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第24話 彼と鍛冶国家 ③

 黒井以外にも様々な奴が来たが、特に言うような事は無かったので省略しておく。ちなみに、全員男だった。


「終わりだってよー【万能】ー」


 略すなよ...いや、確かに長いけどさぁ。


「分かったー」


 俺は、そのまま表に向かう。一応後数十分は結界を残しておくが。少し嫌な予感もするしな。







 いや、結局何も無かったんだが。俺の嫌な予感とは何だったのか。おっと、別に言う必要は無かったな。

 今はカーティスと一緒に酒場に居る。毎回毎回依頼が終わったら酒場に居るが、それはこの世界の冒険者の常識見たいな物なので許して欲しい。別にただ酒が飲みたい訳じゃない。


「カーティスさんよう」

「なんだマモル」

「カーティスさんって何で二つ名で呼ばれるのを嫌ってるんですか?」

「いや、別に嫌ってる訳ではない。理由かぁ...そうだな、何となく嫌だからな。親から貰った名前で呼ばれないのって嫌だし、それ以外で呼びたくも無いってね。いや、親の名前を嫌う奴も居るのは思うんだが」

「へぇ、何かいいっすね」

「そりゃ結構、理解してくれてありがとよ」


 何かいい人っぽいなぁ、それに対して俺は...


「ずっと自分の質問で悪いんですけどもう一つ良いですか?」

「ん、何だ?」

「格好良さって何だと思います?」


 カーティスは少し驚いたかの様に目を開き、その後にプルプルと震え、堪えきれずに笑いだす。


「ハッハッハッハッハッ、ゴホッゴホッ」

「ちょっと!むせるまで笑わなくても良いじゃないですか!?」

「いやいや、すまん、まさか俺の少し下ぐらいの奴にそんな事を聞かれると思ってなかったよ。そう言うのは普通もう少し年齢が上の奴に聞くべきだろうに」

「まぁ確かにそうですね」

「だが、聞く人は合ってたと思うぜ」

「どういう事ですか?」

「いや、俺も昔そう言う事を親父に聞いた事があるんだ。その時に親父はこう言ってた「格好良さってのは、自分が一番良いと思ってるもの。自分を一番見せてる奴が格好良いって訳だ。まぁ、第三者視点ではどうかは知らんがな」ってね」

「なるほど...てか最後は無責任ですね」

「まぁそう言えるのも格好良さなんじゃねぇかなぁ...いや、知らんが」

「まぁそうですね、さて、聞きたいことも聞いたしどんどん飲みますか」

「お、まだ飲むのか、どうだ勝負をしようじゃねぇか、勝ったら負けた方の言うことを一つ聞くってね。どうだい」

「良いですね、やりましょうか」


 結果は言わない方が面白いだろう。ちなみに、『暴食』スキルを持ってる人と持ってない人ではかなり胃袋の量とかが違うとか。









 さて、じゃあいっちょ自分の思う格好良さってのを実行しましょうかね。


「おい、相手は貴族だぞ、本当にやるのか!?」

「うるせぇ!言うことは聞かなきゃ駄目だろ?」

「これは駄目だって!俺達は冒険者だぞ!権力とかを手に入れられるのは精々SSランクからだって!だから、な?諦めようぜ?」

「我々は正義の執行者、悪しき者に正義の鉄槌を」

「ちょっ!?話聞いてないし!てか本当にこの仮面で大丈夫なのかよ、外れないよな!?」

「では、【ブルー】行くぞ」

「え、その書き方って周りから言われてなくても出来るの!?」

「出来る、やれ」

「え、えーと【レッド】お、出来た!」

「メタい!」

「いったぁぁぁぁ!?」

「メタき者に正義の鉄槌を」

「さっきとちょっと違う!?」

「うるさい、行くぞ」


 いや、何をしているかと言うとね、黒井が言ってた人を人形の様に扱う貴族に正義の鉄槌を下そうと思ってね。依頼もクリアって出たし。

 それにカーティスを巻き込んだってだけだ。ちなみに、変装は黒フードに視界がとても見やすい戦隊物の仮面だ。結構作るのに手間取って驚いた。


「暗殺とかをするのか?」

「いや、証拠を取って街中にばら蒔く。簡単だろ?」

「いや、潜入がそもそも難しいぞ」

「そこは俺に任せておけ、光魔法の応用か闇魔法。どっちがいい」

「なんでレアな属性を二つとも持ってるんだよ...」

「【万能超人】だからな」

「拡大解釈とかじゃなく本当の事だったのかよ」

「ちなみに武器も俺が作ってる。お前見たく何でも使えるぜ」

「被ってる!俺の立場が!?」

「しょうがない選べないならどっちも使わないで行こう。俺が囮を努めるからその内に取ってこい」

「え!?」

「はい、よーいスタート」




 そして俺は、時空間魔法の転移で貴族の屋敷の一番高い所に立つ。

 光魔法で態々自分を照らす。

 そして、これまた時空間魔法の応用で拡声器を作り、こう喋る。


「俺は正義の執行者。この屋敷の悪しき噂を聞き、参上した!」


 態々糞デカイ音量で叫び、光魔法の様々な色で無茶苦茶目立つ様にその文字を描く。そして、星がたくさん見える空に向かって飛ぶ。風魔法で浮かび、空中に固定すると、こう喋る。


「名前はレッド!強きを挫き、弱きを助ける。俺の組織の名前、それは!」


 空に次に言う文字を描く。


「イセカイジャー!」


 火魔法で爆発を作り、戦隊物によくある演出で名前を名乗る。しかし、ネーミングセンスは無いようだ。


「......」


 しかし、様子が可笑しい。誰も出てこない。


「あれー?」


 拡声器を切るのを忘れ、とてもダサイ声が貴族の館に響く。

 すぐに地面に降り立ち、屋敷の中に居るカーティスの元へ転移で向かう。


「カーティス、どうなっている?」

「いや、既にもぬけの殻なんだわ、これが」

「えーー?バレてたってのは無いよなぁ...」


 ──ガヤガヤガヤガヤ


「あ、俺のを聞いて来た人がたくさん来たわ」

「逃げるぞ!?」

「おう」


 転移でカーティスと一緒に逃げる。




今更なんですけどかなり主人公の性格が変わってる気が...いや、気にしない事にしよう

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