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いにしえの獣  作者: 明日香狂香
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 けものしま神社じんじゃ巨大きょだい一掃いっそうした。ほこらいし鳥居とりい周囲しゅうい樹齢数百年じゅれいすうひゃく神木しんぼくもすべてなぎたおされ、うみへとくずちた。こうしてなにもなくなった大地だいち悠然ゆうぜんった。5階建かいだてのビルぐらいのおおきさがあるだろうか。以前見いぜんみたときよりおおきくなっていた。

せまいな。」

 けものつばさをたたむと、2階建かいだての一軒家いっけんやほどのおおきさになった。


 けものはそばにやってきたカナタに、威圧いあつするかのようひくいうなりのなかかたりかけた。

「おまえめば完全体かんぜんたい、つまりかみおなじになる。それから、ゆっくりとにくしみをえつけてやろう。」

 黒馬くろうまテヘナはあにであるテヘロのたましいびかけつづけた。しかし、にくしみにとららわれたテヘロのたましいこたえることはなかった。

「ええい、うるさいやつだ!」

 けものはテヘロのたましい宿やどおおきな後足あとあしでテヘナをつぶそうとした。


 その刹那せつな、ユナが崖下がけしたよりし、けものあしにサーベルをきたてた。

「ピキーン!」

 おおききな金属音きんぞくおんしまひびくく。サーベルはれ、その刃先はさきけもの巨大きょだい足裏あしうらさった。けものいかり、きづついたあしでユナのからだばした。彼女かのじょ傷口きずぐちからながけものびながら、おおきくよこばされ、大地だいちはげしく背中せなかからたたきつけられた。

 けものあしからはあかが、れたサーベルのさきをつたいながれていた。テヘロの模様もようたまいろくろからあざやかなあかわった。

人間にんげんめ。なぜ、そんなうまのためにのうとする。」

 けものくるしそうだった。それは、きずのせいではなかった。テヘロのたましいからひとへのにくしみがえたからだ。テヘナはユナのそばると、けものよごれたからだをそのながしたでやさしくめた。


名前なまえくさりせ、ジャファール!」

 すきて、カナタがへびの『うつわ』であったジャファールのさけんだ。しかし、けものからだからくさりあらわれなかった。

残念ざんねんだったな。」

 けものほこったようにたけびをあげた。それから、ゆっくりとながあごまえ

「もう余興よきょうおわわりだ。」

 そううなると

名前なまくさりわれあるじとせよ。カナタ。」

 とさけんだ。しかし、カナタのひたいから名前なまえくさりすことはなかった。

 けもの激怒げきどした。

「おまえら、なにをした。わった?そんなはずはない。一族いちぞくはすべて始末しまつしたはずだ。」

 けもの混乱こんらんしていた。

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