン飛空挺出来たの?」

「おうよ、ついこの前完成した!見ろよこの赤いボディ、このフォルム最高だろ!」

「すいません辰樹さん、これはどこで手にいれたんですか?」


イケメン優等生のウッチーが聞いてきた。


「手にいれたっていうか、俺が作ったんだよ、こんなファンタジーな世界に来たら飛空挺は鉄板だろ!」

「・・・・・辰樹さんのクラスは勇者やそれに準じたものじゃないんですか?」

「俺は生産職だ、可愛い服着ないと死ぬからな、俺の選択肢に戦闘職なんて無い!」

「・・・それなのにあんなに強いんですか?」

「まぁそれも屋敷に行けば分かるよ、さぁ乗った乗った、ヒスイ出航準備だ」

【了解しました】

「タッチャンこの声誰?」

「魔石に使ったダンジョンコアだよ、何故か喋って色々やってくれるんだ」

「そうなんだ、よろしくねヒスイ」

【よろしくお願いします、テルミーナ様】

「よし乗り込んだな、ノイエ・ルージュ発進!目標は屋敷だ」

【了解しました】



こうして俺は数ヶ月振りに屋敷に帰る事になった。

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