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第??話 ファイト&ブロック

今回の話は、転移前の、攻勢と守のF&B(ファイト&ブロック)のお話です。


要するに番外編です、急展開が続いた(?)ので、一旦落ち着いて見ようかなと。

 F&Bとは、守達の住んでいる地域にしか、存在を知られてないスポーツである。


 守達の住んでいる地域の名前は、稲影村(いなかげむら)と呼ばれており、回りを山に囲まれた、田舎と呼ばれる地域だ。


 守達の通っている伊勢貝天成高校、そこでは地域と触れ合おうを、コンセプトにしており、農業体験や、職業体験等、様々な行事が行われている。

 伊勢貝天成高校では、度々人が居なくなる、いや、神隠しに合うと言う噂がある。それを目指したオタクが毎年、数人は確実に居るとか。



 F&Bの話をしよう。

 F&Bとは、この地域の山を利用し、五組のグループの領域を作り、そこの真ん中にフラッグを置く。

 グループは、一つ二人だ。一人は、領域の中に入り、フラッグを守る役目。もう一人は、他のグループの領域のフラッグを、自分の領域に持ってくる役目だ。

 フラッグを、持ってくる 守る、方法。

 全ての人に、一つ木刀を持たせ、木刀で戦う。木刀に当たると、五秒待たなくてはならなくて、その内にフラッグを取ったりして、逃げて陣地に戻る。

 守る役目の人だが、フラッグを取られた時には、持っている水鉄砲を解禁出来て、その水鉄砲に当たると、フラッグを置き、三秒待たなくてはならない。


 実は、五秒や、三秒といった、時間は中々シビアで、


「いや、木刀でなんとかフラッグを取ったけど、逃げるのに遅れてすぐ水鉄砲にやられちゃったよ」


「折角水鉄砲でやったと思ったけど、回収に遅れてすぐ逃げられちゃったよ」


 といった事が、度々起こると言う、中々に難しいスポーツなのだ。


 ちなみに、伊勢貝天成高校では、割りと高頻度で、このスポーツが開催されるので、そこの難しい所を何とかするために、頭を使ったり、体を使ったりで、結構好成績な人が多かったりする...かも?








 では、F&Bの、守.攻勢ペアの、戦いを見ていただこうが。


「はい!今回の実況は、高岡たかおか仙一郎せんいちろう、解説は」

石政いしまさ龍神りゅうじです」


「龍神さん、今回の、F&B学校総合トーナメントでは、誰が優勝すると思いますか?」

「そうですね...我々と同じクラスの、守.攻勢ペアですかね」


「ふむふむ、理由のほどは?」

「まず、攻めの、攻勢選手の、巧みな動きを利用した奇襲攻撃、木の上等、相手の死角から攻撃を放つといった、暗殺者顔負けの動きが、注目すべき所ですかね」


「そうですね、前回の総合トーナメントでは、彼等は一年だったのに、優勝候補の三年生を打ち負かした、といった実績が残ってますからね」


「それで、守りの、守選手ですが、彼も、攻勢選手程の、人間離れした動きでは無いにしろ、中々良い動きをしています。例えば、攻められた時の対処法が、焦って攻撃を始めるのではなく、待って、カウンターを決める。彼が良く使う手段ですが、それを見て、対策をしても、次では、ちょっと動きを変えるだけで相手を愚弄すると言った、判断能力や、体に動かし方が、良くできていると言って良いんですかね?まぁそんな感じです」


「そうですね、ですが、彼は時々フラッグを取られますが、その事に付いては?」


「彼は、もし取られた時の対処法もしっかりしており。取られたと思った瞬間に水鉄砲を構え、相手にすぐさま当て、態々三秒待ってから、木刀で叩き、そこからフラッグを回収すると言った、もしもの対処もしっかりしています」


「はぇ~なるほど、では、本番の準備が終わったみたいなので、一旦実況や解説から、先生達の合図に変わります」




「では、よーい」


 攻めが準備を始める。


「スタート!」


 攻めが走り出す。




 ちなみに、F&B中は、謎の技術で、選手達の状況がテレビに移るため、実況や解説は、そのテレビの映像を実況、解説しています



~~~守視点~~~


「さて、今回もいっちょ頑張りますかねぇ...」


―――ガサガサ


「お?」


 音が聞こえたら、即座にフラッグを確認し、音の場所からの、距離を頭で図り、いつでも行けて、尚且つ他の攻めに取られない位置に移動する。


―――カラン


「!」


 前回とは、違う位置から木刀が何かに当たる音が聞こえたため、即座に構え、前回と今回の音の位置からフラッグを守れる位置に移動する。




「おぉっと!守.攻勢ペアの所へ、早速二人やって来ている!?」

「優勝候補ですからね、最初に潰しておくべきと思ったんでしょうね」

「守選手は、二つの音で、攻めあぐねて、動きながらも、攻撃に転じれません!」

「いや、あれは多分、攻めあぐねて居ると言うより、多分元々攻める気が無いんでしょうね」

「というと?」

「守り役の人は、最初は特にその傾向が強いのですが、敵が来たら、焦って攻撃に動いてしまうんですよね。そこを、敵に突かれて、フラッグを奪われる、と言った事が、初心者にありがちと言った最初の難題なんですよ」

「良く一年生にある状況ですよね」

「守選手は、そこの所を良く分かっており、あくまでも、守り役は、フラッグを守れば良い、と言った思考の元動いているようで、敵が来ても自分からは動かず、あくまで、フラッグを守れる位置をキープしてる訳です」

「なるほど~、一年生の守り役の人達は、特に守選手の動きを見ておくように!」




 守が守っていると、最初に音を鳴らした敵が痺れを切らし、動き出す。


「オッラァァァ!」


 出てきたのは、守達とは、違う学年、三年生の学年トーナメント優勝ペアの攻め役、ヤマダモブ夫だった。

 まるで、熊の様な巨体で繰り出された、木刀は、大振りなのに対し、中々鋭い剣筋だった。


 しかし守は、その勢いを後ろに受け流す。相手も予測していたのか次の動きに入り出す、その瞬間に、守がやったことは...



「あれは...痛いですね...」

「出ましたね、守選手の攻撃の中で、一番えげつない攻撃。【金的ゴールデンキック】」



 そう、金的だった。

 いくら、体を鍛えようとも、金的は普通に痛い。それを利用した、まるで同じ人とは思えない所業。


「―――――――――!?」


 言葉に出来ないとは、この事を言うのだろう


―――ガサ


 それを見てしまったもう一人の攻めが動いてしまった。それを聞いた守は、まるで悪魔の様にそちらに振り向く。


「ヒエッ」


 もう一人の攻めは、総合トーナメントでは、どっちかと言うと弱い方だったので、精神が全然鍛えられておらず、すぐに逃げだした。



「あれは、正解ですかね?」

「ええ、あそこで、まだ動いてなかったり、逆に攻めようとしたら、手に持っている木刀で、もっとえげつない攻撃をされていた可能性がありますね。守選手は、自分が勝つためだったら、どんな手段にも手を出しますからね」

「一年生の皆は、あれを真似ては行けないですよ?」



 その二人を倒し終わった守が一息付くと、そこに攻勢がフラッグを三つ持ってきた。

 さっきやって来た奴等と、このトーナメントだと、最弱のグループのフラッグだ。


「後は」

「残り、鰹達だけだな」


 鰹達とは、何時も守達と最終決戦を繰り広げている、グループだ。

 メンバーは、攻めの、絶対ぜったいかつおと、守りの、絶対ぜったい負蹴留まけるだ。名前から分かる通り双子で、絶対に勝つと思ってる鰹と、絶対に負けると思ってる負蹴留の二人だ。



「やっぱり最後はこのグループだぁぁぁ!」

「やっぱり、最後は彼等でしたね」

「龍神さんはどっちが勝つと思いますか?」

「まぁ、最初に言いましたけど、守.攻勢ペアですかね、神出鬼没の攻勢、難攻不落の守。F&Bに人生を注ぎ込んだ大人でも、中々勝てなさそうなグループですから」







~~~攻勢視点~~~


 攻勢は、最後の砦へと向かう。

 木と木の上をジャンプして飛んでいくなど、まるで忍者のようだ。

 攻勢は油断しない。音を立てずに、相手に絶対に気付かれないように動く。それが、自分のする事だから。


 攻勢は敵陣地にやって来る。

 ここには、鰹と負蹴留の二人が、自分を待っている。態々二人で相手をしているが、それは無意味だ。


 鰹達が気付いた時にはもうすでに、フラッグの前に立っている。木刀を二人ともこちらに構え、放つ。

 攻勢には当たらなかった、いや、当てられなかった。攻勢の持つ、木刀と、今さっき取ったフラッグで二つの木刀を受け流したのだ。


 鰹は、水鉄砲を構え放つ。

 しかし、それはフラッグで遮られてしまった。彼等は攻勢を追いかける。しかし、間に合わない。結局、彼等は陣地に行った攻勢には追い付けなかった。




「しゅーーーーーーりょーーーーーーー!!!」

「いやぁ、やっぱり攻勢選手の動きは、暗殺者だが、忍者だかを彷彿とさせますね」

「では、龍神さん、感想をどうぞ」

「守.攻勢ペアが強すぎるだけで、他の選手も並以上であることを皆さんはきちんと覚えておいてください」





 そうして、守達の、転移前、最後のF&Bは終わった。




次回からは、通常運転で行きますのでどうぞ宜しくお願いします。


ちなみに、第??話の時は多分大体が番外編なのでよろしくお願いします。

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