第4話
「…おぉっ……土竜退治、ありがとうございます…」
この集落の長と思われるよぼよぼのおじいさんが、人だかりの中からゆっくりとみたらしの前へ出てきて報酬の入った小袋を差し出してくる
みたらしは報酬を受け取って腰のポーチへと中身を確認せずに突っ込む
「依頼はコレで完了にゃ?」
「……そのぉ…土竜退治とは別の…困っていることがあります…」
おじいさんは困った表情を浮かべながらみたらしの顔色を伺う
「にゃ?…困ってるにゃか?」
「…はい。実は土竜が現れた2日後に、近くの山に山賊が棲みつくようになってしまって……困っております。…ギルドには山賊の討伐を依頼したのですが…同じ集落で2つの依頼は引き受けれない。といわれてしまい…ほとほと困っておりました…」
「わかったにゃ!…その山はどこにゃ?」
「おぉ!やっていただけますか!ありがたい…その山は…あそこでございます…」
おじいさんは北の山を指差す
「すぐ行くのにゃ!」
みたらしは山の方角のみ聞いて駆け出していった
「あぁ…行ってしまわれた……あの山は山賊以外にもいろいろいると伝えたかったのに…」
みたらしの後ろ姿を見送りながらおじいさんは呟いた
説明しよう。
みたらしが向かった山には、別な集落からギルドへ依頼されて発行された暴れ牛の討伐対象が住んでいる山
そして、先程集落のおじいさんから依頼された山賊が棲みついている山。
更に、その山はみたらしがこの集落に来る前に出会った牛魔族が住んでる山。暴れ牛の討伐とはこの牛魔族のことだったりする
みたらしは北の山へと四足歩行で駆ける
みたらしは山の麓にたどり着くと頭を捻る。山賊が棲みついてる具体的な場所を聞いてなかったからだ
みたらしが困ってその場で毛づくろいをして心を落ち着かせていると、みたらしの猫耳は微かに音を捉えた
みたらしはシュバッ!と態勢を整えて音の方向へ駆けだす
みたらしが音の震源地にたどり着くとそこには牛魔族がいた
「にゃ!…さっきはありがとうにゃ!」
みたらしはぺこりと頭を下げる
「また、迷子かぁ…?」
牛魔族はみたらしを警戒せず心配してくれる
「違うにゃ!ここで人間見なかったかにゃ?…山賊らしいのにゃ」
「人間…?もぉー……もしかしてアイツらのコトだったかもぉ…」
牛魔族は何か思い当たるフシがあるのか歩き出す
「こっちだもぉ…」
「助かるのにゃ!」
みたらしは尻尾をふりんふりんしながら牛魔族の後をついていく
牛魔族に連れられてきた場所は山の岩場を掘った洞穴だった
「確かここにいたはずだもぉ…」
牛魔族はドシンドシンと洞穴の中へ入っていって少しして洞穴から出てくると人間を引き連れていた
「コイツらかもぉ…?」
牛魔族に引き連れて来られた山賊はボコボコにされていた
山賊が牛魔族に戦闘を吹っかけて逆にやられていた
「にゃ?…コイツらにゃか?」
みたらしも山賊がどういうのかはイマイチわかっていない
「とりあえず連れて行って確認するのにゃ!」
みたらしは考えるのをやめた
「また来るんだもぉ…」
みたらしが山賊連中をしょっぴいていく後ろ姿を手を振りながら見送る
ど、どうでしたでしょうか。。。拳闘士らしくない拳闘士の物語をお送りしております。この小説はほのぼのを目指して書いてるからいいんだけど。。炎の錬金術師はサクサク進む感じで。
新しい小説書こうかなぁ。。
誤字などご指摘などありましたら是非ともよろしくお願いいたします。。