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ボーカリスト、加藤由比の話



(飛行機雲みたいだね)



赤い血が連想させた。

飛行機雲のようにつつ。と細い線を描いている様子は由比にはきれいに見えた。


他人から見たらきっと異常行為なのだろうけど。




由比がリストカットしている理由は、死にたいという気持ちからではない。

ただ、うまれてきてごめんなさい。そういう気持ちからのものであった。

自分の存在はただ、この世界には不必要なもので。

作られた骨や血や肉や脳などは、すべて自分にはいらないものだ。


(返すよ、空に)

   ・・

今日はまだきっていない左手首を支えにして立ち上がり、飛行機雲のような血が流れている右腕を空に見せるように上げる。




果たしてこの体が何かに役立つことがあるのだろうか。


実現しそうにない妄想にくすりと笑った。



「馬鹿みたいだね」




next



始まりはじまり。

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