僕は普通の人間の筈だ。
この村に生まれ、
この村で育った。
無二の友らと幼きを過ごし、
良き師の元で教えを学び、
その通りに生きてきた。
彼等もそうであった筈だ。
けれど何故だろうか。
彼等は侮蔑の目で僕を見る。
不倶戴天の目だ。
無二の友でさえも
教えを乞うた師さえも。
腫れた傷が醜いからか?
否。彼等がつけた傷だ。
滴る血が惨いからか?
否。彼等のつけた傷だ。
単に処刑台が憎いのか?
否。
僕が何かしたか?
否。
では僕は彼等の言うように
「魔女」なのか?
考えても考えても
望む答えは出てこない。
刻一刻と終わりが近づく。
走馬灯は泡沫のように浮かんでは消え、
刻一刻と終わりが近づく。
16で死ぬなどと誰が想像するのだろうか。
悠長に生きすぎた罰なのだろうか。
刻一刻と終わりが近づく。
涙は遠に枯れ果てた
刻々と終わりが近づく。
首にかかる縄。
終わりが近づく。
足を引く怨嗟の手。
もうじき終わる。
呼吸が途絶える。
視界が歪む。
骨が外れる。
意識さえ
もう
続かない。
…しばらくして、僕は目を覚ました。
なぜか目を覚ますことができた。
すると眼前に広がる原風景。美しきかつての村。
夢?もしくは天国?
そう思って頰を抓る。痛い。
次に自分の体を見た。傷跡がない。服もない。
僕は思わず赤面した。
すると体が光り、ボロ布を見に纏う。
理解ができない。
脳が追いつかない。
神のご加護?
主のお力?
もしくは…
僕は本当に魔女なのか?
敬虔な教徒の私が?
主よ、我らが主よ。
なぜ哀れな子羊は救われぬのでしょう
ああ、何故、何故