第73話 ナルトの渦について聞いてみた
前回からの続きである。
「守護神様。このあとナルトの渦が始まるのは、いつからでしょうかね?」
『それなら(二〇二四年の)一一月一七日に空白の期間が終わって、一八日の月曜日から始まったぞ』
「ついに始まりましたか。直後、北日本で初雪からの豪雪騒ぎで各地で東南アジアからの観光客たちが白い悪魔にパニックを起こしてたみたいですね」
『酸ヶ湯でいきなり六九cmも降ったようだぞ。それ以外の象徴的な災害は、いつ襲ってくるだろうな?』
スピリチュアル情報を見てると、一一月中に大きな災害が始まると見ているものが目立ってるように感じる。
「守護神様。地球はすでに五次元の世界に移行してるんですよね?」
『そうだ。今年の六月には移行し終えたぞ』
「でも、人間は身の回りの世界を光でしか感じられませんから、三次元の世界しか認識できません。それに物質も電磁力で作られてますから、認識できる世界は三次元のままですよね?」
『そうだな。見かけの上では、何も変わってないはずだ』
「じゃあ五次元に移行したなんて、知りようがないんじゃないですか?」
『おや? きみは最先端の物理学を通じて、五次元への移行を見ていたはずだぞ』
「見てましたか?」
『素粒子の研究報告で、電子が三次元から飛び出してる距離が、どんどん伸びてたのを見てただろ』
「え? あれは高エネルギー現象の影響じゃなかったんですか?」
元から電子の振る舞いには、三次元から外へ飛び出してることが報告されていた。その大きさはわかってなかったが、せいぜい空間の最小単位であるプランク距離──小数点以下に〇が三四個並んだあとに、ようやく一六mが出てくる長さ程度だと思われていた。
こういう電子の振る舞いの影響だろうか。一九世紀の物理学者たちは三次元に囚われていたため、電磁気現象を一般化する公式を見つけるのに手こずっていた。それを電磁気学として確立させたのは、数学者のマクスウェルだ。彼は自分の研究していた四元数という四次元の複素数を使うことで、電磁気現象を表す方程式の一般化に成功したのだ。だが、今の電磁気学の教科書では四元数を三次元ベクトルで書き直している。そのおかげで電磁気学を理解しやすくなったが、反動で見落としている現象には見て見ぬ振りをしてるのか、気づいていないのか……。
話を三次元の外へ飛び出す電子の振る舞いに戻す。この大きさを初めて観測できたのは、二〇一〇年頃だったろうか。その時の大きさは一マイクロmだ。それが時が経つと共に〇・一mm、一〇cmと大きくなり、最新の報告では一m近くにまでなったと言われている。
これは思いがけず次元上昇の過程を観測してたものだったのだろうか。
「世の中が五次元になると、何が変わるんでしょうかね?」
『まず目に見える変化はないだろう。だが、第六感を含めて感覚が五次元に広がったことで、今までとは違う感性に目覚める人が出てくるはずだ』
「これから始まるというナルトの渦と世界が五次元に広がったことには、何か関連はあるのでしょうかね?」
『もちろん、大アリだ。これまでの三次元世界という器を、新しい五次元世界という器に移し替えるんだ。当然、新しい世界に馴染むまでの混乱は避けられん』
「それが戦争や経済の混乱ですか?」
『そこは人間社会次第だが、レプティリアン勢力に牛耳られて金と暴力と泥海に塗れた今の地球ではある程度の混乱は避けられないだろう。レプティリアン、それとグレイが暗躍する世の中は、三次元に縛られているからな。そういう悪を一掃して五次元世界として落ち着くまでは、戦争や国の統治機構の崩壊、経済的な混乱は避けようのない災厄だ。それがなければ地球環境が新しい世界に落ち着くまでの異常気象と天変地異だけで済むのにな』
「天変地異だけでも、かなり怖いんですけど……」
これからのナルトの仕組みで起こされるという災厄の多くは、レプティリアンが地球に持ち込んだ悪だ。
人は元来カイの御用を守る働き者で、自然に生まれた共同体が小さい時は、国や民族を問わず互いに協力しあい、身の回りを清潔に保って性善説に沿った行動をするように作られている。ところが人が多くなると弱肉強食が始まり、弱者から搾取しつつ洗脳して一方的に自己責任を押しつける狂った道徳観や価値観が生まれてくる。これがレプティリアンの持ち込んだ悪だ。貨幣経済が生まれる前は、戦争をして負けた人たちを奴隷にすることも始めている。
貨幣経済が始まると、西洋型の街はどんどん汚くなっていく。報酬がないと自分の身の回りのことですら「誰かの仕事」となり、市民は街の補修も掃除もしなくなるからだ。そのため行政には清掃やインフラ維持のための出費がのしかかるが、清掃や補修は多くの人にとって出費を抑えたい項目だ。結果、基本的なインフラ整備や清掃業は汚い上に費用がケチられる3K職業となって仕事を請ける人がいなくなり、他に仕事のない人が渋々やるから効率が落ちて街はますます荒れて汚くなっていくという流れを生み出す。戦後からバブル景気の頃までの日本も同じ道をたどっていたが、長期不況に悩む平成の三〇年で、日本は先進国というより都市化の進んだすべての国の中で唯一、行政が動かなくても自然ときれいな街並みを保つカイの御用を取り戻している。
「ナルトの渦が始まると壊されるという政治や経済のシステムは、現代型の金融資本経済とアメリカ型の民主主義、それと共産主義やグローバリズム、リベラリズムなどで象徴されるもの……で、いいんですかね?」
『海外で見るなら、その解釈で間違いないぞ』
今ある金融資本システムの一番の害悪は、一四世紀末にヨーロッパで生まれた金利という概念だ。それによって本来は使わなければ時間とともに価値を失うべき資産が、逆に持ってるだけで富を生み出むようになった。現在の経済システムはそれを悪用して搾取と貧困、それと階層の固定化を生み出している。またこのシステムからの派生で、働かずに投機マネーで儲けようとする人たちを増やしたのも大きな害悪だろう。
「これから起こるナルトの混乱の中で、今の経済システムを牛耳って世の中を裏から操っているユダヤ系資本家が力を失うのですか?」
『そうだ。今、ユダヤ系の資本家はドルとユーロの通貨発行権を我が物としている。その通貨発行権を各国政府の手に戻すことが最初の金融正常化だ』
「通貨発行権はジンバブエのように使い方さえ間違えなければ、無限に富を生み出すシステムですからね」
『他にも企業がやるポイントの発行も、かつては通貨発行権に当たるとして世界の多くの国で禁じられていた。日本もその一つだった。ところが一九九〇年にアメリカン航空のマイルが認められたことで、多くの企業が顧客を囲い込む手段としてポイントを発行するようになった』
マルチ商法というと多くの人はネズミ講ばかりを連想すると思うが、かつては企業が発行する利用ポイントも独自通貨にあたるとして禁じられていた。さすがに取引企業への支払いをポイントでやったり、消費者への返金をポイントで支払ってたり、ましてやポイントを通貨に換金などしていたら、今でも完全な通貨発行にあたるとして違法行為だ。それができるようになったら、企業にとっては無限の富を生み出すシステムになるからだ。とはいえ富を生み出すのは適切に管理できている間に限られる。ポイントを発行しすぎると、ジンバブエのようにポイントが紙くずのようになって企業を破綻させてしまう。今はそこまで濫用しない限りにおいては、マルチ商法と見なさないことになっているらしい。
ちなみに仮想通貨も発行に手間を掛けさせてポイントの濫発に制限をつけているが、性格的にはマルチ商法と同じなのでそのうち消えていくかもしれない。
「今ある経済システムは、すべて消えるんでしょうかね?」
『すぐに消えるとは思わんが、所詮は人間の智が生み出したものだ。今ある弱肉強食と一方的に敗者に自己責任を課す狂ったアングロサクソン型資本主義システムも破綻するだろう。それと一九九〇年代以降に力をつけてきた左翼系のリベラリズムもだ』
「左翼系リベラルというと、欧米では間違った環境保護活動やSDGs、LGBTQ、ポリコレなどを押しつけて、市民からいろいろな自由を理不尽に奪ってますよね?」
『世の中から自由を奪うだけでなく、各地で経済を壊してもいるぞ。南米やアフリカなどでは農地に病原菌をバラ撒いたり、ヨーロッパやインドなどでは工場や職場で暴動を起こすように労働者をけしかけたりして、資本家が放棄した農地や工場などを奪い取るなんていうワナを仕掛けてる。それをやった左翼系リベラルたちは自分たちを優秀な高学歴だと思っているようだが、当然だが自分たちのやった行為のために農地では病気で作物が育たず、工場でも建物や機械が壊されて操業再開ができなくなって、何も富を産めなくなってる。左翼系リベラルたちは奪い取ったあとまで考えられないバカが多かったということだ。こういう目にあった国々では、そのうち左翼系の人たちを追放する動きが始まるだろう』
「でも左翼を追放したら、『世の中が右翼だらけになる』と極論を言う人が出てきそうですよね?」
『出てくるだろうな。だが、どの国にも左寄りでもマトモな思考の人はいるし、日本ではネトウヨと呼ばれる人たちでも、海外から見たらほとんどの人は左寄りだ。日本では本当の右翼──外国人排除の民族主義者や軍国主義者はほとんど聞いたことがないだろ? 日本人の多くはルールやマナーさえ守ってくれれば「来る者は拒まず、去る者は追わず」の人がほとんどだ。むしろ事なかれ主義の左派たちが、モラル意識の高い日本人のルール違反には厳しく、注意するとキレる外国人のルール違反には目を瞑ってる現状の方が問題だ。こういう問題も、近いうちにナルトの渦の中で爆発するだろうな』
「ナルトの渦で起きる政治や経済の混乱って、そのぐらいですかね?」
『世界三大通貨のうち、円を牛耳ってる財務省の悪事もあるだろ』
「それもありましたね。どのくらいの悪ですか?」
『安倍内閣、岸田内閣で政権が倒れるように裏で動いてて、今の石破内閣ではついに「倒れてもらう」と口に出してしまった。立派な国家転覆罪の成立だ』
「国民が望んでないとはいえ、選挙で選ばれた内閣を公務員が倒そうというのは越権にもほどがありますね」
同じことはNHKもやらかしている。
『財務省の前身である大蔵省は、大正時代の半ばから国の財政を預かることを利用して、予算を人質に権勢を振るうことを始めた。それでもマクロ経済での財政運用なら問題はない。だが、連中の頭の中は家計簿レベルのミクロ経済でしか物事を考えられないのが日本の不幸だ』
「でも、どの国でも国家予算を預かる財務大臣は、首相に次ぐ権威ですよね?」
『それは政治の上での話だ。村の出納係や会社の経理部が、村長や社長よりも強い権力を握ってると考えてみろ。これほど不健全なことはないぞ。大蔵省や財務省の連中が始めたことは、それほどの異常行為なんだ』
「それでも公務員の中でも、もっとも優秀な人たちが入るお役所ですけどねぇ」
『それは学力だけで見た話だ。明治の元勲たちが、どうして三流の人材しかいなかったと言われてるかわかるか? 一応は富国強兵のために欧米を参考にして、財政の半分以上を日本中に鉄道を張り巡らせたり、軍備増強に力を入れたりすることに費やした。そのおかげで日清戦争や日露戦争という国難を乗り越えたんだ。だが、明治の元勲たちはマクロ経済が理解できなかった。伊藤博文も産業育成への財政支出には消極的だったし、大隈重信に至ってはマクロ経済を訴える渋沢栄一と財政緊縮論というミクロ経済で何度も意見をぶつけている。外国のマネはできてもその裏にあるマクロ思考を理解できてないから、明治の元勲たちは三流の人材しかいなかったというわけだ』
「マクロ思考ねぇ。勘違いしてる人は多いですよねぇ」
物事をミクロ思考で語っておきながら、自分は世界を見て語ってるから大局観──マクロ思考で語ってると勘違いしてる人は多い。経済学を学んだという人ですら、世界的な視野で考えるのがマクロ経済だと思い込んでる勘違いさんがいて、SNSで著者にからんでくるのだから洒落にならない。ひどい人になると「物事をグローバルに見てるのだから大局観」と言ってるが、それは海外からの情報を集めてるだけで、政治も経済も見方はミクロなままという壮大な勘違いをしている人もいる。
日月神示でも注意してるが、目先の損得で考えるミクロ思考は悪い現代人の智。それでは先々寸止まりになるから、物事はちゃんと大局観を持ったマクロ思考で考えろと注意してるのだが……。おそらく専門教育を受けたという高学歴者というプライドが目を曇らせてるのだと思う。
『その三流の元勲たちですら、第一次世界大戦後の不況が始まった時に、経済を回すために思い切った財政出動が必要だと理解していた。その時の首相だったのは、ずっと財政緊縮論を言い続けてきた大隈重信自身だ。それなのに大蔵省の役人連中は財政出動に反対し、裏に手を回して倒閣させてしまった。連中は勉強はできたが世の中が見えてない。人材としては三流にも届かない四流、五流だったというわけだ』
一流二流の分け方には諸説あるが、
・才能のある人が更に努力して自分を高めるのが一流(天才)
・足りない才能を努力と経験で穴埋めしたのが二流(秀才)
・能力を活かせるほどの努力が足りてないのが三流
・無能が努力で肩書きを得て威張り散らかすのが四流
・能力はあるのに努力の方向性を間違えて迷走してるのが五流
・箸にも棒にもかからないのが六流(凡人)
・口だけで努力をしないので才能の有無すらわからないのが七流
・無知無才無能で他人の足を引っ張ることしかできないのが八流
というところだろうか。ちなみに一流と二流のうち、知名度の高い人たちを別に「超一流」として扱うこともある。そしてこの区分だと、明治政府よりも劣化した官僚たちは、たしかに四流、五流の人材だ。
「財政出動を考える大隈内閣以降を次々と裏に手を回して倒させ、最終的に大蔵官僚の言い分を鵜呑みにした新聞記者出身の原敬が首相になったんですよね。そのせいで日本経済は不況どころか物価も資産も半分になる大恐慌に襲われ、矢面に立った原首相は東京駅で暗殺されるんですよねぇ。その後も日本は大陸の戦争に巻き込まれたあと、戦争中に軍事費を削られてズルズルと消耗戦へと引きずり込まれて……」
一時的な大きなコスト負担を嫌って、小出しにするのが日本の官僚たちの悪い癖だ。マクロ思考にランチェスター戦略というものがある。単純な非線形方程式だが、小出しにすると効果がほとんど得られなくなることを数学的に示している。一気に済ませた場合のコストに対して、小出しに何回かに分けてしまうと、一回で済ませた場合と同じ効果を得るには分けた回数倍のコストが発生してしまうという法則だ。
これに似たことは「鉄は熱いうちに打て」という言葉でも知られている。だが、ミクロ思考の人ほどすぐ判断できず、冷えて鉄が固まった頃に打ち始めてチャンスを見過ごしている。
『大蔵省の問題はそのあと戦争が長引いたために、戦費調達方法として物品税を生み出したことだ。これが日月神示で警告してる、取ってはならないものから取り、取るべきものからまったく取らない日本の悪税へとなっていくんだ』
「取ってはいけないものと取るべきものは、どのように考えれば良いんですかね?」
『取ってはいけないのは、基本的な衣食住や生活必需品にかかる間接税や、田畑や工場などのモノを生産する場所や道具から取る固定資産税だ。他にも経済を回す物流やエネルギーから税金を取るのは悪税だ。その中でも今の日本式の消費税は、絶対にやってはならない悪税中の悪税だぞ。反対に取るべきものは所得税や法人税だ。所得税は収入格差を抑えるため、法人税は企業に不当な利益を上げさせないために課さなくてはならん。それなのに今は法人税を上げるどころか、大企業には毎年一〇兆円もの還付金を与えている。企業は法人税がかかるのならと、その分の利益を賃金や設備投資として使って国に納める法人税を抑えようとする。これは経済を回すので良い税対策だ。だが、還付金はすべて課税対象外になるから、企業はその分の利益を丸々内部留保として積み立てるようになる。これは経済を回さない良くない金の流れだ』
「企業の内部留保は、起こるべくして起きたものでしたか。闇が深いですね」
『他に国が方向性を決めて課税する政策的なものも、元の考え方が正しければ取るべき税金だ。国民の健康を考えて禁酒禁煙を促す酒税やタバコ税、それから東欧諸国が肥満防止のために始めたポテトチップス税などが良い例だな。また税によってその国に思わぬ文化が生まれることがある。最近、土地があるのに都市部にタワーマンションが増えてるのは、地価分の固定資産税が建物の所有床面積に比例して按分されるためだ。そのおかげで入居者が多いほど一軒あたりにかかる固定資産税が安くなるから、今の税制では賢い税対策だな。こういう現象が社会問題を生み出さないなら、それは良い税制ということになる』
「タワーマンションの住民の中にはエレベーターが混んでて外出に時間がかかるため、上の階の住人ほど引きこもりになるというウワサがありますよねぇ」
『そこはタワーマンションを建てた業者の問題だ。他に自動車に関する税金は必ずしも良いとは言えないが、軽減税率によって軽自動車や軽トラックなどの特定した規格で国内産業の技術力を高めるのは良い税制と言える』
「いろいろな輸入制限はあるとは言え、なんか最近、アメリカやオーストラリアで軽トラックが、イギリスでは軽自動車がブームになってるみたいですね。EV車よりもエコで、小さいから小回りが利いてちょい乗りに便利だと知られたからとか……」
反対に国が方向性を決めて始めた税制が、まったく逆の結果を招いてるケースも多い。東日本大震災の復興特別税が、経済を冷やして復興を遅らせているとか、環境保護を目指した再生可能エネルギー促進に関する税制が自然破壊や産業廃棄物の増加を増長させてるとか……。
まさに目先の損得でしか考えてない人間の智の、先へ行くほどの寸止まりの象徴だ。
それでもまだ日本はマシである。海外では化石燃料と原子力を放棄して再生可能エネルギーへのシフトを急いでいるが、まだ完成すらしていない技術に頼りすぎたせいで冬場に大勢の凍死者を出したところもある。これからの冬でも、どれほどの被害が出るのだろうか?
『それと日本をおかしくしてるものの一つが、ここにきて存在を現してきたな。北海道でヒグマを駆除した猟友会の人から、銃刀法違反と言って猟銃を取り上げた公安だ』
「あれは不可解な判決でしたね。でも、話に出てくる公安は、いったいどの公安なのか……」
とにかくこの話、流れてる情報が交錯しすぎている。
一口に公安と言っても、警察庁の中にある公安警察、法務省が管轄する検察庁の公安検察、行政組織としての公安調査庁、国や自治体が警察の暴走を管理する公安委員会、首相官邸にある内閣公安室など、いくつもの組織がある。
まず猟友会に問題はないと言ってるのは、警察と北海道の公安委員会だ。ところが頑なに有罪へ持っていこうとしてるのも、公安委員会だと流れている。これは公安検察の間違いだろうか。検察といえば警察が外国人犯罪者を逮捕しても、放免してしまう問題があった。数々の冤罪事件も検察が絡んでいるが、これも今回の問題にされてる公安と同じだろうか?
「守護神様。どの公安なんですかね?」
『俺に聞くな。きみがちゃんと理解できてなかったり、他と混同してたりしてるものは、正確に伝えたつもりでも間違って受け取られやすい。たぶん、これはそういう類のものだから今は答えないでおくぞ』
「無理に聞き出したら答えてはもらえるんでしょうけど、たぶん、それで失敗したダウジングは多いでしょうねぇ。どれかは知らんけど……」
このあたりはダウジングの限界だろう。
「あれ? じゃあ、地上へ降りた悪神クラスの悪霊が入っていったのは、本当は警察庁の建物じゃなくて?」
前回の最後に取り上げた話題だ。
『あくまで確認できる資料では、国会議事堂へ二体、財務省へ三体、警察庁へ四体入っていったと記録されてるぞ』
「問題は、それをどこから見ていたか……ですね。永田町と霞が関は狭い範囲に省庁の建物がゴチャッと集まってる上に、国会議事堂と財務省、警察庁って、外側の目立つ場所にあるので、入っていくように見えただけという可能性も捨てきれませんよね? もしかしたらと思った公安検察庁も、警察庁とは通りを挟んだ場所にありますから……」
『見る角度の問題か……。それを言われると、俺には何とも言えんな。これが北西側から見てたとしたら、国会議事堂と財務省はハッキリと見えるが、警察庁と公安調査庁のある合同庁舎は重なるわけだし、時間的には日の出の逆光の中で見てた可能性も……』
こういうことって、疑いだしたらキリがないよね。
「それはそうと日月神示ではナルトの渦で悪事を働いていた者たちが地に落とされて二度と這い上がれなくなると預言されてますけど、どこまで本当になるんですかね?」
『さすがに関わった全員を落としたら、今ある文明まで壊されてしまう。落とされるのは天界の神々が魂に「獣」「灰」と刻印した、人としての価値のない者たちだ。これまでに話に出てきた、世を乱してきたユダヤ系資本家、キャリア官僚に加え、既成マスメディアや大企業の経営陣の中にいて刻印された者たちだな』
「それで気になることを伺いますけど、ユダヤ系の資本家は本当に地に落とされるんですか? ユダヤ人といえば一〇世紀に死の商人システムを完成させてから、世の中の経済破綻を何度も経験しても、常に生き残って経済界のトップに君臨し続けている高知能集団ですけど……」
『ユダヤ人は、多くの人たちが思うほど優秀ではないぞ』
「そうなんですか? ノーベル賞をたくさん取って、芸術の世界でも大勢の画家や音楽家がいるじゃないですか」
『あのなぁ。ユダヤ人の学者が多いのは、バックにユダヤ系の資本家がついて豊富な研究資金を出してくれるからだ。文化人や芸術家もユダヤ系の資本家がパトロンになってくれるから活動を続けられるんだぞ。その分だけ他の民族よりもチャンスが多くなるだろ。それで世界的な賞で審査員になるユダヤ人が増えてみろ。あとは同じユダヤ人への評価が甘くなるから、ますます世界で活躍するユダヤ人の数が増える。これがユダヤ人が活躍してるように見えるカラクリだ』
「芸術なら自国贔屓や人種差別した評価をする審査員はいますけど、学問や技術の世界でもそんなこと起こりますかね?」
『起きてるよ。科学論文でもユダヤ人のものなら甘くなる。白人のものなら内容が破綻してなきゃ通す。でも、非白人、中でもアジア人の論文には厳しく難癖をつける。それが今の世の中だ』
「メチャクチャですね」
『そうだ。メチャクチャだ。だから今になって半世紀前の科学論文──中でも医学論文の真偽を巡って、アメリカでいくつもの訴訟が起こされてる。なんせ、その論文を元に医薬品が作られて製薬会社が大儲けしてるのに、実は効果がないんじゃないかと疑いが大きくなってるんだ。最初は治験が正しく行われたかどうか。それ以前に元となった医学論文が科学的に正しいか……だ』
「コロナワクチン問題とか、アドレナリンやセロトニンなどのモノアミン仮説もウソじゃないかとか、裁判が始まってるものもありますね」
『それだけユダヤ人の書いた論文は審査が甘く、それどころかパトロンのユダヤ系資本家が儲かるように都合よく創作されたと疑われてるものも多いんだ』
「そこから来てる陰謀論もありますね。本当の論文という真実は裏の世界で隠されて、支配者に都合の良い論文だけが表に出てくると……」
『それこそ陰謀論だ。真実を隠しても、有益なものならすぐに他の学者が見つけ出すのが科学の世界だ。だから、そんなものは存在しない。あるとしたら論文が先進的すぎて、その時代の学者連中には理解のできなかった代物だったにすぎん。地動説とか、大陸移動説とかな』
「そういうもの……ですか?」
『それでも、これまでユダヤ人がトップに君臨し続けたのには理由がある。経済の破綻と新秩序が西洋社会の中で完結してたこと。そして金融の中心地を、その中の永世中立の場所に置き続けたことだ。きみはユダヤ系のシステムが一〇世紀に完成したというが、それはヨーロッパの中だけの話だ。その頃はまだ世界経済の中心は中東のアラブ・イスラム社会が握っていた。ユダヤ系資本家の繁栄は、その中心地がヨーロッパに移ってからの話だ』
「その中心地が、これからアジアへ移るのですか?」
『その通り。その中心が日本になるはずだ』
「今の日本に、それだけの力がありますかね? 経済成長がもう三〇年以上も止まってるのに……」
『経済成長が止まってるのは財務省とユダヤ系資本家たちの悪意からだ。だが、その間に日本は、明治維新後に西洋から入ってきた間違った価値観を少しずつ壊して、日本的な価値観を取り戻している。中でも一九九〇年代が、その大きな転換点だ』
「遣唐使をやめたあとの平安時代の国風文化じゃないけど、不況で内にこもったから……なんて言われてましたね」
『そのおかげで日本は、世界から一国だけ二二世紀になってると言われるほど、世界が理想とするような世の中に変わったんだ。その結果、最近、世界中で日本文化の影響力が強くなってるだろう。日本は軍事力ではなく、文化力で次の世界の覇権国家になろうとしてるんだ。そこでユダヤ系の資本家どもは裏で手を回して、日本に次の拠点を置くために移民を受け入れさせようとしている』
「そう言われてみると、すでに日本に別荘を建てたり、土地を買い漁ってるユダヤ系のお金持ちが何人もいますね」
『だが、そのせいで大勢の中国人や偽装難民が乗り込んできてる。しかし、ユダヤ系の資本家どもは日本に拠点さえ置ければ良いのだから、そのことにはお構いなしだ。しかも移民したあとに強い日本文化に同化されるのを恐れて、国連を使って日本的な物の考え方を壊そうとまでしている』
「もしかして国連に『世界で起こるあらゆる戦争よりも、日本のアニメの方が危険だ』と言わせたのもユダヤ系の資本家ですか? 最近、欧米の知識層の中に、日本文化の影響力を警戒してる人が増えてるのは知ってますけど、その日本文化を壊したら、日本が次の世界経済の中心になるんでしょうかね?」
『その矛盾に気づいたか。元々か劣化したのかはわからないが、今のユダヤ系の支配者たちは知性を疑うほど、やることなすことがアベコベ過ぎるんだ』
「第四七話で触れたアベコベですよね?」
『そっちは間違った常識だが、ユダヤ系資本家たちがやってるのは、自分たちの金儲けのために吹聴してるウソの社会問題だ。環境保護運動、地球温暖化問題と炭酸ガス問題、再生可能エネルギーの推進、EV車推進事業、健康問題とか、いろいろあるな』
「私がもっとも気になってるのは、昔から地球温暖化問題と炭酸ガス排出問題ですね。IPCCは『今は人類が経験したことがないほど暑くなってる』なんて言ってますけど、中世温暖期と比べたら、今はまだとんでもなく寒い時代なんですけどねぇ」
中世温暖期、日本では三百年以上にわたって冷害が起こらず、飢饉の記録が一件も見つからない温暖な時代があった。
同じ頃、世界一のワイン輸出国はイギリスで、ノルウェーのオスロ近郊でもブドウが栽培されていた。
だが、今のイギリスでは、まだ気候が寒すぎてブドウを育てることができない。今の北限はようやくオランダに入ったばかりだ。そのような歴史的な記録があるのに、『人類が経験したことのない暑さ』とはデタラメも良いところである。
炭酸ガス問題も同じだ。地上にある炭酸ガスの九七%は海に溶けている。その炭酸ガスの大気中の濃度は、世の中の気候変動の動きから八百年から千年遅れて変化してることは、数百万年もの地質学の研究から明らかとなっている。今の炭酸ガス濃度の変化は、先に語った中世温暖期のものだ。
そもそも炭酸ガスは本当に温暖化の原因だろうか。地球を温めている温室効果ガスのほとんどは水蒸気である。炭酸ガスは水蒸気の二%しかない。それどころか炭酸ガスは植物にとって、生長に必要なものだ。今の時代は炭酸ガス濃度が低すぎて、植物たちにとっては息苦しい時代である。そのため今の倍ぐらいの濃度になるまでは、炭酸ガス濃度と農作物の収穫量が比例することも知られている。その炭酸ガス濃度を抑制して、あまつさえ減らそうという主張は、森林面積を減らそうとか、農作物の収穫量を減らして飢饉を起こそうとか言ってるに等しい。これを環境運動とするのは矛盾もいいところだ。
それに増えている炭酸ガスが、すべて人間の活動のせいとするのも傲慢すぎる。著者が一年間に採掘される化石燃料と、世界中で伐採される森林をすべて燃やして一〇〇%二酸化炭素にしたと仮定して計算した時、その量は一年間に増える大気中の炭酸ガス量の一割にしかならないと導かれた。現在、増えている炭酸ガスのほとんどは先に書いた通りに、海などから大気へ放出されてるにすぎないのだ。
再生可能エネルギーもそうだ。世間的には環境に優しいエネルギーとなってるが、その施設を作るために環境を破壊しまくり、ほとんど使い物にならない不安定な電力しか生み出していない。
ちゃんと科学を学んだ者には矛盾だらけの理論が、今の世の中では『政治的に正しい理論』としてまかり通っている。
『松の代に入ったら、間違いなくユダヤ系資本家は地に落とされるだろう。その一番の原因は、裏の世界で使ってる魔法が使えなくなったからだ』
「魔法? そんなものがあるんですか?」
『霊能力や神通力。またはレプティリアンが宇宙から持ち込んだ超科学と言ってもいい。世界線を自分たちに都合の良い流れに変えてきた力だ」
「それ、歴史を自分たちに都合良く変えてきたチート行為のことですか?」
『その通りだ』
第一五話〜一九話にかけて語った、歴史改変に使っている魔術のようなものである。
『だが、もう使えなくなったのか。それとも急に使えなくなったのか。昨年(二〇二三年)の八月を最後に使われた形跡がない』
「そういえば、急に動きが止まりましたよね。そのせいかカマラ・ハリスが大統領になると喧伝してたのに、トランプに大統領の座を奪われましたし……」
『このまま力を取り戻せないとユダヤ人──というかユダヤ系の資本家たちは力を失って、世界の中心は日本とインドになるだろう』
「何か根拠があるんですか?」
『さっき学術論文で、アジア人の論文には厳しく難癖をつけてると言っただろ。だが、日本人とインド人の学者は最後まであきらめず、文句を言えないほどの論文を仕上げて査読を通してるんだ。日本は理系全般、インドは数学と物理学、それと経済学だな。裏を返せばイヤガラセのおかげで欧米の研究者たちよりも、質の高い研究土壌が育ってるってことだ』
「科学論文の査読が厳密なのは、当たり前の話なのでは?」
『それを当たり前と思ってるから、日本とインドの科学界や技術界のトップは異常なレベルになってるんだ。松の代になって、それが公正な当たり前になったら、欧米の学者連中には手に負えなくなりそうだぞ』
「日本の最先端の工業技術は欧米でも真似できないレベルになってますし、インドも松の代の新しい経済システムが始まったら新理論を独占しそうですよね」
日本が世界経済の中心地となった時、日本の経済学は今のような文系の扱いのままでいるのだろうか。今の金融工学理論の多くは高度な数理計算を必要とし、その土台となる理論には日本の数学者や物理学者の生み出した計算手法までが使われているというのに、国内の学会では論文に数式を書いた学者を吊るし上げ、海外の学会では数式の意味がわからなくて会場の隅で小さくなってるという……。
『これからナルトが始まると、これまで世の中を歪めてきたあらゆるものが正され、それを牛耳ってきた者たちは日月神示でも予言されているように、地に落とされて二度と這い上がることはできないだろう』
「ユダヤ人は、また世界中から差別されるのでしょうか?」
『それは違うぞ。ユダヤ人を差別するように仕向けてたのは、裏で世の中を動かしてきた自称ユダヤ系の資本家──偽ユダヤ人たちだ。世の中には被害者コスプレをして、第三者からの同情を誘おうとするする卑怯者がいるだろ?』
「いますねぇ。今もありもしない被害をでっち上げて、プロパガンダしてる国がいくつも……」
『それがユダヤ人差別の原因の一つだ。たとえば第二次世界大戦の前、フランスやソ連で激しい差別と排斥を受けていたユダヤ人たちはナチスドイツに保護されていた。ヒトラーが彼らの逃げ場としてドイツに受け入れたんだ。しかも学者や技術者には豊富な研究開発資金を与え、文化人や芸術家にも活躍の場を与え、一般労働者にもそれなりの待遇と仕事を用意した。そのためナチス時代初期のドイツは、世界的に高い科学技術と文化芸術を誇る国となったんだ』
「そのナチスドイツがユダヤ人の弾圧に変わったのは……?」
『ユダヤ系の資本家をパトロンに持つ文化人たちが、反ナチスの政治活動を始めたからだ。さすがに恩を仇で返されたら、ユダヤ人への風当たりが強くなる。そこへきてアメリカのニューヨーク・タイムズがユダヤ人大虐殺の捏造記事を世界中にバラ撒いた。戦時中のプロパガンダだ。そこまでやられたら堪忍袋の緒が切れて、売り言葉に買い言葉で二年後にはウソから出たマコトにしてしまった。これはナチスにとっては致命的な政治ミスだな。同じようにニューヨーク・タイムスで南京大虐殺のデマ記事を書かれた日本とは大違いだ』
「日本の場合は反日日本人がせっせと自虐記事を書き続けてくれたおかげで、いまだ証拠がないまま問題をこじらせてますけどねぇ」
とはいえ最新の南京事件の犠牲者数は、いつの間にか一一万九千人にまで減っている。
東京裁判の時は二〇万人だった。それが著者が子供の頃には三百万人が殺されたと言っていて、一九九〇年代の前半にはそれが三千万人にまでインフレを起こした。二一世紀に入る前後には三億人と言い出す人も出てきた。だが、さすがに現実的ではないと三〇万人に減った。そのあと当時の南京市の人口が二五万人ほどだったと知られるとその二五万人説になり、日本軍が入場する前に二〇万人に減ってたことがわかると二〇万人説に変わった。それが今は約一二万人。歴史学者たちが資料から読み解いた南京戦犠牲者数の十倍。ホント、いい加減な話である。
「それでユダヤ人ですが……」
『偽ユダヤ人が被害者コスプレをするための生贄役だ。それがなくなれば自然と他の民族との差異はなくなるだろう。ただ、今のユダヤ人たちが作ってしまった因縁が、このあとどうなるかだが……』
「それもナルトの試練ですね。どんな結果に落ち着くのか……」
『そのために起こされるのが第三次世界大戦だ』
「それ、不可避ですか?」
『すでに始まってるぞ。イスラエルとウクライナ、どちらも支援してるのはユダヤ系の実業家たちだ。アメリカではトランプが次期大統領に決まったのに、バイデン政権は置き土産とばかりにウクライナに長距離ミサイルを与えて使わせだろ。それに反撃したロシアが核弾頭をはずした極超音速の多弾頭中距離ミサイルを、警告として何発も撃ち込んだばかりだ』
二〇二四年一一月二二日に起きた事件だ。
「大方の予言や予想では、中国から始まると言われてましたけど……」
『過去の中国なら、必ずと言っていいほど血の気の多い現場が暴走して戦争を始めていた。だが、今はそんな中国兵ですら血の気を抑える事情がある。そのおかげで戦争が始まらずに済んでるんだ』
「血の気を抑える原因? そんなものがあるんですか?」
『使ってる武器が中国製だからだ。それでも宇宙ロケットのような国の威信をかけた大きなものであれば、世界のトップと並ぶほどのものを作り上げている。関わる者たちは中国の中でもトップクラスの知能エリート、技術エリートたちだからだ。ところが量産を始めた途端、品質が信用できなくなることは中国人たちも知ってる』
「チャイナボカンは有名ですもんね」
『武器の多くが旧ソ連製やロシア製、ないし作りが簡単な頃だったら、米軍機にワザとぶつけて挑発するようなパイロットもいた。だが、今の機体では思い通りに動かせないために、ぶつけるどころかギリギリまで近づけてやろうとも思えないのだろう。空中分解するかもしれないからな』
「空中分解というと事実かどうかわかりませんけど、空母からのカタパルト発進で機体が千切れたとか、スキージャンプで離陸する時の負荷で空中分解したとか、いろいろ言われてますもんね」
『米国に次ぐ大艦隊になった海軍もそうだ。どんなにたくさんの艦艇があっても、大砲やミサイルがちゃんと撃てると思ってないから、怖くて使えないんだ。銃だって信用できん。だから石を投げ合うんだ』
「インドとの国境争いが互いに銃を使わない石の投げ合いになってるのは、そういう理由ですか?」
妙に腑に落ちてしまった。
頻繁に弾や砲弾、ミサイルが詰まるとか、暴発するとか、撃ったあと砲身が割れて次が撃てないとか、狙いとはまったく違う方向へ飛んでいくとか、演習でそんなことを何度も経験してたとしたら、とてもじゃないけど怖くて本番では使えないだろう。その結果が銃撃戦ではなく、石の投げ合い……ということ?
『この世界を裏で牛耳ってるつもりのユダヤ系の資本家たちにとって、東アジアは想定外だらけだ。中でも日本は昔から自分たちの思い通りに操れない厄介な国だ。そこに中国が加わってきたという感じだろう。これは今のユダヤ系資本家たちに時代の流れが読めなくなったせいか、世界線を改変できなくなったせいか、そのあたりはわからんがな』
「これもナルトの渦というか、建て替えや岩戸開きの影響でしょうかね?」
『それはどうだろうなあ? 何にせよ偽ユダヤ人どもの力は衰えたってことだろう』
「するとユダヤ系資本家たちが仕掛けようとしてる台湾有事からの世界大戦は、起こらないってことでしょうか?」
『台湾有事に関しては多くの主要国が軍を派遣してきてる関係上、中国は手を出さないだろう。だが、尖閣有事や朝鮮有事の場合は、派遣された軍は動かない可能性がある。もしもトランプが日本と中国だけの問題、朝鮮半島だけの問題としてアメリカ第一主義、アメリカ一国主義を貫いて軍を退こうものなら、その瞬間、アメリカと同盟を組んだり、基地を置いたりしてた他の国々との間でも信用関係が崩れて、世界の軍事バランスが壊れる。当然、ドルの信用も崩れて、アメリカ経済は大混乱だ。更に基軸通貨の地位まで失おうものなら、アメリカは財政破綻して世界最大の借金国になるかもしれん。そうなったらドルはデフォルトだ。そうなる前にアメリカ国内が分裂して、海外へ勝ち逃げしようとする富裕層と、それをさせまいとする一般市民たちの間で内戦が起こるかもしれん』
「そこまで起こりますかね?」
『どうだろうなあ? ナルトの渦の中だ。天界の神々にも先が読めてないかもしれんぞ』
「守護神様は、どうなると予想しますか?」
『そうだなぁ。台湾有事や尖閣有事は起こらん。だが、朝鮮有事が来年後半から二〇二六年にかけたどこかで起こる。北朝鮮が先に南に仕掛けるか、韓国が逆怨みから日本相手に暴発したところを後ろから北に襲われるか。日本はどんな形であれ巻き込まれて、そのまま火事場泥棒的に介入してくる中国との衝突は避けられないと見てる。もしかしたらロシアとも戦うかもしれんが、それが次の時代に日本が中心となるための通過儀礼みたいなものだと思ってる』
「大きな天災が引き金になる可能性はありますか?」
『そういう災害が起こるような情報は流れてないぞ。俺はその手の予言動画は、すべて悪神にそそのかされた獣の魂たちが触れまわってるにすぎんと思ってる。とはいえ大勢の人が気にすると悪い引き寄せが起こるから、まったく起こらないとも言いきれん。それに起こる場合に備えて、霊界では受け入れ準備をする動きは起きているぞ』
「備えるのは引き寄せになりませんかね?」
『アホ! 避難訓練や非常用の備蓄が災害を起こすものか。それは「軍隊があるから戦争が起こる」「警察があるから事件が起こる」「消防署があるから火事になる」「道路があるから交通事故が起こる」なんて言霊を信じてる、どこぞのドアホウの理屈だ』
「あはは。それもそう……ですね」
言霊といえば、今でも海外にはまだ「水泳ができると海や川で溺れる」「船乗りが水泳を覚えると船が沈む」なんて迷信を本気にしてる人たちがいないでもない。実際に泳げる人ほど水遊びによく行くから、その分だけ水難事故に遭いやすくなるという因果関係はあるけどねぇ。船の件は論外だけど……。
「これから来るナルトの混乱。何が起こるかわからないだけに、怖いですよね」
『日月神示でいう「びっくり箱」だからな。俺たち地上に近いところにいる神々にも、まったく先がわからないだけに気がかりだ。それに昨年、建て替えのスケジュールが、突然、数か月延長されただろ。そのせいで混乱を「嬉し嬉し」で無事に乗り越えられる予定だった人たちの運命にも延長された数か月分の空白ができてしまい、今と未来の世界線が繋がらなくなる──というか、どこへ向かってるのか霧に隠されて見えなくなる問題が起きている』
「天界の神様から『神』の刻印をされた人でも、世界線は途切れてるんでしょうかね?」
『おそらく被害のなかった人を探す方が難しいと思うぞ。そのあと世界線の結び直しが無事に終わった人たちはいるが、きみの世界線はまだ三か月ほど途切れてるんだよ。空白を抜けたあと、ちゃんと予定してた世界線に乗るかどうか……』
「三か月ってビミョーですよね。長いのか、短いのか……」
『きみはまだ短くてマシな方だ。世界線はゴムみたいに伸び縮みするから、切れて縮んで五年以上霧で見えなくなってる人もいる。とはいえ、ナルトは途切れた長さの問題ではないからな。たとえ途切れてるのが一時間程度でも、そこで何が起こるかわからん』
「そう言われてしまうと不安になりますね。スケジュールの延長から一年半以上経ってますけど、これまでに世界線が繋ぎ直された人は、どのくらいいるんでしょうかね?」
『ハッキリ言って三〇人に一人もおらん。天界の神々から、魂に「神」の刻印をいただけた人ですら、まだ八人に一人しか世界線が復旧できてない状態だ。まあ、中には始めっから世界線が途切れている者もいるがな』
「世界線が繋がらないのは、その隠されたところで戦争や災害に巻き込まれることを示唆してるのですかね?」
『そこは否定しない。災害だって次元上昇の前と後では、起こり方が変わってきてるぞ。三次元の時と五次元の時では電子の動きが微妙に変わってるから、そのわずかな違いでも地球や太陽系に大きな影響を与えている。以前は記録のなかった場所で、地震や火山がいくつも起きてるのが目に見える変化というか……』
「それで大陸が浮上してくるというのもありますかね?」
『地球が五次元から三次元に落ちる次元降下で、太平洋にあった二つの大陸──アトランタとレムリアが海に沈んだのだ。今度はその逆の次元上昇で五次元に戻ったわけだから、再び浮上してくる可能性はゼロではないと思う』
かつて太平洋にあったという大陸としてはムー大陸が有名だが、これはチャーチ・ワードによる創作にすぎない。
スピリチュアルや宇宙人論からはアトランタ大陸とレムリア大陸という名前が出てきてるが、竹内文書には太平洋上にはミヨイ、タミアラという大きな大地があったことが記されている。どちらもかつての太平洋上には今はない二つの大陸があったと語っている。
また琉球古陸(小陸)という大地も、昔はどれほどの広さがあったのだろうか。
「最近の地震や火山のニュースを見てると、次元上昇の影響が地殻に出てると言えそうですもんね」
もちろん異常気象も次元上昇の影響と言えなくもない。新しい五次元世界に落ち着くまでは、しばらく荒れるものとして覚悟が必要そうだ。
「そういえば『闇の三日間』はいつ起こるのですかね?」
『それなぁ。地上の神々の間で流れる話の中にも出てくるけど、情報が錯綜してるんだよなぁ。今年(二〇二四年)の九月に起こるという話も流れてたし、一一月下旬という話も流れてる。最近は二〇二六年の六月という話も流れてるけど、天界の神々は何も語ってないから憶測だらけだ。起こるのならナルトの期間中に起こるはずだけど、実際に起こるのかねぇ?』
「日月神示には書かれてませんから、日本では起こらないタイプの災害なんでしょうかね?」
『そこもサッパリわからん。だから質問には応じるが、ハッキリと答えようのない現象だ』
「ナルトの混乱。どうなるんですかねぇ? 未来と世界線が繋がってるのなら、安心して乗り切れそうなのですが……」
『それで慢心した結果、気を抜いてナルトの渦に呑まれる可能性があるからなぁ。繋がってるとわかったら絶対に教えられんぞ』
「ん? もしかして本当は……?」
『アホ。ウソを言ったら俺の神格が落ちるじゃないか。だから、今はプッツリと途切れてるのは事実だから安心しろ』
「それは安心する材料ではないのですが……」
ということで、今回も長くなったのでここで締めようと思う。
長くなったので分割しようと思ったが、それができそうな場所がなかったので長々と突き合わせてしまった。過去二番目の長さである。
さて、次回までにナルトの混乱は目に見えてくるだろうか。




