第10話
時が流れあっという間に日曜日になった。
最初はどうなるかと思ったが何とかなるものだ。
今まで使えていたようにアプリや検索など不都合なく使うことが出来た。
それに伴い、今までほぼ毎日欠かさずログインしていたゲームアプリもインストールしなかったことによってログインしなくちゃいけないという目に見えない束縛から解放された気がした。
それによって時間の縛り、アプリの通知、バッテリー消耗といった心配事が綺麗さっぱり無くなった。
案外アプリを入れなくても全然日常生活に問題はなく寧ろ時間をアプリに取られていたことが明らかになりアプリで消耗していた時間を他のことに充てることが出来た。
車の時計で時間を確認すると約束の時間まであと10分だ。
多少の前後なら問題ないだろう。
車のエンジンを切り店に入店しようとすると独特の入りづらい雰囲気が漂ってきているが今日はちゃんと予約を入れてあるため後ろめたさ(?)は全くない。
入店すると日曜日ということもあり以前来た時より人が多かった。
だが、予約をしていたことでスムーズに手続きを行うことが出来た。
「お待ちしておりました一ノ瀬様。今回は機種変更ということでお手続させていただきます」
私はふと疑問に思ったことについて質問した。
「あの、以前預けたスマホってやっぱり起動出来なかったんですよね?」
「はい。何度か試みたんですがやはり起動することは出来ませんでした」
残念そうに言いながらも店員さんは機種変更の手続きをテキパキと進めていく。
マルチタスクをこなす店員さんに流石だ、と感心しながら店内をぼーっと見渡す。
店内は何も変わらず、端末が綺麗に並べられ空調も程よく、ゴミひとつ落ちていない綺麗や空間だ。
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