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#18 遺跡とゾンビと日本人

早速遺跡に入る。


外から見ると神殿のようだが、内部は何だろうな?学校?病院?

石造りの朽ちた感じだが、印象はそんな感じだ。

とりあえず地球人を探すために索敵魔法をしてみる。


・・・・人は居ないな。

そんなに大きな建物じゃないんだか?


少し探索し、奥の方でもう一度索敵をする。


・・・居ないな、あとは地下かな?


地面のしたに向けて、鉱石を探るスキャンをしてみる。


・・・・地下にかなりの規模の空間があるな。

一番地面に近い空間は?

・・・奥か、行ってみよう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


・・・何で地下への入り口付近で魔物の大群がいるのよ(怒)


あれか、ダンジョンのモンスターハウスみたいなもんか。

大体30m四方の部屋に、コボルト、ゴブリン、狼の魔物、そしてミノタウロスみたいなのがいる。

魔物同士で戦わないのか?

ん?床を探ってるのか?


まあいい、やるか!


刀は抜かずに2丁拳銃で部屋に入る。

最初に俺に気付いたのはコボルトと狼だ。

向かって来たので、迎え撃つ。


『ガォォォォォン』


銃声が重なり大音量で響く。

隣で他の魔物が撃たれても他の魔物は止まらず突っ込んで来る。


『ガォォォォォォォォン』『カチャカチャ』『シャコン』『ガォォォォン』


装填と銃声が重なりさらに大音量になる。

ぞろぞろ来やがった。


『ゴン』『グシャ』


魔銃を叩きつけ頭を砕く、そのまま右手を刀に持ちかえて、突っ込む。


『スパッ』『ガォン』『ゴン』『スパッ』


斬って、撃って、殴って、斬って迎え撃つ。

ゴブリンがいる時点で殲滅は決定だ!

今もおっ起てながら突っ込んで来る(怒)

向かって来るやつなぎ倒して、見回すとミノタウロスが奥に一匹残っていた。


来ないな?

こっちから行くか?

向かって行くとミノタウロスが後ずさった?


刀を納め、魔銃をホルスターにしまい、一応話す。


「逃げたきゃ逃げろ、追わねえよ」

「イイノカ?」

「喋れんのかい!」

「シラナカッタカ?」

「知るかよ、喋れる基準って何だよ!」

「イロイロダ」

「会話になってる!オークキングとは大違いだ!」

「オレ、トクシュコタイ」


??・・・特殊個体か?


「お前知能高いな、この部屋で何してた?」

「ココ、オレノヘヤ、コイツラ、チカ、サガシテタ」

「ここは元々お前の部屋で、コイツラは地下に行くために、ここに来たってことか?」

「ソウダ」

「こいつらが来る前に、他に人間来たか?」

「シラナイ、デモスコシマエ、チカノミチ、アイテタ」

「お前が知らないうちに誰か通ったってことか?」

「タブン」

「まあいい、俺も地下行くから階段どこだ?」

「コッチ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ココダ」

「無理やり壊せばいいのか?」

「マッテ、イマアケル」


『ゴゴゴゴゴ』


「へぇ~仕掛けがあるのか」

「コノサキ、オレワカラナイ」

「あ~気にすんな、何とかなるさ」

「コノバショ、モトモト、ケンキュウジョ」

「お前は知能高過ぎじゃないか?」

「テレル」

「照れんのかい!」

「イロイロアブナイノアル、キヲツケテ」

「おう、ありがとう、お前も気を付けろよ、今度オレに会ったら話しかけろ、そうすりゃ斬らないから」

「ワカッタ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


地下1階


魔物の喋れる基準って何だろうな?

強さなのか?

でもミノタウロス怯えてたし違うか。

黒竜も喋らなかったしな。


つーか地下は何か臭いな。


そんなことを考えながら、地球人達を追っている。

あまりに簡単に追えたから、色々考えてた。

この地下室はあまり人が入っていないらしい。

なので足跡が一組分しっかり残ってた。


ちなみにマリアナさんの話では、帰還希望の地球人達は女子の二人組だ。

時々索敵もするが、まぁ数日分先に行っているはずなのでまだかかるだろう。

地下は研究所とミノタウロスは言っていたが、昔の防空壕を利用した感じだ。

通路や部屋はあまり広くない。

通路は幅2m高さ3m部屋は一辺5~6mと言った所だ。

今のところ魔物にはあって無い。

だがしばらく進むと魔物に出くわした。


ゾンビとスケルトンだ!


今まで色んな魔物にあったが、こういうのは初めてだ。

何て言うか死霊的な魔物?だな。

なのでこうなるのも仕方ない!


「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ」


うん、見た目アウト、暗がりでさらにアウト!

つーかゾンビ臭い!!!

このフロアの異臭こいつらか。

そうだな、燃そう。


火の玉は爆発的なものが危ないな。

火の矢でいいな。


『ヒュン』『ヒュン』『ヒュン』『ボォォォ』


うん、燃えるな、でも臭いな。


『ビュー』


よし、風であっちに臭い飛ばせた。


・・・・よし、消えた。


燃え尽きるまで10分くらいかかったな。

こいつらは魔物なのか?


魔力通して斬ればいけるかな?

これじゃ時間かかりすぎだよな。


よし、次は試そう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「もうゾンビいやぁぁぁ!」


斬ったら倒せたけど、飛んできた汁が臭い!


スケルトンとか何か透けてるやつはまだいい、臭くない、魔力通した武器で倒せる。

ゾンビもいけるけど、臭い!

斬るとさらに臭い!!!

どうしよう、鼻栓して、銃で撃つか。

でもあいつら脆いから、貫通して通路に弾が当たるよな。


・・・・・そうだ!


手加減に使えなかったゴム弾使おう。

死んでも動けなくなっても、通りすぎてから燃そう。


次出たら試そう。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「い~~や~~~!!」


ゴム弾行けた!でも想定外があった。


ゴム弾が当たってゾンビの体が吹き飛ぶと、見た目がさらにアウト!

その状態で動こうもんなら、飛び抜けてキモくてアウト!


まぁ短時間で倒せたからこれで行くか(涙)


そして順調に進んで行き、索敵に二人の人間を捉えた。

捉えたのはいいが、大きな反応の近くにいる。

あれか?

これはデカイ魔物だよな(汗)

・・・・・気にせず行こう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


急いで向かうとそこはオレ的に地獄だった。

大きなトカゲのゾンビと女子二人が戦っていた。

一人は大きな大剣でトカゲに向かい合っている剣士風女子。

そしてその後ろから魔法で援護している魔導師風女子。


二人ともかなり傷ついている。


慧眼鏡で見ると【地竜ゾンビ】と出た。

そしてトカゲはとても臭い!

デカイだけあって臭いも強烈だ!

鼻栓してても香ってきよる!


今すぐ帰りたいのをぐっとこらえて声をかける。


「お~い、助けはいるか?」

「お、お願いします」「助かります」

「わかった、一旦二人とも下がれ、【アイギス】【ガラハド】出ろ!」


音声認識でフライングシールドを出す。

複数呼ぶために各々名前をつけた。

トカゲの攻撃に合わせて、防御させる。


「ポーションだ、飲んで下がれ」


そして【アイギス】【ガラハド】に防御させ、合間から魔銃を撃ち込む、


『ガォォォォン』『ガォォォォン』


銃弾は当たっているがトカゲゾンビは気にせず近づいてくる。


「ちっ、でかくて効きが悪いな、ゾンビだから痛みとか感じないのか?」


ゾンビの急所が分からない、しょうがない、燃そう。

ここは広いので火の玉乱れ打ちだ!


『ヒュュュン、ドドドドドドドドドドドドドドドド・・・・・・』


火の玉の魔法を打ち出し、瞬時に次の魔方陣を書きまた火の玉飛ばす。

それをひたすら1秒に1~2発のペースで打ち出す。


2分くらい打ち込むとトカゲゾンビは悲しげに叫んだ。


「ギヤァァァァァァ・・・・・・・・・」


・・・よし、燃えつきた!


ゾンビはやっぱりメンドクサイ、素材も少なし、何より臭い!


二人は・・・無事かな?


何かぼ~ってしてるな、ポーションは・・・飲んでるな。

疲れたのかな?


「無事か?」

「ありがとう」

「ありがとうございます」

「間に合って良かった、初めまして、光本辰樹です、地球人の方々ですか?」

「辰樹さんですか?もしかして」

「辰樹さんも地球人ですか?」

「うん、俺は3年前にこの世界に来た地球人だ、君たちに色々聞きたくて会いに来た」

「私は浦高一年だった山本 葵です」

「私も浦高一年生、真壁 結衣です」

「高校生か、浦高だと千葉県かな?」

「そうです、本当に地球人なんですね」

「あ~地球人なんだけど俺記憶が無いんだ」

「えっ、記憶喪失ですか?」

「うん、この世界に来た時の記憶や、どんな仕事してたかとかそうゆうのが思い出せないんだ、少しは思い出したんだけどね」

「そうなんですか」

「なので君らに話を聞かせて欲しかったんだ、転移の状況、女神の様子とか俺のこと知ってるかとか色々ね」

「わかりました、その代わり辰樹さんの話も聞かせて下さい」

「もちろん、じゃあ落ち着いて話したいけど、この遺跡はもういいのか?」

「あとはこの奥だけです」

「じゃあ俺も付いて行くよ」


奥に行くとミノタウロスの言っていた通り、培養液や薬品瓶、モニターなどあり、研究所といった雰囲気だった。


「ミノタウロスの言った通りだな」

「なんですか?」

「何でもないよ、それでどうだい、何かあるか?」

「いえ、恐らく外れでしょう」

「一応めぼしい物は持って行こうよ」

「よし、じゃあ終わったら外に行くか?」

「「はい」」


帰りの道中障害はほとんど無かった。

1階への扉が閉まっていたことくらいだ。


「辰樹さん今から仕掛けを調べます」

「ちょっと待っていて下さいね」

「調べなくていいよ、ちょっと頼んでみるから」

「「頼む?」」

「ミノタウロス!開けろ!」


かなり大声で叫んだ。


『ゴゴゴゴゴ』


「オカエリ」

「おう、ただいま、ありがとな」

「トビラ、コワレル、コマル」

「そうか、ミノタウロスが直すのか、通っていいか?」

「ダイジョウブ、マダカタズイテナイケド」

「ん?あぁ、魔物の死体か、悪いな」

「キニスルナ、オレヒマ」

「そうか、じゃあな、二人とも行こう」

「「は、はい」」


そして俺たちは足早に、外へ向かった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


外に出ると辺りはもう暗くなっていた。

いつものワンルームを地下に設置して、中へ案内する。

秘密の話をするにはうってつけの場所だ。

二人ともずっとキョトンとしてるが、気にしない。

正直外で野営は俺が嫌だ!


今日はマジで風呂に入りたい!


生活魔法できれいにしたが、これは別問題だ!


まずは風呂だ!


「ちょっと風呂に入るから二人はここで待っててくれ」

「「お風呂!」」


二人にお茶を出して、風呂に行く。

今日はシャワーだけで済ます、5分ほどだ。

風呂から出ると二人が話していた。


「二人とも風呂入ってこいよ、ゆっくり湯船浸かってこい」

「いいんですか?」

「いいよ、その間にご飯の支度しとくからゆっくり入れ」

「「ありがとうございます」」


このワンルームはかなり広めに作ってある。

外からは想像出来ないほど広い。

ジルさんと一緒に空間拡張で中を5倍の広さにしてある。

それは風呂も同じだ!

足を伸ばして2、3人は入れる。

工房も寝室も、リビングもある、本来は屋敷の皆で旅する想定で作った。


そして今日もお米を炊く。


そしておかずは、またドラゴンハンバーグだ、付け合わせにフライドポテトとサラダ、あとはコンソメスープもどきだな。


あ~やっぱりご飯の炊ける臭いはいい!

今日の悪臭を忘れさせてくれる。


そうだ、あいつら着替えあるのかな?


「二人とも着替えあるか?」


脱衣場の外から声をかける。


「無いです」「大きめのタオルありますか?」

「ちょっと待ってろよ」


確かミカさんと一緒に作ったやつがあったはずだ、あった!

メイド服とナース服、バニー・・・・・何でこんなのばっかり作ったんだろう?

作ってるとテンション上がって、良くわかんないもの作るのどうにかしないと・・・・。


まぁこの中じゃメイド服とナース服が一番ましか。

でもこれ第一印象最悪じゃね?


・・・・まぁいいよね、聞くこと聞ければそれで!

脱衣場に服を置く。


「変な服しか無かったけどいいよね?」

「ありがとうございます」「全然大丈夫です」


もういいや、リビングでのんびりしてよう。

今日は精神的に疲れた。

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