ゴジラで考える神作品の後の流れの作り方
予定では塩の製造方法の蘊蓄をお送りする予定だったんだけどね。予定変更して時事ネタ(?)にした。
いやね、びっくりしたんだよ。今度のゴジラは史上最大ですか?破壊は惑星規模ですか??タイムスケールは2万年ですか???そしてアニメですか????ってか、あのシン・ゴジラの次を、こんな早くに完成させたんですか?????
うん、ファンならもう半年以上前に情報掴んでたんだろうけどね。俺は去年のシン・ゴジラ見て以来のニワカだからさ。テレビのCMを最近見て、ようやく知ったんだ。情報が遅くていかんな。
え~と昨日から劇場公開だったのかな?まだ見てない。見てない以上、作品そのものにケチを付けるつもりは無いんだ。
いや、スタッフは頑張ったと思うよ。現場の状況は想像するしか無いんだけどさ。あのシン・ゴジラの次として、あれ以上の作品を提供しなければならない。どれだけの重圧を背負って作業してきたのかと。ま、自分のメンタルコントロールくらい、大人ならどうにかしてるんだろうと思うけども。
余程の幸運に見舞われなければまずムリという状況で作業しなきゃならない時、出来る事は一つ。もらうものさえもらえれば十分と割り切る事。淡々とやる事をやって、報酬を受け取るだけだ。後は野となれ山となれ。たとえ黒歴史となろうとも、時が経てば笑い話になるだろう… それが大人の仕事というものだ。
それにしても、もしシン・ゴジラを見て引き受けたってんなら、相当の心臓だと思う。余程の前向き思考か、とんでもないチャレンジャーか。あ、だからアニメなのかな。特撮じゃ引き受け手がいなくて。違うジャンルでなら何とか料理できそう、とか?公式サイトに公開されているスタッフの名前を見ても、俺には皆さんのメンタリティがわからなくてね。誰かその辺解説してくれないかな。ただ、あの公式サイトを見る限り、やる気とか意気込みってものがどうにも感じられなくてねぇ。どっちかというと上述の大人の仕事じゃないかと睨んでるんだが、どうだろう。
そんな訳で、俺が突っ込みたいのは現場じゃない。上流の方々だ。社会的地位とかの意味じゃないよ、仕事の工程の話。プロデューサーとか企画担当とかになるのかな。作品の内容云々の前に、次もやるぞ!って決める人達。
どうせシン・ゴジラの大成功に味を占めて、あわよくば2匹目のドジョウをって魂胆だったんだろうと思うんだ。シン・ゴジラの夢が醒めない内に次のゴジラをぶつければ、また盛り上がって金が回るだろう、ってね。
現場は大変だったんじゃないかな。シン・ゴジラを上回らなければ悪評は必至。しかし庵野秀明を上回る才能なんかそうそういない。そうなるとひとまず設定のスケールで上回らなきゃって話になり、ジャンルも特撮をやめて、、、とかいう流れだったのかなぁ。あまりにも穿ち過ぎかな。う~ん。どうだろう。
俺が思うに、シン・ゴジラを上回る必要は無いんじゃないかな。それでもやり方はある。俺が考えたのは、シン・ゴジラを本尊に据えて、周囲を固めていくって方法。
そもそもシン・ゴジラの一番凄い所は、情報量とその見せ方だというのが俺の意見だ。娯楽作品として面白いのは勿論、全編を通して情報密度が凄まじい。トータルで情報量が半端じゃ無い。だからこそ、日本中で色んな人がそれぞれの切り口を見出して百家争鳴の様相を呈したんだろう。称賛か非難かはこの際関係無い。むしろ賛否両論が望ましい。だからこそ意見がぶつかって益々盛り上がるのだから。重要なのは、誰がどんな価値観で見ても感想を述べるに値する内容だったという点だ。
だからこそ、である。シン・ゴジラを語るのに、それぞれの場面において様々な見方が出来る。関心を持った人がそこを深堀りして世に問うてはどうか。つまり世界観を広く深く拡張する作業だ。あれだけの情報量を内包する作品である、拡張の方向性は幾らでも見出せるだろう。全体像がある程度見えてきたら、パラレルワールドという手もある。
言い換えれば、公式に二次創作してはどうか、という話だ。秩序を維持した二次創作の提供とも言える。折角だから混沌とした二次創作の場も作って、ファン投票などという形で秩序への組み込みまで視野に入れても面白いだろう。
あるいは、混沌の中から新しい文化が生まれてくるなら、それもまた良し。そっちを狙うなら覚悟が必要だな。秩序の下でコントロールしたって面白い流れなんか生まれないのだから。場だけ提供して責任放棄を公式に認める度量が必要だな。そんな事をした場合のリスクは大きいし、関係者の心中は察して余りあるけどね。見合うだけのリターンはある。前例もある。ボカロとかね。ボカロの成功については情報処理学会誌で検討・解説された事がある程なんだよ。
そしてそういった作品群を大量に率いるだけの力をシン・ゴジラは持っている。成功すれば、シン・ゴジラを頂点とした一つの広大な世界観が現出する。シン・ゴジラ・マンダラ。…ちょっとカッコいいな。手前味噌だけど。
ここまで来れば、その後の商品展開は誰でも思い付く。各国語に翻訳しての世界展開。聖地巡礼と称しての日本旅行。それに合わせた4D上映会。そうなると政府が提唱するクールジャパンとの連携も考えられるよね。俺はクールジャパンって掛け声は大っ嫌いだけどさ、役人や政治家を巻き込めるのはデカいと思う。下手にお国様を巻き込むとアダルト作品の規制が五月蠅くなりそうなのがイヤだけどさ。うん、俺は18禁作品にも期待してるよ。昭和のCEOとして。
地味に重要なのが、設定に関する細かい蘊蓄の整備。いるんだよ、そういうのにこだわる人達って。そういう人達が先頭に立って一般のファン(や投資家)を牽引する。好き嫌いに関わらず無視は出来ない。だったら公式に取りまとめてしまった方がいい。そうすれば情報の流れをコントロールできる。ゆくゆくは資格とか検定試験みたいなものを作ろう。もちろん各国語で世界に向ける。これはこれで莫大な金を生みそうだ。
要するにだ。シン・ゴジラ、あの神作品をあのまま終わらせてしまうのは勿体無い。文字通り神として祭り上げようじゃないか、という作戦だ。
この曼荼羅戦略は他にも適用できるよね。なろうでも手掛けないかな。ちょっと期待している。