第67話 地球浄化作戦について聞いてみた
今回は第五七話で触れた地球浄化作戦の最新情報である。
二〇二四年五月七日。天界から日本へ大勢の神様が降りてきた。
今回地上へ降りてきたのは、アメノホヒ(天穂日命)を総大将とする先行工作部隊だ。地球の神々と太陽系へ集まってきた、プレアデス系の神々、銀河系の神々、等によって混成された連合部隊である。
この降下作戦は一回だけでなく、五月一六日と二三日、それと六月一三日にも増援部隊が降臨された。
そして六月に入ると、いよいよ人間にもわかる形で浄化工作の動きを見せ始めている。
「守護神様。ついに始まりましたね」
『いよいよ始まったな』
「まさか地上を浄化するために、大勢の神様が降りてくるとは思ってもいませんでした」
『これまでは「自分のことは自分でやらないと自立できない」という理屈で、悪に染まった地上人は、自分たちで悪を浄化しなくてはならないと教えられてきた。だからノアの洪水までは浄化に失敗すると、それまでに育ってきた文明を地球の神々が自らの手で滅ぼして、もう一度やり直すことを繰り返してきたわけだ』
「ノアの洪水で、三度目の人類文明滅亡ですか。でも、神様がそれをやめた理由は?」
『悪魔の介在に気づいたからだ』
「……ん? 悪魔がいるから、悪に染まるんじゃないんですか?」
『それは地球的な発想だ。どの文明でも市民の教育レベルが上がると、一度は教育に失敗して文明が悪に染まる。工業化すると一度は公害を撒き散らすだろ? それと同じだ。文明の精神レベルが落ちて、それまでキレイだった世の中を穢してしまう。それでカテゴリー三以下の地獄へと堕ちることを経験するんだ』
「どうして教育の失敗で悪に染まるんですか?」
『今の日本社会と同じだ。学力や学歴だけで人を評価してたら、知力が弱いのに勉強だけはできる者ばかりが社会のエリートになってしまう。そういう連中は物事を目先の損得や、イチかゼロでしか考えられない。そのために善悪を取り違える間違いをいくつも重ねて、文明を悪に染めていくからだ』
目先の損得が全体にとっての善である場合は少ない。となると、それだけでも悪に染まりやすそうだ。
「知力が弱いのに勉強だけはできる人って、どうして出てくるんですかね?」
『原理は簡単だ。今の学校教育では、どんなに受験制度を変えても、すぐにそれに対応した受験テクニックが生まれてしまう。最後は受験テクニックを効率よく教えてくれる教師との出会いと、あとはどれだけ努力したかという二点だけで学力が決まるからだ』
「それでも努力した人ほど認められるのですから、良い制度のように思えますが……」
『とんでもない。教科書では扱ってない物事を、知ってたかどうかだけで合否が決まるのは不公平だろ?』
「たしかに今の日本では教科書をどんなに勉強しても、校内テストですら教科書で扱ってないものを問題に出してくるため、高校──特に進学校になると八〇点以上は取れないと言いますからね」
このあたりは英単語や理数系の特殊な計算公式などが有名だ。
それどころか一時期、歴史上の事件のあった日の曜日を問う変な問題が横行したこともあった。事件名に曜日の付く「血の日曜日事件」や、事件の起きた日の曜日に意味のあった「真珠湾攻撃」のようなものならば問題はない。だが、二二六事件や関東大震災のあった日の曜日となると、試験問題として問うことに意味があるだろうか。これなどは歴史的な意味はなく、ただ正解を知っていたかどうを問うだけの問題だ。それでも問われそうな歴史的なできごとを抜粋して、みごとに教え子を合格させている予備校の講師等がいるのだから、まさに合格は師との出会いでもある。
『それに今の受験が正解とするのは、それが出題者の考えた答えに近いかどうかだ。だから知力で本当の正解を導いたり、独自に勉強して知り得た最新の学説で答えたりしても、出題者の想定した模範解答と違っていたら不正解にされてしまう。そのため、あらかじめ勉強して答えや解答テクニックを知ってた人だけが正解を答えられるという間違いを冒しやすい』
「いわゆる初見殺しですね。バイリンガルの帰国子女に勉強なしで受験英語を解かせたら、散々な結果になった……みたいな』
一九八〇年代まで、学校の英語教科書では一九世紀末の古い文法で教えていた。そのせいで現在では使われない言いまわしとか、実際には有り得ない前置詞とかが正解とされてるものもあったそうだ。
また英語の問題でよく見られる同じ意味での言い換えも、本当はまったく異なるニュアンスに変わるために不適切なものも少なくないという。
『入学試験や資格試験は得点になる答え方を知ることが受験テクニックになるが、その答えが本当に正しいかどうかは別だ。時代とともに本当の正解からズレていくものがある。また間違いを教えていたと気づく場合もある。それはいつの時代でも起こる自然なことだ。だが、その答えが間違ってると示されたあとも、学界が権威を傘に無視するようになったら事は深刻だ。悪に染まっていく文明は、権威がそういう事実や現実を無視することの積み重ねでひどくなっていく』
「そういう現象は明治時代からの学校教育や、今の自動車業界で起きてるタイヤ脱輪問題でも見られますね」
日本では明治時代に始まった西洋風の学校教育によって、江戸時代までに積み重ねられた知見を一度無かったことにした例がある。
たとえば江戸時代までは山師たちが鉱山を見つけるために、日本中の山の地質や植生を詳しく調べていた。地質の違いによって、そこで育つ植物も変わってくるので、植生を調べることも大切だ。もちろん、そこに棲む動物の違いにも敏感になってくる。
ところが明治大正期の帝国大学の地質学者たちは、そういう知見をいっさい無かったことにして、ナウマン博士がフィールドワークして調べた資料を元に、自分たちではまったく現地調査へ向かわないまま、空白地を想像で埋めてしまった。そのため早くも明治二〇年代の終わり頃には地質学会の発行した学会誌の内容が、まったくデタラメな地質地図になってたことが判明してしまう。
また山に住む人たちの間では、古くから食べられるものと毒のあるものを見分けることは生死に関わるだけに重要な知識であった。当然、食用ではなくてもヘビや虫のようなものでも毒の有無がしっかりと伝えられている。ところが、それを無視した有名な例にヤマカガシがある。
ヤマカガシは「噛まれると目の前が真っ暗になる」と、毒の影響を含めて毒ヘビだと伝えられてきた。ところが生物学界では、いつの間にか「本土には毒ヘビはマムシしかいない」という定説ができていた。ヤマカガシは奥歯に毒があるのに、マムシのような牙がないために、よく調べもせず「毒ヘビじゃない」と決めつけていたのだ。もちろん、それは間違いであるから、昔からそれを知った新聞社が何度も「ヤマカガシも毒ヘビだ」という記事を特ダネのように出してきた。しかし生物学界は、それにずっと耳を貸さなかった。ようやくヤマカガシも毒ヘビと認めた時期はわからないが、二〇〇一年にヤマカガシの血清の研究が始まって翌年には完成してるので、おそらくその少し前に認めたのだろう。
なお、こういう話であるが、古い植物図鑑や動物図鑑を持ってきて「学界も認めてる」と言うのは大間違いだ。毒のある生き物については学界の見解とは無関係。素人が山へ持っていくことを前提に作られているのであるから、責任問題を回避するためにも、疑いのあるものにはすべて『毒』の記述を付けているらしい。
それと自動車業界で起きているタイヤの脱輪問題も深刻だ。かつてはタイヤが脱輪しないように、左タイヤには逆ネジを使うメーカーが多かった。これによって緩みがあってもタイヤの回転で自然と締まるので、そうそうタイヤがハズレることはなかった。
ところが自動車業界の幹部たちが技術者からの意見を無視して、部品の共通化というコストカットを国際規格として決めてしまった。逆ネジ廃止の弊害は右側通行の国でも起きているが、日本やイギリスなどの左側通行の国でのタイヤの脱輪事故を増やしてしまった。左タイヤが車道の外側に来るため、右タイヤよりも道を曲がる時の負荷が大きくなる影響である。
他にも自動車業界には、シフトレバー表記の国際標準化という問題もある。今のBを「エンジンブレーキ」、Rを「後進・リバース」と表記しているものだ。そのせいで年配の人ほど昔の習慣から、うっかりBを「後進・バック」、Rを「前進・ラン」と勘違いして事故を起こしている。中でも人間工学を無視して、シフトレバーを、Rにする時は前、Bにする時は後ろヘ動かすように作られた車種で頻発しているそうだ。
『学校教育で起きてるのは自然な汚染だが、自動車業界のタイヤ問題は悪魔による汚染だぞ』
「やはり二つは性質が違いますかね?」
『知らずに利益を優先してるのなら仕方ない。それは自然な文明汚染だ。だが、利用者にリスクを与えると知りながら、自分の利益を優先してる時点で悪意がないとは言えない。しかも右側通行の自国での被害は小さいとわかった上で、不利益を左側通行の国へ押しつけようとしてるわけだから、より悪質だ』
「事故件数だけなら、被害を左側通行の国に押しつけてますよねぇ。でも、ネットに流れる事故映像を見ると、日本やイギリスでは歩行者が歩道に飛んできたタイヤの被害に遭うのに対して、右側通行の国では対向車が被害に遭って多重事故を起こしてます。被害の大きさとなると、果たしてどちらが大きいのか……」
物事をお金の損得でしか考えられないお偉方というのは、世の中の害悪にしかなってない良い例だ。
『さっきも言ったが、ノアの洪水までは地球の神々も天界の神々も、地球が悪に染まったのは地球文明自身の責任だと思っていた。それを戻せないのだから、文明を滅ぼされるのは自業自得だと容赦なく断罪してきた。ところがノアの洪水のあとになって、地球文明が何度やり直しても悪に染まるのは地球人自身のせいではなく、裏に悪魔がいるとわかって滅ぼすのをやめたんだ』
「そうですか? ノアの洪水よりも約一六〇〇年前の紀元前六一七八年、天界の神々は悪魔グレイがカシミール地方に作った前線基地を襲ってますよね? ノアの洪水よりも前に悪魔の存在に気づいてたはずじゃないんですか?」
これは第九話でも触れた、ヴェーダ神話等に残された神々の戦いとして記録された事件だ。
『あの事件がキッカケで、天界では天の川銀河へ侵略してきた謎の宇宙人勢力との間に銀河防衛戦争──オリオン大戦が勃発している。そのためグレイをオリオン人と呼ぶようになった。しかし、地球にいたグレイは全滅して、すべての魂は地球の輪廻に呑み込まれていた。生まれ変わった彼らは一人として、悪魔として働いてない。仲間のところへ戻っていく魂はいたが、残った者の中には高い文明で培った経験を元に、地球文明を育てる偉人や指導者として活躍する者もいた。だから、ノアの洪水の時の神々は悪魔としてのグレイの関与はないと思い込んでいたんだ』
「でも、その間違いに気づいたんですね」
『その通りだ。原始文明は厳しい自然の中で自分たちの生存率を高めるために、互いに協力し合うように育っていくものだ。ところが復活した地球文明は違った。すでに別の悪魔が裏にいるため、協力するよりも他人から奪って自分だけ楽をしようとする者が多くなっていた。また農耕をして食料の増やし方を知ってるにも関わらず、集落の人数を保つという考えに固執して、老人や病弱な子供、または許可なく身ごもった妊婦を殺すような風習を持つところも世界中に生まれていた』
「子供が欲しいために、隣の家の人を皆殺しにしたという話も各地にありますよね。そういう風習を持つ文化のところでは……」
民俗学に出てくる怖い話だ。
『だが、この時の神々はまだ悪魔の正体には気づいてなかった。グレイとの戦いが最初に地球で始まったことと、その後もオリオン大戦で戦っていることから、正体不明の悪魔をグレイだと決めつけていたんだ』
「その冤罪に気づくのは、今から三千年ほど前でしたっけ?」
『裏で暗躍してる悪魔と、グレイの仕掛ける悪の違いがわかるまでだな』
このあたりの話は第一〇話で触れている。
「グレイの仕掛ける悪というのは?」
『わかりやすく言えば思考停止だ。ちゃんと考えれば解決の道があるのに、思考停止させて現状維持のまま答えを考えさせないようにするんだ。それが多くの文明が産業革命を起こすようなレベルまで成長すると、破滅や衰退の道へ向かうワナになっていた』
「文明のレベルキャップですね。それで殺し合いが始まったんですか?」
『殺し合いをさせるのはレプティリアンだ。グレイは戦争を起こさせても、どちらかが逃げれば終わる。殺し合いまで至るのは、いくつもの不幸が重なったか、互いの妥協点がない場合だ』
「そう言われると悪い悪魔のように思えないのですが……」
『地球を植民地にして、科学技術がある程度以上に育たないようにしてただけでも十分悪辣だろ?』
「……それも、そう……ですね……」
程度の問題であって、悪魔には違いなかった。それに人々を思考停止させて、世を乱すこともある悪魔だし……。
『地球人の考える悪──人殺し、傲慢、搾取、盗み、欺瞞、詐欺などは未熟で身勝手な魂が個人や少人数で起こすこともあるが、組織的にやる場合はすべてレプティリアンによる災厄だと思っていい』
「まるでギリシャ神話に出てくるパンドラの壺ですね。パンドラがぶち撒いたのはレプティリアンの悪事、壺に残ったのはグレイの悪事……ですかねぇ?」
グレイは地球を植民地にしようと目論んでるとはいえ、それは今の地球よりもはるかに天国っぽいカテゴリー三での支配だ。グレイの得意分野は生物学。そのため地球を使って動物実験をしてくる恐れはあるが、実験動物にされた一部の人を除くと、今の世の中に慣れた地球人にとっては天国のような暮らしに溺れたまま、支配されてるとは知らずに一生を過ごさせようというのがグレイのやり方だ。まさに最後まで壺に残った希望かもしれない。
というか三千年前にわかったとはいえ、そのせいでユダヤ教の経典や旧約聖書では、今も悪魔をオリオン人としたままだ。その誤解は今も続いている。それどころかユダヤ人の一部というか偽ユダヤ人は、レプティリアンに心を売ってるのだから、とんだ皮肉めいた話である。
『それがわかったから地球の神々も天界の神々も、地球文明を滅ぼすのは筋違いであるから、可能な限りもうやらないと決めたんだ』
「可能な限りというのが気になりますね」
『悪魔を根絶やしにするために、地球には犠牲になってもらう場合もあるってことだ。地球はすでに四つの世界線に分かれ、そのうちの一つが何年か先に滅ぼされる運命にある。すでにその世界線へ落ちていく魂の人たちにはご愁傷さまだ』
四つの世界線への分岐は、昨年二〇二三年の旧暦九月八日(一〇月二二日)までに終わっている。
今はまだ世界線が大きく離れていないため、落ちていく世界線にいる人も、今は身の回りにいるように見えている。しかし世界線が離れ始めたら滅びる世界線へ行く人たちはこの世界線では地に落とされて、二度と浮上することのないままNPCとして肉体が滅びる日まで生きていくのだろう。
「話を今回の浄化作戦の話に戻します。今回、ついに天界から神様が降りてこられましたけど、どうして今まで降りてこなかったんですかね? ノアの洪水のあと地球文明の汚染が悪魔のせいだとわかった時点で、浄化のために降りてこられても良かったと思うのですが……」
『それは当然の疑問だな。結論を言えば岩戸に邪魔をされて地上へ降りられず、浄化したくともできなかったんだ』
「地上へ降りられない? グレイがカシミール地方に作った前線基地を襲ったのは、岩戸が閉じたよりもあとの話ですよね?」
『その時に閉じていたのは、第一の岩戸だけだ。聖書神話には一つめの岩戸が閉じたあとも一部の神々や異星人が地上へ降りて、地球人との間に超人ネフィリムを産み落としている』
「そもそも岩戸って、何ですかね?」
『悪による汚染のレベルだ。悪を毒物や汚れ具合でたとえると、医学的に健康被害が出てきたり、透明な水が濁って見えたりするレベルが第二の岩戸だ。そこに安全係数を掛けた環境基準に相当するのが第一の岩戸になる。海水浴場やプールが大腸菌汚染で遊泳禁止になっていても、目で見て水が透明なら気にせず泳ぐ人がいるだろ。それに近い状態だ』
「注意されても、モラルの低い人は気にしませんよね」
『それが第二の岩戸が閉まると水が濁ってくるから、そこへ潜ろうとするのは、よほどの物好きだ』
「ところで日月神示でも今の地上を泥水と表現してますけど、守護神様の目から見ても、実際に濁って見えるんですか?」
『もちろん見えるぞ。地上にいる俺にとっては泥水というより、黒い霧や煙に見える大気汚染みたいなものだ。そのせいで空は灰色に曇って見えるぞ』
「じゃあ、何か健康被害みたいなものは感じませんか?」
『もちろん汚れのひどいところに長くいると気分が悪くなる』
「それで身魂を蝕まれて、霊格を落とされるようなことは起こりますか?」
『地上にいる俺たちは霊体が順応してるので、常識の範囲内では大丈夫だ。低級霊が濃い霧の中に隠れて近づいてくることもあるが、そういうものに近づかない限りは問題ない。ただ、この汚れに慣れてない天界の神たちには、第二の岩戸より下は健康被害が心配になるだろう』
「第二の岩戸が毒物にたとえたら健康被害の出る境界線と言われてましたけど、第三の岩戸はどのような境界線ですか?」
『致死量みたいなものだ。実際、地球人の寿命は第三の岩戸が閉じたあと、三分の一や四分の一と短くなった。その後も第四の岩戸が閉じると、地球人の最長寿命が十分の一になり、第五の岩戸が閉じたあとは平均寿命が二%にまで縮まってしまった』
「二%。えぐい……」
『そんなところへ神々とはいえ、天界からは降りられんよな』
「たしかに天界の神様たちは、降りたくても降りられないのがわかりますね」
『その通りだ。そのため救世主を地上人に転生させる形で送り込むか、地上で呼びかけに応じた者を預言者として任せるかしかできなくなったわけだ』
「それを私たちは『自分のことは自分でやらないと自立できない』と思い込んでいたわけですね」
『そういうことだ。ところが今年になって、ようやく地上へ降りられる目処ができた。そこで大規模な降下作戦が始まったんだ』
「でも、今は第二の岩戸は開かれただけで、地球はまだ抜けてませんよ。第二の岩戸よりも下の世界は天界の神様的には健康被害が出てくるんじゃ……?」
『そこは問題ない。地球はまだ第二の岩戸に包まれてはいるが、昨年から世界中に浄化の雨を降らせてただろ』
「雨で除霊ができるのですか?」
『悪霊祓いではない。公害で汚れた空が、雨で一時的にキレイになるのと同じだ。根本的な解決策ではないが、また公害が撒き散らされるまでの間だけはキレイでいられる』
「悪に汚染されてる地上を、一時的にでもキレイにできるわけですか」
『だが、汚染源である悪魔や悪霊の少ない場所なら、そのまま清浄を保つことができる。今回、天界から神々が降りてきた場所は、岩戸が閉じられる前と遜色がないほど除染に成功した場所だ』
「具体的には、どこへ降臨されたのですか?」
『作戦の都合上、大自然の中へは降りてない。すべて日本の大都市の郊外にある、小さな地方都市だ』
「日本限定なんですか?」
『一応、一部の神は台湾や中国の福建省、フィリピンにも降りてる。だが日月神示にもある通り、「日本の人民が良くならねば、世界の人民も良くならん。日本の上の人が良くならねば、人民も良くならん」という状況だし、地球を良くする救世主は日本から出てくることもある。だから今回の降下作戦は日本を目指してきたんだ』
「それなら、どうして降りる場所が大都市の郊外なんですか? 大都市、中でも政治や経済の中枢である東京に降りれば良さそうなのに……」
『大都市は金や欲望に塗れて穢いから近づけないんだ。だから郊外に降りて、そこから近づくという手段を取ったと考えられる』
「具体的には、どこに降りたんですかね?」
『今回の作戦の中心は太平洋側だ。だから北海道や日本海側。それと太平洋側でも、穢れの強い愛知、静岡には降りてないようだ』
「台湾やフィリピンどころか、大陸にも降りてるのに……ですか?」
『それと降下目標となったのは、縄文時代からある古い神社や聖域の周辺だ。都心へ向かうチームは香取神宮、鹿島神宮、諏訪大社などに降りて、そこから電車やバスで都心を目指してる。もっとも都心に近づくほど穢れが強くなっていくために、東からは鬼怒川、西からは相模川を越えたあたりから、進みが悪くなってるみたいだぞ』
「電車やバスで移動してるんですか? 空を飛んで移動するものだと思ってましたけど」
『悪魔や低級霊たちに、自分たちが近くにいることを知られたくないんじゃないか? それと船や電車はマコトの乗り物だから、今回の移動に利用してるのだと思う』
「車は使わないのですか?」
『車は便利だが、地球を悪に染める元凶の一つだ。事故で多くの人を不幸にし、道を作っても走っても自然を破壊するエゴの塊だ。鉄道が通ってないところはバスを使っているようだが、神々としてはそういう乗り物は極力使いたくないんだと思う』
「神様って、どうやって電車やバスに乗るんですか?」
『霊視能力のない人には見えないが、混雑する時間帯を避けて、一般の乗客と同じように乗り込んでいる。ちなみに神が乗ると霊格の低い人たちは居心地の悪さを感じて離れたり乗らなかったりするから、いつもより妙に空いてる一角があったら、その中心に神が乗ってると思っていいだろう』
「たまに誰も座ってないシートに遭遇することがありますね。乗ってきてそこへ座ろうとした人が、なぜか座らずに別の空いた席に向かう現象も、そこに神様が座ってたんでしょうかね?」
『それは神とは限らんぞ。浮遊霊とか、ちょっと強い悪霊がいても起こる現象だ』
ということは、妖怪の類がいる場合もあるんだろうなぁ。
「神様の工作部隊は、今、何をしてるんですかね? 穢れが強すぎて、まだ何もできてないとか?」
『そこは心配するな。都心などの大都市の中枢へは近づけないでいるが、各地に降りた神たちが、それを支援する動きを見せてきている』
「それは私たち人間にもわかる動きですか?」
『自民党内から出てきた首相退陣要求だ。わかりやすいだろ?』
「日本の正常化を妨げている、最大の抵抗勢力ですもんね」
『最初に声を上げた横浜市議連は、三浦半島に降りた神たちの働きだ』
「三浦半島にある縄文神社というと、安房口神社に降りたんですかね?」
『いや、三浦富士の南側に降りたみたいだぞ。天然の神社だな。そのチームは金沢文庫で足留めを喰らってるが、そこから現地の神々に協力してもらって、働きかけたようだ』
「神奈川県の中枢のあるところは、人の目から見てもドロドロしてますもんね」
『次に声を出した長野県連は、戸隠神社に降りたチームが直接手を出している』
「長野県は中枢まで行けたのですか?」
『ここは元々、街の西はずれにある山沿いに政治の中枢を置いている。クマが目の前を流れる裾花川を通って、何度も街中へ入ってくるほど自然と隣合ってる場所だ。そのおかげで強い穢れを持つ者がいても、場としては穢れが溜まりづらい。それだけに工作員の神たちも手を下しやすかったのだろう』
「こういう動き。これからも出てきますかね?」
『当然、出てくると思うぞ。悪神たちに悟られないようにするために、事が起こるまでは俺たちにも動きはわからないだろうがな』
「それが終わると、日本の政治はマトモになるんでしょうか?」
『今の日本を悪くしてるのは、上澄みにいる腐った連中だ。下には比較的マトモな人材がいるから、上に居座る老害どもが取り除かれれば自然と良くなるだろう』
「マトモな人材ですか?」
『今の自民党にも財務省にも下にはマトモな人たちがいて、そこに心あるベテランたちが間に入って性根の腐った老害どもや歪んだメディアによって潰されないように守っている』
「問題の上を良くするために、革命みたいなことが起こるんですかね?」
『日本においては、革命は有史以来どころか神話時代から一度も起きてない。起こるのは西欧の歴史観的には軍事政権によるクーデターばかりだが、日本の場合は権力の奪い合いではなく、壊れた神輿の取り換えだ』
「神輿ですか?」
『日本では昔から上に立つ者は、優秀な部下に「善きに計らえ」と任せて、自分からは仕事をしない軽い神輿であることが理想的だ。神輿に求められる能力は二つ。重用するべき部下を見誤らないこと。頭が一番軽いから上に昇っただけだから、自分で指図しようと思わないことだ』
「そこを間違えた時に、世の中が乱れるんでしょうかね?」
『そもそも今の時代は上に立っても、部下を選ぶことが難しくなってる。候補を示されて選ぶのが精いっぱいだ。補佐に毒ヘビと毒グモと毒キノコを示されて、毒を撒き散らしても余計なことをしない毒キノコを選ぶのが関の山だ』
「ひどい喩えですね。でも、どうして選ぶのか難しいんですか?」
『今の時代の地位には「腐敗を防ぐ」という口実で任期があるだろ。それでコロコロ替わるリーダーには、有用な人材を見つける時間がない。しかも権力の暴走を防ぐという口実からも、自分で部下を選べない。すでに体制の決まった組織の上に立つだけか、そこで人事を預かる者の示した候補から選ぶしかないんだ』
「組織は大きくなるほど、出世コースに乗った人の異動が増えますもんね。しかも、すでに体制の決まった組織の、所属長として点々と……」
『今の時代、組織が大きくなるほど内部の出世競争を勝ち上がるのは、才能や実績のある者よりも、能力を学力と弁説に振り切った者たちだ。下の組織がしっかりしてるから、軽い神輿でも何とかなるってわけだ。反対に実力のあるものほど現場を任されてしまい、その挙げ句問題の責任を取らされたり、周りから足を引っ張られたりして出世競争から落とされていく。残念だが、このあたりは実に日本的だ』
「出る杭は打たれるですね」
『ははは。最初は「出る杭は抜かれる」だ。杭ってやつは、境界線を決めるために打つものだろ。それを無視して、自分の領地というか農地を広げる身勝手は許さんってところから、身勝手な者や分を弁えずに出しゃばる者を諌める言葉になったわけだ。ところが境界線だから杭の高さなんか関係ないのに、日本人の几帳面さから、高さを揃えるイメージで「抜く」が「打つ」に変わり、意味も奈良時代には才能のある者を叩く意味で使われだした。そのせいで今の辞書は、後者しか載せてないものが多い』
「その言い方だと、日本は今のような軽い神輿を担ぐ世の中の方が良いんですか?」
『いや、そこは五十連の仕組みだ。部下を引っ張る西洋式のリーダーではなく、日本式は部下と向き合って組織をまとめる要としてのリーダーだ。だが、神輿が軽くても、それがハリボテだったり、とても神輿と呼べないような代物だったりしたら誰も担ぎたくないだろ? 神輿は軽い方が良い。でも、神輿として最低限の中身はないと意味がない。そういうものを西洋ではカリスマなどと呼んでいるが、日本には日本のカリスマがある』
「つまり日本では、そういう日本的なリーダーが上に立つ世の中が理想なんですね」
『まあ、今の日本は人を選ぶ特に、実績よりも学歴や肩書きを評価しすぎたのと、失敗などのマイナスイメージを忌避しすぎたせいで、肩書きだけで何もしなてこなかった無能や、失敗の責任を他人になすりつけてきた卑怯者ばかりが出世しやすくなっていただけだ。日本は時代が変わっても、組織の体質までは変わってない。だから問題が正されれば、ちゃんと人を評価できる世の中へ戻っていくだろう』
「素直に戻りますかね?」
『自分を優秀だと思ってる似非エリートたちやネットで他人を誹謗中傷してるような連中は地に落とされても抵抗するだろうが、多くの日本人は最初は戸惑いつつも静かに順応していくはずだ。問題はない』
「降りてきた神様たちは、そういう形に戻してるんでしょうかね?」
『いや、上を選ぶのも落とすのも、人間自身のやることだ。今はまだ穢れが残ってるだけに、神々には後押しするぐらいしかできないと思うぞ』
「そこは悩ましいですねぇ」
「ところで、今回の降下作戦でいくつか気になることをお尋ねします。日本海側には降りてないってことは、出雲大社へは降りてないんですか?」
『今回の作戦では誰も降りてないぞ』
「日月神示に縁のある麻賀多神社には?」
『そこにも降りてないし、近くへ降りた神が向かったという話も聞かない。だから、ここも今回の作戦とは無関係なようだ』
「守護神様は、降りられた神様とお会いしましたか?」
『※◎△☆で現地説明会があったので、近くまで行ってきた。四柱のチームだったぞ』
場所については特定できなかった。相模川よりも東側にある縄文時代からの聖地・聖域だったようだ。
『六月七日の明け方に行われた集会だったが、会場には二〇〇万柱以上の地上神が集まったぞ』
「そんなに広い場所があったのですか?」
『三次元にいる人間の感覚で考えるな。神霊の次元は五次元だぞ。二〇〇万柱集まったとは言っても、人間世界のイベントで考えたら、広場に一五〇〇人を収容したぐらいの込み具合だ』
「それでも、けっこうな人出だと思いますけど……。どんな話があったんですか?」
『日月神示で語られた未来そのものだ。松の代に入って、日本が世界の中心となって繁栄する未来だ。世界に寄生してきたグローバリストの魂は、すべて回収して灰にする。悪質な者は銀河系のセントラル・サンへ送られて、そこで魂ごと灰にされるそうだ。死後、追手から逃げまわってる者もいるが、捕まるのは時間の問題だろう。さすがに肉体を奪って赤ん坊に生まれ変わった三人については、今のところは手を出せないようだがな』
「そういう逃げ方があったのですか」
セントラル・サンについては第四一話で触れた話題だ。すでに銀河系中央の閻魔裁判において、デイヴィッド・ロックフェラーの魂が灰にされた話が伝わっている。
『それと昨年(二〇二三年)一〇月に、岩戸開きの動きがすべての世界線で一時的に止まった事件があっただろ。あれを起こした日本の政治家とキャリア官僚、それと私利私欲で日本経済を振りまわしている財界人の魂も、一緒にセントラル・サンへ送って灰にされることが決まった。数年前から出まわっていた「灰にする人物リスト」には、最終確定した約一五〇万人の名前が載ってるが、その連中は追加で載せられることになったんだ。黙ってれば草木からのやり直しで済んだのに……』
「そこまでの重罪ですか」
ここは第五八話で触れた話題だ。
「その中心にいる岸田首相は?」
『あやつの魂はまだ分別もつかない子供──生意気なだけのガキンチョだと言っただろ。いわば周りからチヤホヤされて天狗になってる子役タレントだ。悪いのは金儲けのために持ち上げてる周りの大人で、利用されてるだけの本人には罪はない。だが、早く気づいて改心せんと、あとは旬の終わった子役タレントだ。子役時代の悪名がカルマになった未来生で苦しみ続けるだろうな』
魂に刻まれるカルマというのは、こうやって作られるのかもしれない。
「他に話せる範囲で、聞いてきた話はありますか?」
『これからUFOの目撃情報が増えると思うぞ。さすがにまだ地上は悪の汚染がひどいので降りられないが、神々と一緒に太陽系まで来た異星人の軍人の一部が、せっかく来たのだからと勝手に物見遊山で降りてしまってるらしい。今、地球は第二の岩戸を抜けようとしてるが、抜け終えたらますます増えると思うぞ』
「アメリカや南米での目撃が増えてますよね?」
『地球の予備知識もないまま、自分たちの常識で文明のありそうな場所へ降りたからだろうな』
「その常識って、どんなものですか?」
『まず地球人のようなプレアデス系の人種は年平均気温一五度から一八度の場所で文明を発展させ、そのあと寒冷な地域へと文明を広げていく。地球ではそれが中緯度地域だが、宇宙で考えると地球は水が液体として存在できるハビタブルゾーンの恒星寄りの暑い場所にある。文明のある惑星の七〜八割は地球よりも寒い。そのため赤道直下で文明が発展する惑星の方が多いわけだ。そういう惑星の常識で考えると、文明は大きな山脈の東側で発展するわけだ』
「貿易風と、それが山脈に当たって雨が多く降る場所で文明が育つから……ですか。だから北米ではロッキー山脈の東側であるアメリカの南西部とメキシコでの目撃が多くて、南米ではアンデス山脈とアマゾン平原のぶつかるペルーでの目撃が多い……ですかね?」
『まあ、そんなところだろうな』
その理屈で行くと、アフリカではエチオピアあたりでも目撃されてるかもしれない。東アジアやオーストリアでの目撃が少ないのは、赤道に近い山脈の東側に文明が育ちそうな平原がないと思われてるからだろうか。東南アジアではタイの目撃話が多めなのも、この理屈に合ってるように感じる。
「UFOといえば、最近、目撃されてるのは地球製のUFOで、アメリカやイギリス、ロシアなどが墜落したUFOからのリバース・エンジニアリングで作って飛ばしてるという話が流れてますが……」
『あはは、今の地球に、そんな技術があるわけないだろ。そんな技術力があったら、日本の優位性を落とすために、ガソリン車を廃止して電気自動車のみにするなんて言い出す必要はないぞ。なんせ日本車のエンジンを分解しても、どこも低燃費ぶりや耐久力を再現できなかったのだからな。中国に至っては五〇年前のエンジンですら再現できなかったんだ。そんな状態で日本車の優位性を潰そうと思ったら、エンジンを廃止してEVに飛びつくしかないだろう。一九九〇年代からの急速なデジタル化によって、日本にあったアナログ技術での優位性を潰すことには成功したが、二匹目のドジョウは捕まったのかね?』
「日本潰しといえば、デジタル化の前に半導体技術への圧力でも潰されてますよね。それ以降となると石炭火力発電とか、高速鉄道とか、いろいろ仕掛けられてはいましたけど……」
『技術どころか原理や製造方法まで公開しておきながら、いまだ日本以外で再現できてないものに絶対に緩まないボルト──ハードロック技術がある。リバース・エンジニアリングなんてものは、世の中が思うほど簡単じゃないんだよ』
「そういえば陶磁器の技術でも、ヨーロッパが日本や中国から輸入する陶磁器に使われる釉薬の技術を自前で再現するまで、七〇年以上の研究が必要だったんですよね」
考えてみれば鉄砲にしろ蒸気機関にしろ、見ただけで一年後には国産化に成功してしまった日本の職人たちは、チート級の例外だろう。
「地球からすべての岩戸が取り払われたら、宇宙人たちが地上へ降りてきて会見しますかね?」
『あ、それは無理だ。俺も会場で言われるまで気づかなかったが、地球が浄化されて地獄から解放される話と、都市というか政治の真ん中が穢れたままなのは別の話だそうだ。だから穢れた場所に集まる政治家やメディアの前には、当面の間は姿を現せないそうだぞ』
「本人は健康でもウィルスや病原菌に汚染されまくってるようなものですもんね。そこは時間がかかりそうです」
『松の代に入ってからも二〇年かけて地球の浄化を進めて、二〇五〇年までに公式なファーストコンタクトを実現したいらしいぞ。ただし、アメリカ、ロシア、中国、インド、中南米にある国々はその頃になっても国の政治風土や文化が穢れているだろうから、経済的には大きくなっていても国交を結ぶ相手としては難しいそうだ』
「一気に浄化できませんか?」
『穢れた価値観に縛られた老人や、その人たちから教えを請うたエリートによって作られる社会の偏見が、そうそう消え去るはずがないだろ。大グレンで大量に地に落とされても、一度幼児教育や学校教育で刷り込まれてしまった偏見は正されるまで五〇年はかかる。となれば、今からでは間に合わんよ』
神様による建て替えと地上の浄化のラグには、そういう事情が隠されていたのね。
「日本は間に合うのですか?」
『その破壊が三〇年間の停滞──地獄の底だ。日本は一気にグレンとくるぞ。ドイツも日本と同じ目に遭わされてきたから、政治が正常化してきたらグレンと来るだろう。それとイギリスも上にのさばるグローバリストや不法移民を取り除けば、市民レベルでは一〇年早く現代文明の闇に入って停滞を続けてきた。だから最低、この三国は二〇五〇年に間に合うと思う』
「今年の夏至(二一日)をすぎたら、また大きな動きが出てきますかね?」
『さすがに下っ端の神には教えてくれないよなぁ』
「予言された通りの松の代を、無事に迎えたいですね」
「さて、浄化作戦についていろいろ話しましたけど、こんなところでしょうかね?」
『状況がコロコロと変わるから、何度も書き直させて済まなかったな』
「仕方ありませんよ。内容が変わったと知りながら、変更しないまま伝えるのも変ですから」
始めは五月中に四回目の神様の大掛かりな降臨がなかったので書き始めたが、七日に説明会があって、九日に首相退陣要求のニュースが流れてきて、一三日には新たな増援があってと、状況は目まぐるしく変わっている。
日月神示にある建て替えの終了目標は来月七月だ。そこから数か月延ばされることにはなったが、元の計画のままなら夏至がすぎたあたりから激しくなるのだと思う。今は最後の追い込みで神様たちが最後の一厘の仕組みに取り掛かってくださっている。
これからも事態が急変することが出てくると思うが、無事に松の代が始まる日を心待ちにしたい。




