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#11-1 修行と甘味と土木工事

錬金術は意味がわからない!

何で失敗すると爆発すんだよ!

材料なんて薬草と水と魔力だぞ!


しかも素材の分量、仕込み、魔力の通し方、様々な要素で結果が変わる。

基本的な調合方法や素材の役割、処理の仕方、薬瓶の作り方、触媒から溶剤、もう覚えることだらけ。

一応錬金術のレシピなどが載っている参考書?をもらったが、ある程度の知識がないと意味がわからない。

ホントに意味がわからない(涙)


ただ魔道具や鍜冶につながる所や、逆もあるので、作れるものが増えそうだ。


何よりオークキング戦ではポーションに助けられた。

回復手段が増えるのはありがたい。


「そういえばエルニアってどんな所なんですか?」

「巨大な木【エルア】と森に囲まれた街よ、錬金術と魔法の研究が盛んね」

「へぇ、景色良さそうですね」

「そうね、でもあまり楽しい所ではないわよ、娯楽は少ないし、エルフは気位高いしね」

「自分の故郷なのにずたぼろ言いますね、何かあるでしょ、これは凄いってもんが」

「そうねぇ、街がきれいなのと、【エルア】と、【エルア】の根本に広がるダンジョンくらいかしらね」

「街の中にダンジョンですか、じゃあ冒険者も多そうですね」

「多少はいるわね、そういえばここのダンジョンは入って見たの?」

「少しだけ、身体の慣らしにミカさんと1週間くらいです」

「そうなの、あっ、そろそろ気を付けないと危ないわよ」

「・・・危なかった、何でこの材料で爆発するんだろう?」

「まぁそんなもんよ」

「不思議ですねぇ」

「そんな感じね」


そんな感じで6ヶ月のマッタリ修業は続いた。

その間に色々な話をした。

地球人の事やこの世界の事も色々聞いた。


・エルニアに来たやつらとは別行動している人達もいる、そちらの動向はわからないが、帰る方法を探しているらしい。

・エルニアに来たやつらは、エルフ奴隷を買うために、別の国のダンジョンで一攫千金を狙いに行った。


この世界で信仰されている神様についても聞いてみた。


・今この世界に残っているとされてる神々は、

 一柱の創造神

 一柱の男神

 二柱の女神


・男神は調和を司り、女神は魔法と武を各々司っている。

・神々の名前は失伝しているらしい。

・創造神は良くわからないらしい。


そしてエルフの国では魔法を司る神を信仰している神殿がある。

まあ信仰は自由らしいが。

つーかエリーさんも神様なんて見たことはないらしい。

その辺りは地球と大差無い感じだと思う。


そんなこんなでエリーさんが帰る時が来た。


「タツキ、錬金術に終わりは無いからこれからも頑張ってね」

「はい、了解です」

「あと悪用しちゃ駄目よ」

「そんなことしませんよ」

「それと」

「まだあるんですか?」

「エルニアに来たらちゃんと会いに来なさいよ」

「はい、遊びに行きます」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


その間も他の修業もやってたが、魔道具に関してはもはや物作りの時間になりつつある。


マジックバッグは完成した。

そして開発を続けていた魔銃も2丁完成させた。


この世界に普及している物より大幅に威力を上げた為に反動が尋常じゃないが、何とか使えるものになった。

このぐらいの威力がないとオークキングには通じないからな。

リボルバーで、装弾数10、銃身は前から見ると長方形で肉厚にして、こいつの威力にも耐えられるようにした。

全長およそ30cmほどで全体的にかなり重い。


接近戦では鈍器だな。


そして何故か色はピンクとホワイトだ。


試作品のシルバーの銃を試そうとしたら『可愛い呪い』が発動した。

確かにこの銃は無骨でカッコイイ部類だが、刀や大槌が大丈夫だったので油断してた。


なんでだろう?

未だに理由がわからない。


ミカさんに聞いたら、見た目がゴツイから色を変えましょうと言われ、その通りにしたら問題なし。


『可愛い呪い』がわからん。


そしてまだ開発中だが、難航しているのが夢の乗り物2つとロマン武器だ。


そしてザウスさんともただの手合わせになりつつある。


まだまだ技術的なことは敵わない、つーかザウスさん何物?

執事なんだよね?


テルとも雑談ばかりだが、初級の魔法を教えてもらったので、一緒に道を作りだした。

エルフは森を切り開いて、道を作るのに反対するかと思ったら、いつも嬉々として木を風魔法で斬って、根っこを焼き払ってる。


エルフってなんだろう?


俺は木を刀で斬ったり、屋敷の裏から岩を切り出してきて、石畳を引いたり、一緒に根っこ焼いたり、土を均したりしている。


つーか魔法便利!


魔法あれば地球の工事も早いだろうな。


後は定期的にグレイさん、クレアさんと森で狩りをして、街に持っていった。

街やギルドでは目立たない様にしてるが、俺の姿は人目を引くらしく、かなり視線を感じる。


ちなみに尾行の件は聞いていない。

まぁ多分ギルドマスターかな?


お金もかなりたまったが、本と食材や調味料ぐらいしか買わないので使い道が少ない。

一度武器を見に行ったが、自分で作った方が良さそうだった。

後は参考にするために、服を買いに行くくらいかな。


ちなみにタイツは服屋で見なかった。


あるのか聞いてみたが、店員さんは見たことも聞いたこともないとの事だった。

まぁ自分で作るからいいんだけどね。

道が出来たらダンジョンの素材を持っていき、ギルドに相談してみよう。


そして俺は今アイスとプリンを作っている。

クッキーとの焼き菓子はあったが、他の甘味が欲しいので、何となく作れそうなものを選んだ。

詳しい作り方はわからないので、ミカさんと開発中だ。


「唐揚げとか豚カツとかガツンとしたのはわかるんだけどな~」

「あれは美味しかったですね、ハンバーグも最高でした!」

「もう大体ミカさんも覚えたもんな」

「はい、後はケチャップ、マヨネーズはもうはずせないですよ」

「でも甘いものの作り方は、あんまり覚えてないんだよな」

「何とか作りましょう!」

「やる気だね~」

「当たり前ですよ、甘いものは正義です!」


そんなこんなで試作品。


「プリンはちょっと甘味が強いか?」

「なに言ってるんですか?十分ですよ」

「アイスは美味しいな」

「ドンドン作りましょう!保管場所は問題ないし、劣化もしないからいけますよ」


俺が料理をしだしてから、ミカさんとテルがジルさんに話して巨大な保管庫を作っていた。

そして持ってきた材料が多い、トンあるかも・・・・・。


「こんなにいらないでしょ(汗)」

「何言ってるんですか?いつでもすぐに食べられる様にしないとダメですよ!今はテルミーナ様も良く食べて、成長しようと頑張ってますし!」

「じゃあ生クリームとホイップクリーム、後はカスタードクリームの試作もしてみようか?」

「まだあるんですか?早くやりましょう!」


そんなこんなでドンドン出来る料理が増えていった。

後は米、醤油、味噌辺り欲しい。

入荷してるかも知れないので、今度街で探そう。


そんなこんなで楽しくこの世界を過ごして行き、2年の月日が過ぎていった。

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