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ヒスティマ Ⅱ  作者: 長谷川 レン
第三章 RA・魔法研究会
37/64

……フロアボス?

祝! 総PV10000突破!


やったぁ!! 私とっても嬉しいです!(><)


物語と誤字探しを楽しんでいるような方がいるようですが、楽しんで読んで下されば幸いです!

これからも『ヒスティマシリーズ』をよろしくお願いいたします!




「……フロアボス?」

「ニュアンス的には合ってるかな~」


 まるでゲームでもしているかのように言う白夜にマナは呆れる。


「えっと、あれ壊すんですか?」

「私達には少しきつくないかしら?」


 派手に破壊するような魔法はボクもマナもソウナも持っていない。白夜なら使えると思うが……前にロケットランチャーが撃てるとか言ってたような気がするし……。

 横目で白夜を見ると、白夜はガンランスを構えるどころか、どこから取り出したのか風呂敷を広げてくつろぐ態勢に入っていた。


「さすがに今回は戦ってくれませんかね?」

「……〈シャドー〉を使いすぎた。……だからくつろぐ」

「定義がわかりません! 魔法は使わなくても武器で牽制するぐらいのことはできますよね!?」

「……しょうがない」


 白夜はため息をつくと、風呂敷を片付けてガンランスを構えた。

 これで全員戦ってくれる。しかしながらどうして白夜はこうもやる気が無いのだろうか。


「コレヨリ、コウゲキシマス」


 大犬型アンドロイドが武器を展開する。それはすべて銃器だ。銃口はこちらを向いており、一斉に撃たれた。


「〈武盾〉!」


 ソウナが無色のバリアを張り、その攻撃はすべて防がれる。


「ボウギョマホウノハツドウヲカクニン。ダイニコウゲキニウツリマス」


 大犬型アンドロイドは今度は己の体を動かして突進をしてきた。


「くっ。何この重さ!」


 〈武盾〉に追突し、〈武盾〉が一瞬壊れそうになる。ソウナは魔力をさらに追加してすぐさま〈武盾〉を修正する。

 そこで白夜がガンランスを大犬型アンドロイドに向ける。


「……撃つ」


 ズドン! と大きな弾が撃たれ、大犬型アンドロイドに当たった瞬間、大きな爆発を生む。

 モクモクと煙が上がり、視界が悪くなった。


「……やっぱりロケランは部屋で撃つものじゃない。……けむい」


 白夜がケホケホと咳き込む。


 しかし、煙から大犬型アンドロイドが動く気配が無い。今ので壊れたのだろうか?

 それでもループ魔法がまだ解けていないので動いてはいるのだろう。

 ならば……。


「〈一の太刀 鏡花水月〉」


 視覚誤認魔法を展開。もっと言うなれば、これは神魔法らしいが……。


「〈火渦〉!」


 マナが炎の渦を展開。その炎の渦は大犬型アンドロイドがいるだろう場所をどんどん狭くさせ、最終的に火柱を作る。

 だが、その煙の中にはもう大犬型アンドロイドはいなかった。

 どうしてと思った時、後ろから……。


「コウゲキシマス」


 銃弾が数十発以上が飛んできた。


『!?』


 声を上げる暇もなく、いくつかの弾丸が足や腕に当たり、痛みが襲いかかってくる。

 すべて魔力弾らしく、弾切れの保証はなさそうだ。


「いったぁ……」

「……大丈夫?」

「ええ……〈治癒の光〉」


 ソウナやマナが腕や足を押さえる。その中でソウナが自分とマナに回復魔法を唱え、外傷を無くす。

 ボクは〈鏡花水月〉で幻影に撃たれたため幻影は消え、ボクは無傷だ。

 それはボクだけでなく、白夜も無傷だった。


「でも、どうやって後ろから?」


 確かに前に居たはずなのだ。なのにどうやって……。

 そのボクの呟きを拾ったのがマナだった。


「たぶん、ループ魔法を使ったんじゃないかな~」


 だが、あれは後ろからでは前に移動することができない。白夜がそれを確認したではないか。

 いや、それはわざとだったのかもしれない……。


「だけど、そうするとあの犬を外側に居させるのはよくないわね」

「カイフクマホウヲカクニン。ユウセンジュンイヲカクニン。スミヤカニコウゲキスル」

「あら。私狙いかしら?」


 犬型アンドロイドから出ているすべての銃口がソウナに向けられ、発射。〈武盾〉を用意して待っていたソウナには当たらず、防がれるが――。


「マリョクムコウカダンホキュウ。コウゲキ」

「魔力無効化弾!? そんな物まで使えるの!?」


〈武盾〉では防ぐことができない銃弾。それが撃たれる。〈武盾〉はいとも簡単に破壊される――が。そんなことさせるものか。


「〈二の太刀 雪麗〉!」


 爆発的に身体能力を強化して、すべての銃弾を余すところなく斬っていく。


「フソクナジタイハッセイ。ジョウキョウカクニンカイシ」


 〈鏡花水月〉が発動されたままのボクがわからないのだろう。ボクは好機だと思い、銃弾をすべて斬るとそのまま大犬型アンドロイドに急接近。そして頭を斬るために刀を下段に構えた。


「キュウセッキンスルセイメイタイカクニン。コウゲキシマス」

「え!?」


 だが大犬型アンドロイドはボクを正確に狙って前足で攻撃してきた。

 ボクは慣性の法則で止まれずに構えていた刀を攻撃してきた前足に合わせて攻撃。慌てていたからか、思いの外斬れず、ボクは中途半端に斬ったまま飛ばされた。


「がふっ」


 壁に叩きつけられたことにより、血を吐く。


『リク大丈夫か!? あやつ、生命体の出す電磁波で敵の位置を把握するようじゃ。とすると、あまり〈鏡花水月〉じゃ役に立たぬかもしれん……』

「了解……。〈鏡花水月〉も万能じゃないんだね……」


 生命が出す微力な電磁波を誤認させることはできないと知ると、魔力の無駄使いだと思い、〈鏡花水月〉を解く。


「ユウセンジュンイドオリニコウゲキシマス」


 銃口はまたソウナに向く。

 そこへ――ズガァン!


 銃口の一つが潰れ、貫通した何かが通った。


「フソクノジタイハッセイ。タウブツスナイパーライフルダトハンダン」

「対物?」


 そんな物、誰が……。その銃弾が来たと思われる場所を見ると、そこには地面に伏せてガンランスを構えている白夜がいた。


「……貫通弾が有効。……この距離、この構造ならどこでも当てられる」


 一体、白夜はどれだけの銃器の弾丸が使えるのだろうかと不思議に思うが、ボクはそれを後回しにして大犬型アンドロイドに接近を試みる。


「セッキンシテクルテキヲカクニン。ウシロノテキトドウジニコウゲキシマス」


 銃口は後ろの白夜、ソウナ、マナに向けられた。ボクにはというと、前足に爪がつけられ、それで攻撃してきた。

 それを跳躍して回避、もう一つの前足で攻撃してきたので刀を爪にそって流しながら回避して柔らかそうな部分を攻撃した。

 見事に斬れ、大犬型アンドロイドは態勢を崩した。そこに白夜の貫通弾と――、


「〈魔水晶剣(クリスタルソード)爆砕死破(デットエンド)〉!」


 白き水晶の剣が放たれ、大犬型アンドロイドを攻撃。ってかソウナさん。切り札を出さないでください……。


「何リク君。何か言いたそうね」

「いや、今はそれだけの攻撃魔法しかないとしてもですね……」

「別にいいじゃない。あの人の魔力だってどうしてか回復するんですもの。だったら何度でも使えるしかまわないわよね?」


 ソウナは得意げに言うが、あれは最終手段のような気もするのだが。まぁ今は無視しておこう。


「ソンショウリツ48%。コウゲキヲツヅケマス」


 大犬型アンドロイドは問題なしとでも言いたげに攻撃を再開してくる。

 今ので半分ぐらいだとすると、もう一回攻撃しなければいけない。

 ボクはすでに大犬型アンドロイドから少し離れてしまった。もう一度近づかなければいけないが、同じ手が通用するとは思っていない。


 次の手を考えていると、横で大きな炎が発動された。


「燃えろ!! 〈火球〉!!」


 マナはこれまで魔力を溜めていたのかと思い、見る。発動された魔法はとても巨大で、とても速くて……。


「キョダイナマホウヲカクニン。カイヒ、フノウ……」


 大犬型アンドロイドはもろに顔面から炎をくらった。それと同時に大きな爆発音がして、大犬型アンドロイドはコナゴナに粉砕された……。


誤字、脱字、修正点があれば指摘を。

感想や質問も待ってます。

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