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第80話 催眠の罠と日本人の目覚めについて聞いてみた

 日本人は戦後、GHQの仕掛けたWGIP(War Guilt Information Program)によって、二度と白人に(さか)らえないように洗脳(せんのう)するとともに、日本らしさを(うば)ってキリスト教に帰依(きえ)するように思想の押しつけも同時に(おこな)われた。

 それによって多くの人たちが日本人としての霊的なパワーを(うしな)って眠りにつくことになった。

 ところが1990年代に始まった長期不況の中で、日本は内向きになったことで日本文化を見直すようになり、同時に少しずつだが失われかけた日本人らしさを取り戻し始めた。それに気づいた(やみ)の勢力は、日本人を再び眠りにつかせようと、また洗脳(せんのう)催眠(さいみん)仕掛(しか)けている。

 そのせいで日本人はなかなか目覚めないという状況が長く続いている。

 そんな中の2025年7月20日の(さん)()院選挙(いんせんきょ)において、自民党の歴史的大敗が起きた。これで衆参両院で少数与党になるという異常事態が発生している。

 その結果について海外では「()(はい)した政府に対する日本人の市民革命」と報じてるのだが、同時に日本だけでなく世界中の大手メディアは「国際的な右傾化の流れが日本でも」「この排外主(はいがいしゅ)()の流れは戦争になるぞ」と報じて、第三次世界大戦が迫っていると市民の不安を(あお)っている。

 そんな政治情勢はともかく、選挙の時は40%近い日本人が目覚めていたのだが、選挙が終わるとなぜか再び眠りにつく日本人が増え、目覚めてる日本人は35%に()っている。

 そして7月30日にはカムチャツカ半島沖でM8.7の大地震が起こり、日本列島の太平洋側に広く津波警報や注意報が長い時間出されることになった。この時の市民の()(なん)行動やネットでの意見に何人かの防災(ぼうさい)専門(せんもん)()たちが()(もん)を投げかけていることもあり、(きゅう)(きょ)、今回の話題を書くことになったのである。



「守護神様。日本人がなかなか目覚めないのは、催眠をかけられていたから……だったのですか?」

『その通りだ。(やみ)の勢力にとっては、日本人に目覚めてもらっては困るんだよ』

「日本人が目覚めるのが、そんなに(こわ)いのですか?」

『地球にはリラ人系の子孫が各地で暮らしてる。だが、今も独立した民族として続いているのは日本だけだ。その日本人を守る古い神々もリラ系の流れを()んでいるから、強い力を持っている。しかし、それよりも日本人の使う言葉が、今も特別な力を失われないまま(そな)えているのが恐ろしいらしいんだ』

「前回の話で触れた、正しい日本語ですか?」

『その通り。日本語には言霊(ことだま)宿(やど)っている。正しく使えば(みだ)れた()(どう)(ととの)える、特別なエネルギーを持っているんだ。言葉を介して周りの波動を調和させて安定化させるパワーがあるのだが、(やみ)の勢力はそれで自分たちの支配力が弱められることを何よりも恐れている』

「その(やみ)の勢力というのは、レプティリアンですか?」

『もちろん、それも大きい。だが、プレアデス人系の白人の中にも、調和よりも支配を好む人たちはいる。そういう者たちにとっても、波動の乱れを整えて安定した調和へと世の中を変える日本人のパワーは不都合なんだ』

「なんか裏切り者がいるって感じですね」

『彼らから見た日本人も、途中までは手玉に取れても、いつの間にか支配から抜け出している厄介者(やっかいもの)だ。かつての地球ではリラ人系が優位で、プレアデス系の中でも白人たちは異民族から逃げて世界の片隅(かたすみ)に引きこもっていた。だが、長いうちにその関係が逆転して、リラ人系は日本列島という(せま)い地域に集まって引きこもり、反対にプレアデス人系の白人たちが世界を支配する世の中になった。それがまた最初の関係に戻ろうとしている』

「今はどちらですか?」

『今は次への過渡期(かとき)だ。先手を取った(やみ)の勢力が、日本人が目覚めないように催眠を仕掛けている。それに日本が勝つか負けるかだ』

「その催眠って、いつから仕掛けられてたんですかね? やっぱ戦後のGHQですか?」

『今の催眠が始まったのは2014年だ』

「そんなに最近の話だったんですか?」

『そうなんだよ。その前に日本はGHQの呪縛(じゅばく)()けないまま民主党政権になって、世の中がボロボロになっただろ。そこへ(おそ)ってきたのが2011年3月11日の東日本大震災と、そのあとに起きた福島原発事故だ。それを見た(やみ)の勢力は「これでもう日本は終わった」と高をくくっていたんだ。だけど、日本人はあの国難(こくなん)の中で、「(きずな)」を合い言葉に目覚める人が増えてきた。しかも宇宙からも日本から放たれる波動がどんどん強くなっていくことが観測されために、(やみ)の勢力が日本人の覚醒(かくせい)に気づいた。それでGHQ以来の新しい洗脳と催眠を仕掛けてきた……というわけだ』

「あの当時というと、G4スマホが()(きゅう)し始めた頃ですね。その電波に乗せて日本人を洗脳する催眠電波が流れてるという都市伝説があったような……」

『その都市伝説はあまりにも非科学的で荒唐(こうとう)()(けい)な話だから、マトモな知識や思考を持つ人は聞く耳を持たなくなった。きみも内容がうろ覚えなのは、説明がデタラメすぎて、耳を貸す価値はないと思っていたからだろう』

「たぶんそんな感じですね」

『だが、どんな陰謀論(いんぼうろん)にも真実の尻尾(しっぽ)(かく)れている。G4といえば通信が速くなって、スマホでも動画が見られるようになった。その動画に催眠や洗脳を仕掛ける音波が仕込まれていたと言ったら、きみはどう思う。(やみ)の勢力は映像にどんな言葉や音楽を合わせたら催眠や洗脳によく()くのか、よく研究して知り尽くしているんだぞ』

「一緒に催眠電波が流されてるというのは事実誤認で、一緒に動画を受け取れるのが大きいんですね」

『その通りだ。同じようにニュースもわざと不安を(あお)る伝え方をして脳を()(しゅく)させれば、正常な思考をできなくする仕掛けになる。そういうものを電波に乗せて拡散(かくさん)させていたという意味では、実は陰謀論は間違ってなかったんだ』

「でも、ネットで動画を作ってるのは個人が多いですよ」

『ニュースでも何でも、不安を(あお)る記事は閲覧数(えつらんすう)(かせ)げるだろ』

「言われてみると、その通り……ですね」

『それに音源に催眠音波の入ったフリー素材をバラ()けば、そうとは知らずに使う者が増える。それに情報源となる記事も、催眠を誘導(ゆうどう)するような言いまわしを使ったり、効果を高める順番に並べたりしておけば、配信者は言葉に多少の手は加えても、元記事の言いまわしや順番通りに動画を作るだろう。伝わりやすさなどにこだわって、表現や順番を並べ替える人は少ないからな。そういうものが日々たくさん生み出されているんだ』

「つまり何も知らないまま拡散を手伝う第三者が大勢出てくると……」

『それに加えて、そこらじゅうで流されるCMにも催眠を(うなが)す音波が(しの)ばされている。ゲームの中にも、制作者が気づかないうちに(まぎ)れ込まされてるものもある。そのせいでほとんどの人たちが、知らず知らずのうちに催眠音波を大量に()びせられているんだ』

「それで多くの日本人が眠らされていたわけですか」

『その通り。それが今の日本人に多い、想像力の欠落(けつらく)した人を増やしている。物事をうわべだけで見て、ことわざにある「バカは自分が何をやってるのかわからない」の状態になってる人たちだ。そういう人たちは自分でも気づかないうちに、上の指示を何も考えずに実行する、無能な働き者にもなってる』

「無能な働き者ですか。よく他人(ひと)をバカにする言葉として使われてますけど、自分も同じ(あな)(むじな)だと気づいてる人は、どのくらいいるんでしょうね?」

『そこは自分では気づいてないからバカにできるんだ。そこが厄介(やっかい)なんだよ』

「問題は、いろいろ出てますよね」

『それがハッキリと出たのが、先日のカムチャツカ沖地震の津波被害だ。あれは今の日本にある二重三重にヤバい問題を掘り起こしてくれたが、この件はあとで触れよう』

「私も防災(ぼうさい)の専門家たちの指摘を知って、たしかに催眠の影響を感じましたね。だから守護神様も2日以上()ってから、いきなり『書け』と言ってきたのはわかります」

『まあ、津波の件は、あとで(あらた)めて語ろう。この2014年に始まった催眠では、テレビ番組や動画に催眠の仕掛けを(しの)び込ませただけじゃない。(やみ)の勢力に後押しされて、公的機関が憲法(けんぽう)にある表現の自由や検閲(けんえつ)の禁止を無視して、この頃から様々な裏工作を始めてる』

「裏工作というのは、具体的には?」

『国家権力や大資本を使った圧力だ。わかりやすいところではSNSを監視して、炎上を仕掛けることがある。それを大資本をバックに持つグローバリストや、左翼系やリベラル勢力が好き放題にやってるイメージがあるが、それに国家権力も加わる場合があるから厄介(やっかい)だ。そこに便乗して書き込んだ一般市民を犯人に仕立てて、逮捕することまでしてる』

「それはテレビタレントが、けっこうな被害を受けてる印象がありますね。有りもしない疑惑をかけられて、誰が起こしたのかわからない炎上騒ぎで仕事を()されて。その炎上の理由をろくに知らないのに便乗して悪口に参加した市民のところに、ある日、警察が踏み込んでくるってやつですか。やられる方も、便乗した方も、あとが(たま)りませんよね」

『こう言っちゃ何だが、きみもそういう連中に(ねら)われた被害者の一人だぞ』

「え? 何か狙われるようなこと、してましたか?」

『地球温暖化問題の疑問を、ネットにいろいろと書き込んでただろ。あれはグローバリストや、それで予算を得ている国家機関には都合が悪かったんだ』

「でも、トランプ大統領の始めた文章公開で、国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が語ってきた33件もの気候変動の話や予測のうち、32件もが科学的に間違ってるか論拠の薄いデタラメだったと(ばく)()されましたよ?」

『科学的な真実よりも、権力者にとっては「政治的な正しさ」の方が重要だ。それを指摘する声は(つぶ)さなくてはならないというわけだ』

「それが一般人でも……ですか?」

『きみの場合は作家としての知名度があるので、さすがに一般人とは言えないだろ。だから狙われたんだ。特に2014年の12月にあった温暖化捏造(ねつぞう)報道の時は、かなり不愉(ふゆ)(かい)な思いをしたようだぞ』

「12月の終わりになって、いきなりメディアが『観測史上もっとも暑い年だった』と言い出した時ですね。12月に入ったばかりの時は『今年は比較的(すず)しい年だった』と言ってたところから一転して論調が変わったことを指摘したら、変な書き込みが()いてきたアレ……ですか」

 2014年はピラミッドが(ゆき)()(しょう)したり、3月に大雪が降って各地で交通が麻痺(まひ)したりと、前半はかなり冷え込んだ年だった。夏もエルニーニョが発生して冷夏ぎみだったし、秋も大陸から冷たい風が入ってきた結果、12月に入る頃は「5年ぶりに涼しい年になった」と報じていたのだが……。

 それが一転したのが12月22日の報道発表。先に触れた通り「観測史上もっとも暑い年だった」と言い出して、それまでの「涼しい年」がなかったことにされた。このおかしさをネットで指摘した時に、奇妙な反応が返ってきた。2人か3人が異様に()みついてきた。直感的に相手にしちゃダメな人だと思って無視した。その人たちは炎上させようと(あお)ってたように思えるが、たぶん他の人たちも完全にスルーだったろう。やがて静かになったので、そのまま放置していた。

 そのあとに知った話であるが、1997年に京都で開催(かいさい)されたCOP3(気候変動枠組(わくぐみ)条約第3回締約国(ていやくこく)会議)で採択(さいたく)された京都議定書で、2014年は観測史上もっとも暑い年でないと政治的に困るという年だった。

 何でも1997年の学者たちは太陽の黒点周期で、2回あとのピークにあたる2014年は、とんでもなく暑い年になると予測していたのだ。ところが2014年にピークを迎える太陽活動の第24周期は、200年前のダルトン小氷期に匹敵(ひってき)する弱々しさだった。そのせいで実際には涼しい年になってしまったため、温暖化した結果が出るようにデータを細工したのである。

 具体的には世界では6万か所以上の場所で気象観測が(おこな)われている。かつては世界の平均気温を出すために、その中から約18,000か所の観測データを使っていたのだが、いつの間にか約6,700か所に減らされていた。それを2014年に資料によって数に違いがあるものの、集計に使うデータを400〜1,600か所に(しぼ)ることで、強引(ごういん)にもっとも暑い年になるように捏造(ねつぞう)したそうだ。

 ちなみに本当の2014年は涼しい年であったのだから、翌年、翌々年と暑さが戻ったため、2016年が観測史上もっとも暑かった年ということになっている。

 話ついでにもう一つ。気象庁はこの2014年の温暖化捏造に納得してないのか、それともデータを直しきれなかったのか。温暖化したという暫定版(ざんていばん)以降、確定版が出されないまま今に至っている。単に忘れただけかもしれないが……。

『それとな、きみ、気象予報士の資格は取らなかっただろ』

「気象予報士の資格は、取ろうと思ったことがあるんですよね。でも、関連する法律のところで資格を持ってる人は気象庁だけでなく、拡大解釈ですが政府の環境保護の方針に異論を(はさ)んだり、別の意見を言ったりすると有罪になるという制約があるとわかったんでやめたんです。そもそも気象小説のネタとしては、主流仮説とは違う、まだ最先端の仮説を(あつか)うこともありましたから……」

『きみと同じで、学者の中にも資格があると研究ができなくなると言って取らない人たちがいる。そういう資格があること自体がヤバいが、持ってたら呼び出しを食らったり、資格取り消しを食らったりと直接的な圧力を掛けられただろう。だが、それはそれで問題はそこで済んでもいただろう。きみはその前に問題に気づいてしまったから、余計な悪意を食らった。それは元からのきみの運命だ。きみは悪神たちの手口と、地球独自の経済観念を学び取るために、地球へ送り込まれてきてるのだからな』

「またイヤな運命の話ですか。……でも、その裏工作は、本当に2014年からですか? 2009年にもかなり強烈なものを食らったのですが……」

『それは今回の話とは関係ない。まったく別のグループに仕掛けられたものだから、その話はスルーさせてもらうぞ』

「……そう、ですか……」

 2009年の話は書くと長くなるので、何かそんなのがあったとだけ語っておこう。


『2014年から仕掛けられた催眠(さいみん)だが、2020年のコロナのパンデミックと翌2021年の東京オリンピックで、(やみ)の勢力は思うように洗脳ができてないと気づいた。コロナパンデミックの時は、過去何度も日本に仕掛けたように、病人を乗せた船を日本の港に入れて、病気で大勢の日本人を殺そうとしたんだ』

「日本に乗り込ませた船というのは、開国直後の1858年にコレラ患者を乗せた米国船ミシシッピー号を江戸と長崎に入港させた件と、1899年に日本初の高速豪華客船アメリカ丸がペスト患者を乗せて神戸に入港してしまった件、それと2020年にコロナ患者を乗せて横浜に入港したクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の件ですね」

 疑惑の3つの事件は、いずれも世界的なパンデミックになる直前で、かつ患者は香港で乗り込んだという共通点がある。そして日本で流行が広まるより前に、新聞やメディアが「日本は終わった」と報じまくった共通点もあるので、明らかに何者かが仕掛けたという疑惑が出ている。

 ただし最初のコレラに関しては、もっとも大きなパンデミックの時はまだ日本は()(こく)中だったので被害はなかった。だが、いずれのケースでも日本にパンデミックを仕掛けたものの、そのあとで欧米での被害の方が大きくなったので、その後の世界的なパンデミックになる前にという意味では共通してると思う。

『でも、日本は国内で起こるコロナのパンデミックをうまく(おさ)え込んだ。そこで(やみ)の勢力は強引に東京オリンピックを開催(かいさい)させて、コロナ感染者を大勢日本に入れてパンデミックを起こさせようとしたんだ。ところが、その思惑も見事にはずれ、東京オリンピックは大成功のまま終わった。それが(しゃく)(さわ)ったんだろうな。その直後から更に激しい催眠を仕掛けてきたんだ。というか、この頃から大手既成メディアの偏向(へんこう)報道(ほうどう)ぶりが、更に鼻につくようになっただろ。今の日本人の目覚めが悪いのは、この催眠が効いているせいだ』

「こっちは携帯電波が5Gに変わったタイミングですね。だから今の都市伝説では、また携帯電波に催眠電波が(まぎ)れてるとか、5G用のアンテナで催眠電波を送り始めたとか言い出してるんですね」

 ある意味では間違ってないけど、そういう荒唐(こうとう)()(けい)で間違ったオカルトの説明のせいで多くの人たちが耳を貸さなくなり、人々から真実が見えなくなるのは問題が大きいかもしれない。


『それで……だ。先ほども言いかけたが、その催眠の影響がハッキリと出たのが、先日のカムチャツカ沖地震の津波()(なん)だ』

 このカムチャツカ沖の地震というのは、2025年7月30日の午前8時25分に起きたM8.7の大地震だ。それで津波が起こされたため、日本列島の太平洋側全域に長い時間にわたって警報や注意報が出されることになった。

『まず最初の問題は、気象庁が予測した波の高さが大きすぎた。もちろん世の中には想定外があるのだから、最初に大きめに予測しておくことまでは否定しない。だが、観測情報が次々と集まってきてからも、なかなか訂正(ていせい)しなかったり、いつまでも解除しなかったりだったのが問題だ』

「北海道や東北地方では最大3mと予測されたところが多かったですけど、実際には1m以上の津波が観測されたのは、岩手県の久慈(くじ)(こう)だけでしたもんね。他に警報が出された地域では、60cm〜70cmの波しか観測されませんでしたし……」

 とはいえ津波の()(りょく)は日常の常識から大きく掛け離れている。予想される波の高さが20cm以上で注意報になるのは、そのたった20cmでも人は流されてしまうからだ。35cmともなれば子供は確実に流され、軽自動車でも一部の車種(しゃしゅ)は浮いて流されてしまう。大人も足を取られて(ころ)びでもしたら、そのまま抜け出せずに流される恐れが大きい。50cmもあれば小柄な女性は流され、65cmで呑まれた人の生存率はほぼゼロになる。

 とはいえ海岸に押し寄せた波が、そのままの高さで陸地に乗り上げてくるわけじゃない。1m以下なら波は海岸近くで止まるだろう。だが、警報となる1m以上となると、陸地の奥まで波が来る恐れが出てくる。

『で、俺がすごく問題に思ったのが、多くの自治体のとった反応だ。気象庁が予測した津波の高さは大きすぎたが、各地に最初の波が到達(とうたつ)する予想時刻はほぼ正確だった。北海道の最東端──知床(しれとこ)半島に到達するのは午前10時頃。そのあと午前11時には仙台(せんだい)、午後12時には紀伊(きい)半島、午後13時前には九州まで波がやってくる……とな。それが津波警報の発令とともに報じられたのが午前9時前。そのため少なくとも関東以西では避難を始めるまで十分な時間的な()(ゆう)があったはずだ。それなのに多くの自治体が最初の予報を受けると、すぐに避難を呼びかけ始めた。そのせいもあって9時台には(あわ)てて避難しようとした人たちが、各地で交通事故を起こしている』

「避難が呼びかけられると、すぐに動いちゃったんですね」

『たとえば九州に津波が来るのは午後13時近くになってからなのに、なんで午前10時前に避難する必要があったのか……だ。しかも指定された避難所には冷暖房(れいだんぼう)が完備されてないところが多い。それどころか津波用の避難場所として、建物の屋上が設定されてることも多い。他にも海岸近くに土を()ったり、ただ鉄骨(てっこつ)で高台を(きず)いたりしただけで、日光を(さえぎ)()(かげ)のない屋外(おくがい)の建築物もある。そこで何時間過ごすのか、何も考えてない人が多かった』

「しかもあの日は、兵庫県で日本の観測史上最高気温になる41.2度が記録されたほど暑い日でしたからね」

『そのせいで家から避難所まで移動する間に、(ねっ)中症(ちゅうしょう)で倒れた人もいたほどだ。さすがに3m級の津波が予測されていた北海道と東北地方の太平洋沿岸では仕方ないかもしれないが、防災の専門家たちが疑問を投げかけたのは、まさにこの避難の行動だ。たしかに津波は(おそ)ってきたが、多くのところで到達(とうたつ)したのは()(しお)の時間帯だった。太平洋岸の干満(かんまん)()はだいたい2mほどだ。もっとも高い津波に襲われた久慈(くじ)(こう)では引き潮の時間が過ぎてから最大の波が襲ってきたが、それでも波は岸壁には乗り上げなかった。だから予測が2m以下の自治体では、取り()えず海岸から離れるように呼びかけるだけで十分だった。それなのに避難を呼びかけたのは「責任を果たした」という無責任なアリバイ作りという、罪の大きな間違いだ。これこそが無能な働き者だな』

「結果論だけを言うと、たしかに津波は来たけど、満潮時の海面よりも高い波に襲われたところはなかった感じですね。私の調べた範囲での話ですが……」

『だが、本当に問題なのは、自治体からの呼びかけがあったからと、()(なお)に、そして(すみ)やかに避難してしまった人たちだ。防災の専門家たちに言わせれば、「自分の命を誰かの判断に任せるな」だ。東日本大震災でも、それで多くの人たちが亡くなったのだからな』

 不適切な場所に設定された避難所。そのせいで多くの()牲者(せいしゃ)が出ることがある。

 著者(ちょしゃ)もある日の大雨で避難指示が出た時に、指定された避難所が丘を下った川沿いにある公民館だったという経験がある。一応著者は丘の上に住んでるが、建物の前に作られたバイパス道路がいつの頃からか大雨になるたびに冠水(かんすい)するようになった。周囲の宅地開発で、道路に水が流れ込みやすくなったせいだろう。だが、その道を下って川沿いにある場所へ避難せよという指示が問題だ。大雨で川が氾濫(はんらん)して洪水が起こる可能性があるのに、どうしてそこへ避難しろという指示を出してきたのかと……。

 そもそも建物の2階以上に住んでいるのだから、避難する意味はないと判断して外へ出ない方を選択した。

 カムチャツカ半島沖地震の時も、ちゃんと自分の頭で考えて、自分のいる場所では避難した方がリスクが大きいと考えて動かなかった人は多いだろう。それができなかった人たちが、真夏の炎天下の中でバタバタと(たお)れて救急車で搬送(はんそう)されたわけだ。

 自治体から避難の呼びかけがあったら、脊髄反射(せきずいはんしゃ)的に()(ばや)く反応してしまう。これもまた無能な働き者の一つかもしれない。


『それと津波の時に厄介(やっかい)だったのは、ネットで無責任に避難を(あお)っていた(おろ)か者だ』

「え? それ、私も東日本大震災の時にやってましたけど……」

『あの時の呼びかけは問題ない。というか、あの時は大手メディアが(しゃく)()(じょう)()に情報を流してたので、あれは間違いに気づかせる意味で必要な呼びかけだったぞ』

「そうですか。そう言っていただけると安心します……」

 あの当時は、まだ今のような3m以上の波が予測される時に出される大津波警報がなかった。そのため地震が起こるとすぐに気象庁は津波警報を出して、少し遅れてから東北地方沿岸部に10m以上の津波が来ると注意を呼びかけた。ところが大手メディアはどこも到達する津波の高さを「1m」ないし「1m以上」と表示していた。津波警報は1m以上で出されるため、事務的に「1m以上」とだけ表示していたのだ。これは間違ってはないが、それでは2階にいれば大丈夫と勘違(かんちが)いする人を生み出してしまう。実際、当時の動画には街中にある立体駐車場の、2階に逃げていた人たちが多く映っている。ましてや「以上」が抜けて「1m」とだけ報じていた局は罪が大きい。

『先日の津波の時は東日本大震災の時とは違い、波が来るまでに十分な時間があった。それなのに「逃げろ、逃げろ」は無責任にも程があると思わないか?』

(ぜん)()の皮を(かぶ)った、無能な働き者ですかね?」

『それだけ多くの日本人が今も(たましい)(ねむ)っているために、誰かの意見を受け売りしたまま何も考えずに行動に移すだけで済ませているんだ。その誰かが(やみ)の勢力だと、かなりヤバいことになるが、これが今の日本人が置かれている問題だ』


「日本人は、いつになったら目覚めるんですかね?」

『そこは何とも言えないな。参議院選挙の前までは少しずつだが目を覚ます人が増えて、40%に届くところまできていた。ところが選挙が終わると、なぜか再び眠りにつく人が大勢出てきて一気に35%にまで落ちていたんだ』

「いったい何が起きたんですか?」

『そのあたりの理由はわからない。結果を見て「日本は終わった」と思い込んだ人たちが多かったのかもしれない。一つだけわかってるのは、一度目覚めたあとに催眠音波を浴びて強制的に眠りに落とされた人は、()哀想(わいそう)だがすべてが終わるまで自力では目覚めないということだ。そのせいで本来なら行けるはずだった世界線よりも、低い世界線へ流れ着くことになるかもしれない』

「それはたしかに可哀想ですね。催眠にかかりやすい人には、何か傾向のようなものはあるのでしょうかね?」

『そりゃあ生マジメな考えなしか、悪いことを考えすぎる心配性だ。前者はメディアなどで正論ぶった理屈を聞かされると、コロッと洗脳されてそれが正しいと思い込む。後者はメディアに不安を(あお)られたら、どんどん脳が()(しゅく)させられて、正常な思考ができなくなる。そうやって洗脳されていくわけだ』

「どちらも日本人らしい性格というか、日本人に多い気質ですね」

『そりゃあ日本人を洗脳しようとしてるんだ。そういうところを狙って仕掛けられてるに決まってるだろ』

「GHQには、そういう学者が集められてたらしいですもんね。魂が寝てる人にも、特徴はあるんでしょうか?」

『それには2つのパターンがある。1つめは自分を()範的(はんてき)な市民だと思っている人だ。周りの空気をよく読んで行動し、周りに迷惑(めいわく)をかけないのが社会人だと思っているところまではいい。だが、その上で目覚めてない人は、自分が「政治的に正しい」ことを信じて、それに反する真実を頭から否定してることに気づいてない。中には攻撃的になる人までいる』

「それは耳に痛いですね。私はGHQの仕掛けたWGIP(War Guilt Information Program)なんて、10年ぐらい前まで右翼思想家の作った()(がい)妄想(もうそう)だと思ってましたよ。それに3S政策も、私はアメリカ政府がアメリカの大衆を操作するために(おこな)っている政策で日本には関係がないと思っていたのに……。まさか(せん)(りょう)(ぐん)が日本人を()(みん)()させるために、日本に仕掛けたものだったとは夢にも思いませんでした」

 3Sとは、シネマ、スポーツ、セックスまたはスピードの頭文字を取ったもの。大衆を映画やテレビ、スポーツ観戦、性風俗産業、自動車やゲームなどの娯楽に(おぼ)れさせて、政治や国際情勢には関心を持たせないようにするための政策だ。

 著者(ちょしゃ)は愚民化政策という意味で知ってはいたが、日月神示を読み始めるまでは、それが日本人に対してのものとは思ってもなかった。

 このように隠された真実があったのに、よくある陰謀論だと思って常識の一言(ひとこと)で否定してきたものが、いったいどれほどの数に(およ)んでいることか……。

『もう1つは、今言った3S政策の泥沼(どろぬま)から抜け出せてない人だ。こういう人はすっかり政治への関心を失って、投票へ行くことはない。そしてどちらのパターンも自分の頭では思考放棄してるのに気づいてないから、上からの指示があると何も考えずにその通りに行動してしまう。今回の津波で避難が呼びかけられたと同時に、何も考えずに動き出した人たちが良い例だ』

「それが日本人の65%……ですか」

『いや、目覚めてる日本人が35%というだけで、残り65%が全員眠らされてるというわけじゃない』

「他の状態があるのですか?」

『日本に住む人たちのうち、神々が日本人としての資質を持つと認めた人たちが86〜87%ほどいる。これは昔から日本列島に住んでいた人だけじゃない。今は日本国籍(こくせき)を持たない欧米人(おうべいじん)在日(ざいにち)などの人たちであっても、神々が日本人としての資質を持つと認めている者たちはいるんだ』

「元からの神の子と、渡ってきた神の子と、これから渡ってくる神の子ですか」

 あ、これから渡ってくる神の子は、まだ日本に来てないか……。

『裏を返せば日本人でありながら、日本人としての資質を持たない者も大勢いる。こういう者たちは(やみ)の勢力の側について、日本という文化を壊そうとしている。もちろん、そこには魂を眠らされて、何も考えずに協力してしまってる日本人もいる。それが今の状況だ』

「その資質というのは、どういうものですか?」

(いの)りの言葉を使える者だ。日本人としての資質があれば、自然と言霊(ことだま)を乗せた祈りの言葉を発せられる』

「祈りというのは、祝詞(のりと)ですか?」

『そういう本格的なものは、天皇や神社の(ぐう)()たちに任せておけばいい。ここでいう祈りは、魂を目覚めさせた人が自然と発している正しい日本語だ。日々の何気ない会話でも、それが(あらそ)いや皮肉の言葉でさえなければ、周りの波動を調和、安定化させて世の中を良い方向に変えるパワーがあるんだ。身近にいる人たちと楽しくおしゃべりするだけも、それが大勢の口から出れば世の中を(おだ)やかなものに変えていくんだ』

「う〜ん。楽しいおしゃべりに関しては、(たまご)が先か、(にわとり)が先かのように思うのですが……」

 この日本語に関する話題は前回でも触れているので、このぐらいで十分だろう。


「ところで(やみ)の勢力が仕掛けてる催眠ですが、当然、私も受けてますよね?」

『それは前の方でも語ったが、かなり強く受けてるぞ。テレビでニュースを見てるし、一緒にCMも見せられてる。ネットで動画を見てるし、催眠効果の強いネットCMも見せられている。SNSで催眠を(ねら)った書き込みを見ることもある』

「それほど(ばく)()してたら、私も催眠にかかってませんかね?」

『その心配はない。きみは元から霊的な世界に興味があっただろう? その上で頭から信じてるわけではなくても、そういう世界があって、そこで何が起きているのかについて漠然(ばくぜん)とでも知識を持っていた。だから、催眠に掛かる恐れはないぞ。催眠にかかるのは日ごろから何も考えずに生きてるか、逆にオカルト的なものを頭から「非常識」や「陰謀論」と言って否定してる唯物論(ゆいぶつろん)、物質主義に()り固まった人たちだ』

「オカルト的なものと言うと、私も陰謀論や宇宙人論はけっこう否定して遠ざけてましたよ。日月神示を知ってから、それらの話の一部が、どうやら真実かもしれないと考えるようになって……」

『否定してるものはあってもいいんだ。(やみ)の連中が隠そうとしてるものの一部でも興味を持って調べて、そこにあるウソに気づくだけでも催眠にかかりづらくなる。マスメディアの偏向(へんこう)報道(ほうどう)だって、一度でも(あや)しいところに気づくと、それに関したニュースには疑いの目を持って見るようになるし、ある程度のパターンがわかってきたら、そのパターンの報道が出てきたら頭から遠ざけるようになるだろ?』

「たしかに、そういうことになります……かね? でも催眠音楽は?」

『それは思考力を落として、ウソに気づかせないようにするためのものだ。大本(おおもと)のウソを遠ざけるようになってるなら、音楽だけを耳にしても何の意味はない』

「催眠の音楽って、洗脳する時の仕掛けですか? BGMと一緒に話を聞くと、IQが10ほど落ちるという……」

『まさにそれだ。だから音楽だけを聞いたからと言って、それが問題になるとは限らん。組み合わせの問題だ』

「そこは安心しました」


『さて、今回は久々に、長々と語ってしまったな』

「おかげで、まとめるのに時間を食いました。しかも夏の暑さからの熱中症でお(なか)を壊したり、頭が働かない現象も起きましたし」

『2022年以降の異常な暑さと渇水(かっすい)は、光と闇の霊的な戦いの影響だ。この決着がつけば暑さ寒さは(やわ)らかくなるぞ』

「そうなんですか? 早くそういう時代に来てもらいたいですよねぇ」

『そのためには(やみ)の勢力を一掃(いっそう)しなくてはならん。トランプが関税をかけてかつてのブロック経済に戻そうとしてるが、これはグローバリストたちから力を(うば)って、背後にいる(やみ)の勢力をあぶり出そうとしてる動きだ。日本ではメディアがだんまりを決め込んでるから国内にいる(やみ)の勢力の正体は市民には知らされてないが、(やみ)の勢力の協力者としてアメリカに来たら(たい)()すると名前を出された日本の政治家や官僚、財界人、芸能人は、さすがに命運が尽きたんじゃないのかな?』

「それ、私は政治家の2人しか知らないんですけど、何人ぐらいいるんですか?」

『3000人以上いるぞ。まったくとんでもない闇が暴露されたな』

「それはマジ……ですか?」

『そのあたりのことは、そのうちわかるさ。そもそも逮捕しても刑務所に入れておく余裕はないからな。せいぜい日本やアメリカから逃げて、どこかでひっそり暮らすんじゃないのか?』

「目覚めた日本人の前には姿を出せなくなるので、それで日本のお土の上にいられなくなるですか。まさにグレンですねぇ」

 ということで、話のキリは悪いが、このあたりで今回の話を()めたいと思う。

 これから来るナルトを前に、みなさんは魂が目覚めてるだろうか。そんな話であった。

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― 新着の感想 ―
日本人の目覚めが遅いのは、そういう事でしたか。サブリミナル?とか嫌すぎます;_; 売国奴政治家達に天誅が下るのはよかったですが…何か大勢目覚める方法はないものか…
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