結界島文化
日本国との相違点はあまりない。和食を包摂する日本食が食べられている。スーパーマーケットのようなものはない。昭和の頃にあった肉屋、八百屋、魚屋などが軒を連ねる商店街があるのだ。多国籍調味料屋という物珍しき商店があるくらいか。
衣服は普通の洋服を着用するが、別段、着物と呼ばれる和服が高いわけではない。夏は和服が推奨されている。浴衣を着用したら夏の夕涼みが映えるのではないか。という初代島主の考えからである。勿論法律ではないため、別に守る必要は無い。しかし、多くの人が着物を着用している。
どの職業も職人とされており、誇りをもって事に当たることが出来るような環境作りがなされている。従来の社会に対する見え方を変えねば生産性は上がらぬという考えによりこのような仕組みになっているのだ。かといって過度の責任を負わせないような社会のシステムを構築するのが求められている為、お互いが慈愛を持って生活することが期待されている。労働者は一生懸命モノを生産するが、欠陥が見られた場合は優しく注意する。労りの世界というものが望まれている。
風呂は基本的に温泉だと前に述べたが、無論のこと公共浴場であり大統領を始めとした幹部全員も裸のつきあいをする。身分など関係ないのである。長いこと人と話さなかったり、冷たく見られると人は嫌になる。その為、暖かい関係を築くことが大切だとされている。湯女や三助が配置されており、男湯は三助が、女湯は湯女が流してくれる。一回500円だが、丁寧に洗ってくれる上に、珍しいボディーソープで体を清めてくれる。500円の価値はある。基本使用料は一人あたり月6000円。濾過する作業や諸作業を勘案するとこの値段になるのは致し方ない。
最後にトイレの話である。この島の大きな特徴は、男女とも大と小が分かれている。女性のトイレにも小便器がある。分別して、肥料を作るためにこのようなことになっている。女性が憧れる(かもしれない)、小水を足しながら世間話が出来るように訓練されるのだ。
日本国とは同じ言語を使用しているが、全く違う島である。もし、招待されたならばこの文を読んで、島の生活環境を理解して欲しい。
色々な過去の日本を組み合わせた島です。