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#10 エリーさんと錬金術と地球人

起きると隣にテルがいてビックリした。


そうだ、昨日本読みながら一緒に寝たんだ。

やっぱりこうして見ると可愛いな。


まぁ、とりあえず色々覚えて恩返ししよう。

まずはそれからだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ジルさんと久々の物作りだ。

作りたいものも増えたので、ジルさんに教えてもらおう。


「そういえばあのマジックバックってどれだけ拡張してるんですか?」

「あれは拡張ではないぞ、亜空間収納じゃぞ」

「そうなんですか、容量はどのくらいですか?」

「使用者の魔力総量に比例するのじゃ、なので使用者次第じゃ」

「凄いですね、あれを使って思ったんですけど、入っている物を表示とか出来ないですか、前に見たモニターみたいな魔道具使って」

「・・・面白そうじゃな、それならバッグにする必要もないのぉ、それにモニターなら種類分けとか出来るようすると面白そうじゃな」

「それ良いですね!選択して選んで出せるとかですね」

「いいのぉ、早速やってみるか、物は何にする?」

「指輪は作業や戦闘の邪魔ですし、ペンダントはこの前壊れたし、腕輪ですかね」

「そうじゃな、よし作るのじゃ!」


やっぱり色々作るのは楽しい、まだまだたくさん作ろう!


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


ザウスさんとの訓練はほぼ組手メインになってきた。

多少相手になるようになったが、技術はまだまだ追い付かない。

身体能力を落としての訓練はきついが、オークキング戦では技術の必要性をスゲー実感した。


「ザウスさんとの訓練無かったら、オークキングは危なかったですよ」

「・・・普通はあのランクの魔物に一人で挑みませんよ」

「いや、まさかあんなのがいるとは思いませんでしたよ、逃げても追ってきそうだし・・・」

「まぁそうですね、予想は出来ません、これからは強敵の為に動体視力と思考速度も鍛えましょう」

「動体視力と思考速度ですか?そんなのどうやって?」

「基本は慣れで地力を上げます、それと平行して魔法でその辺りも強化しましょう、タツキさんは身体強化魔法にまだまだ振り回されてますから」


それからは身体能力を落として組手を行い、その後動体視力と思考速度の訓練になった。


動体視力の訓練は地味だ。

飛んでくるボールに書かれた文字や記号を読む。

これはその日によってスピードも大きさも違い、勘で答えられないようにしていた。


あとは思考速度の訓練だがこれは理屈はわからない。

テルに頼んで何かの魔法を使ってもらったのは分かるんだが、突然世界全てが遅くなった。

自分の体も遅くなり、木の葉が落ちるのも全てがスローモーションで動く。

その状態で身体強化魔法(アイア○マン)をするとちょうどいい感じで、動きと考えが釣り合う感じになった。

この状態を思い出しながら、身体強化魔法(アイア○マン)で動けるように訓練するとの事だった。

テルに聞くとあの魔法はかなり特殊らしく、普通の魔法と違って触媒等も使うので、もう使えないらしい。

今日もあの感覚を思い出しながら身体強化魔法(アイア○マン)を使い動き回っている。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


テルとの魔法の訓練は、勉強と魔力操作が主になるが、ひたすら魔力を放出して、放出量を増やす訓練が始まった。

ひたすら出し続けるだけなので本読んだり、雑談したりマッタリしてる。


つーかあれからテルの距離が近い。

まぁ悪い気はしないからそのまま好きにさせてる。


そんなこんなで1ヶ月がたち、テルの友人がやって来た。


「あっ!来た来た、タッチャンこの人がエリーちゃん、私の友達!」


エリザベートさんは髪は金、瞳は青、見た目は20前半くらいで身長は150後半かな?


長い髪を後ろで結んでいる。


「初めまして光本辰樹です、よろしくお願いします」

「ハイハイ、私はエリザベートよ、エリーでもエリザでも好きに呼んじゃって、で、この子を育ててるの?」

「うん、そうだよ、エリザちゃんの持てる力の全てを注いじゃって!」

「まあそれはこれから判断するわ、で、タツキ君、正直に答えて、あなたが最強を目指す理由を教えてくれる?」


この人は真っ直ぐ目を見てきた。


そらしちゃダメかな?


ふざけたい気持ちが溢れそうになる。

それをを抑えて真っ直ぐ見つめる。

真面目に正直に答えよう。


「まず俺はこの世界の人間ではありません、そしてテルに命を救われました」

「うん」

「そしてこの屋敷の皆さんに色々教わっています、その恩を返す為に、このダンジョンに人を沢山呼びたいです」

「うん?」

「後は可愛いお嫁さん欲しいな」

「えっ?」

「タッチャン!」

「あと色々大物の魔道具も作りたいな、それに記憶も戻したいかな、それとステータスの表示作ったやつ殴りたいし」

「ち、ちょっと待って、最強は?」

「そんな殺伐としたものに興味は無い!!!」

「ちょっと話が違う!なんでテルは嬉しそうなのよ!もう何なのよ!」

「ちなみにテルからはなんて聞いてたんですか?」

「地球の子が最強になりたがってるから、修業をつけてあげてって書いてあったわ」


「テルさんや(怒)」


俺はアイアンクローの手でせまる。


「タッチャン待って!それ凄く痛いの!ちょっと話聞いて」

「まあ良いや、話してみ」

「あのね、やっぱり男の子は、なんだかんだ言っても最強になりたきゃぁぁぁ!痛いよ、待って、止めて、いやぁぁぁ」


今テルは床に横たわっている。

俺はエリーさんにこれまでの話をした


「なるほど、テルの暴走なのね」

「そんな感じです、根は良い娘なんですが、なにぶん時々話を聞かないアホの娘になるので・・・」

「あぁいいのよ、長い付き合いだから分かってるわ」

「タッチャンひどいよ、あれ、なんでか凄く痛いんだよ」

「そりゃあ、痛くなれって強く思ってるからな」

「そんなのであんな激痛がくるの?魔法使おうとしても全然使えないんだよ」

「あんたたち仲良いわね、警戒して損しちゃった」

「警戒?何でですか?」

「地球人だって言うから『ハーレム』とか『チート』とか言ってる人なのかと思ったのよ」

「・・・・なんですかその異常者?」

「大体1年くらい前にこの世界に数人来たのよ」

「ホントですか!俺以外にもいたんだ、テルは何か知ってるか?」

「ううん、ダンジョンで見つけたのはタッチャンだけだよ」

「そっか~、そいつらどこに居るんですか?」

「今はどこにいるかわからないわ、ちょっと前までうちの国にいたんだけどね」

「・・・警戒って言いましたよね、そいつら何かしたんですか?」

「・・・・まぁ良いわ、話してあげる」


まず地球人はここからかなり離れた【ダリス帝国】に現れた。

どうやって来たのかは不明。

年齢は15才くらい。

地球人たちは普通とは違う、不思議な力を持っていた。

彼らはその力を女神にもらった【チート】と言っていた。


そしてエルフの国【エルニア】に来たのは男3人だった。


話は変わるが、この世界では奴隷制度がある。

借金などの理由で奴隷になったり、犯罪を犯し奴隷になったり。

犯罪奴隷は危険な鉱山や、未開拓地に連れて行かれ過酷な労働に従事する。


借金奴隷はお金で誰かに買われ、返済まで労働する。

奴隷は魔法で契約をするので、そこまで劣悪な環境に置かれる事は少ないらしい。

しかし奴隷本人が了承すれば、夜の奉仕などもある。


ここまでが前提。


彼らの目的はエルフの奴隷が手に入れること。

【エルニア】に来た時点で、獣人の奴隷を数人連れていた。

しかしエルフの奴隷は非常少ない。

なので【エルニア】に直接来たが、【エルニア】にはそもそも更に奴隷自体が少ない。


彼らはしつこく探したらしいが、見つからず他の国に向かった。


「なるほど、盛りのついた猿ですね」

「そうね、やっと他の国に行ったと思ったらまた地球人、多少警戒するわよ」

「そういえばテルは、エリーさんに何をお願いしようとしてたんだ?」

「そうだ、エリーちゃんには錬金術をタッチャンに教えてもらいたかったの」

「錬金術って金作るやつか?」

「それも出来るけど、薬を作ったり、複数の素材を混ぜて高位の素材を作ったり色々ね、良いわ、教えてあげる」

「いいんですか?そんな簡単に決めて」

「テルはこう見えて見る目はあるから大丈夫でしょ、それに久しぶりに休みをとったんだから、ここでのんびり教えてあげるわ」

「良かった、よろしくお願いします」


そんなこんなで師匠が増えた!

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