第41話 セントラル・サンについて聞いてみた
二〇二二年五月二〇日、スピリチュアル系のネット情報に激震が走った。
デイヴィッド・ロックフェラーの魂が、セントラル・サンで灰にされたというニュースが流れたのだ。
話題のデイヴィッド・ロックフェラーは二〇一七年三月二〇日に亡くなっている。亡くなるとすぐに彼の魂は逃走を図ろうとした。だが、待ち構えていた神々に取り押さえられ、そのままセントラル・サンへと連行されたそうだ。そこで閻魔裁判を受けるのだが、彼は自分のやってきた悪事をまったく反省しないどころか認めようともしなかった。そのため情状酌量の余地なしと判断されて、高位の神様が立ち会う前で灰にされたそうだ。
「守護神様。この情報は真実ですかね?」
著者がこの第一報に触れたのは、情報が流れた翌日だった。
『俺が確認できるのは、彼の魂は逃走に失敗して神々に捕まったこと。あまりにも重罪であるため、彼の魂はセントラル・サンへ連行されたという二点だけだ』
「閻魔裁判は?」
『セントラル・サンで行われてる。連れていかれた時点で灰にされる可能性は高いな。罪を認めて、立ち会った神々が改心したと認めても草木からのやり直し。とはいえ「改心できるのは生きてるうちだけ」「死んだあとの改心はなかなか」だろうがな』
「守護神様は、この元になったニュースは読めないんですか?」
『次元の問題だな』
「次元?」
『地上の神々の使う次元のネットワークでは、まだ流れてないようだ。たぶん情報を仕入れた人は天界の神々とチャネリングしてるか、どこかの宇宙人ネットワークから情報を仕入れたか……』
「それは日本語だけでインターネットを調べる場合と、英語でも調べる場合の違いみたいなものですか?」
『いや、もっと違いは大きい。地球上のネットワークは言語は違っていても一つにつながってる。だが、霊の世界は次元ごとに分かれてるんだ。だから、どの次元にいるかで得られる情報に、イヤでも違いや遅れが出てくる』
「次元で分かれてるんですか?」
『そうだ。地上の神の次元とか、高位の神の次元とか、そういう理解でいいぞ』
「ということはネットに流れるスピリチュアル系の情報で時たま感じてたんですけど、特に未来とか世界線とかに関連した話で、守護神様と同じ未来を予言してる人がいたり、まったく違うことを言ってる人がいたりするのは……」
『それも次元の違いだろう。次元の高い神々ほど確度の高い情報が手に入る。だけど、俺のように次元の低い下っ端の神の場合、すでに未来が変わって事が起きたのに、まだ情報が更新されてないなんてこともある』
「それはアメリカ大統領選の時にありましたね。バイデンが新大統領に就任したのに、それから二か月も経った三月になっても、まだ『トランプが再選する』『正式な就任は昔から四月だ』って情報が流れてて……」
『きみも、同じ情報を受け取ってた人たちも、「変だ」「何かおかしい」と言ってたよな』
ダウジングを始めたばかりの頃に遭遇した混乱だ。あの時は世界線やら何やら、様々な理屈を拾って原因を探ったが、理由はネットワークの次元が違うという単純なものだった。しかも低い次元の情報は、更新が遅れることもあるって……。
そして月が変わってしばらく経った頃……。
「守護神様。デイヴィッド・ロックフェラーの魂が灰にされたニュースは確認できるようになりましたか?」
『確認できるぞ。いつ更新されたのかは知らんが、セントラル・サンで灰にされた話は事実だったようだ』
守護神様の使うネットワークでも、ニュースが確認できるようになった。
「日月神示で予言されてた大グレン。始まったんですかね?」
『すでに天界では始まってると見ていいだろう。地球からセントラル・サンへ連れていかれて灰にされたのは、このロックフェラーで四人目だ。他にもう一人連行されてるが、こいつも時間の問題だろうな』
具体的に他の四人が誰なのかは、さすがにダウジングでは引き出せない。だが、世の中を影から支配して、地球を地獄の底まで落としていた闇の勢力──その重要人物たちだ。そのあたりのウワサに詳しい人なら、誰の魂が灰にされたのか、おおよその予測がつくかもしれない。
なお、セントラル・サンへ送られたのは、全員レプティリアンの工作員として地上で暗躍していた魂だ。それに便乗して好き勝手やっていたワンダラーたちの魂は、別のところで灰にされているという。このあたりの話は第三六話で触れているので、気になる人は読み返してみるのもいいだろう。
「本当に大グレンは始まってるんですかね?」
『どうだろうなあ。悪魔からの妨害を避ける意味もあるだろうが、俺たち地上にいる神には情報が流れてきてないんだ。調べれば断片の情報だけは拾えるが……』
このあたりの事情も日月神示に書かれてる。
とはいえ大グレンが起きて新しい時代が始まるタツの年が二〇二四年だとしたら、あと二年しかない。天界ではどこまで進んでいて、地上ではいつからバタバタと変わり始めるのか……。
「ところでスピリチュアル系の情報ではよく出てきますけど、セントラル・サンって何ですか? 直訳すると『中心太陽』ってなりますけど」
『一言でいうと「都」だな。文脈によって対象となる場所は変わってくるが、今回の場合は天の川銀河の首都にあたるティアウーバ星を指してるぞ』
「ティアウーバ星って、天の川銀河の三大惑星の一つですか?」
『そうだ。地球はティアウーバが管轄する中にあるから、いよいよそこが出てきたってことだ』
第三〇話で惑星や文明の霊格カテゴリーの話が出てきた。天の川銀河には、その最高レベルであるカテゴリー九の文明が三つだけ存在している。その一つがティアウーバ星だ。
「日月神示には、これに相当する言葉はありますかね?」
『大奥山だ。神々の総本山だと思えばニュアンスはわかるだろ』
「あ、なるほど……」
『とはいえ、日月神示にある大奥山──セントラル・サンは、あくまでプレアデス系の神々の話だ。今回はもっと上の神が出てきたという感じだな』
「地球の神々はプレアデス系が中心ですもんね。このプレアデス人にとってのセントラル・サンは、ヴェガ星やリラ星を意味するのでしょうか?」
『ヴェガ星は違う。リラ星も一応はセントラル・サンの一つではあるが、今のプレアデス人の中心ではないぞ』
「じゃあ、プレアデス人にとってのセントラル・サンは、私の知ってる星の中にありますか?」
『ないと思う。位置としてはリラ星と同じ方向──プレアデス星団とヒアデス星団の間にあるが……』
「地球からは見えますか?」
『肉眼では無理だ。もちろんリラ星だって地球からは見えん』
こうなるとお手上げである。
「ところで、これからもセントラル・サンへ送られて、灰にされる魂は増えるのでしょうか?」
『そりゃあ増えるに決まってるだろ。なんせ灰にされる連中の多くは、まだ生きてるんだからな。これから死んで、待ち構えてた神々に引っ捕まって、そのうち何人がセントラル・サンへ連行されるか……』
「今、現在進行系で世界をおかしくしてる人たちですもんね。一〇〇万人リストがありましたよね?」
『大グレンが起きたあと、神々によって地位を奪われて地に落とされたり、魂ごと灰にされたりする候補者のリストだな』
これは三六話で触れたリストだ。
『そこに載ってる人数、今も少しずつ増え続けてるぞ。灰が確定した人数も、今は七六〇人を超えている。その中にいる日本人も三一〇人を超えたぞ』
第三六話の時は全世界で七〇〇人、内日本人が二八〇人ほどが死後灰にされることが確定してた。たしかに、その時から増えている。
しかも世界で灰にされる魂の多くはレプティリアンの工作員だけど、日本人の場合は自己中や金の亡者の社会エリートばかりなんだよねぇ。だから日本人で増えた三〇人も、業突く張りで占められてるかもしれない。
「それが全員、セントラル・サンへ送られて、灰にされるんですかね?」
『セントラル・サンがティアウーバの意味だったら、さすがに全員はないだろ。ほとんどの魂はプレアデス系の神々のセントラル・サンの方へ送られて、そっちで灰にされると思うぞ』
「リストに載った残りは、灰にはされないけど来世は草木からのやり直しでしたっけ?」
『そこは確定だろうな。まあ、大グレンが起きたら生きてるうちに地に落とされ、それでも飽き足らずに死後は灰にされる候補ってわけだ。取り敢えず、生きてるうちは今の地位に居させてもらえるけど、来世は草木からのやり直しにされる人はその何十倍もいる。それどころか身勝手に地球へ生まれてきたワンダラーの多くは、今生で地球を離れなければ、来世は強制的に獣にされる』
という話をしてる時、YouTubeで『道を踏みはずしたライトワーカー』という動画を引っかけた。
本来のライトワーカーは「使命のない人」という意味だったのに、平成に入ってすぐに出てきた金星人を名乗るスピリチュアリストによって「光の活動家」という意味に変えられてしまった。そのせいもあるのか、その後はライトワーカーを気取って活動するスピリチュアリストが、世の中に大勢出てくる事態になった。
だが、本質は何も変わらず、好き勝手やって世の中を引っかき回す人たちという部分は変わりなかったようだ。動画では「使命を忘れたライトワーカーが多い」と宣ってるが、元々そんな使命などない。ただ自分にそういう役目があると妄想して、世の中を混乱させるだけのスピリチュアリストが多いというだけだろう。
こういう人たちもまた、地球の神々にとっては迷惑な存在であったかもしれない。
「なんか灰にされるとか、草木にされるとか言われると、セントラル・サンって怖そうなイメージですよね」
『ははは。田舎者にとっての「東京は怖い」みたいなことを言うな。あくまで神の世界の中心になる場所だ。いつかは行く場所だぞ』
「その前に地球がセントラル・サンになる時代は来ますかね?」
『そりゃあ、このまま文明が正しく成長していけば、そういう日も来るかもしれんな』




