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思い出のたくさんある恋人たち

作者: おりん
掲載日:2026/09/14

思い出のたくさんある恋人たち



「私達に、思い出はどれくらいあるのかな?」


「たくさんあるよ。いろいろなところに行ったし、そうでなくてもたくさんの時間を共有した」


「具体的には?」



「・・・・・ありすぎるかな」


「そうねぇ。あなたがはじめて私の部屋に来た時に、私の料理を褒めてくれたことが一番の思い出よ」


「あのときは感動した。僕の母は上手くないから」


「海水浴に行った。砂浜でたくさん話をした」


「そうそう。2人ともよく焼けて、帰りの自動車の中で笑いあった」


「ディズニーランドも行った」


「そうだったね。スプラッシュマウンテンは最高に楽しかったよ。待った甲斐があった」


「それから花火!」


「富士山に登った」


「途中で歩けなくなったけど、あなたは一生懸命に励ましてくれた」


「そうだっけ?」


「そうよ。忘れた?」


「あ、そうだった。下山してから2人ともお腹が空いて、富士宮やきそばを食べた。美味しかった」


「そうだった?」


「なに言ってんだよ。下山してから君がどうしても食べたいというから、一番評価の高い店に行ったけど行列で、でも君がどうしてもっていうから1時間待ったよ。食べたろ?」


「思い出した。ごめんね」


「函館で100万ドルの夜景を見たよ」


「ちょっとよく覚えてないけけど・・・ごめん」


「冬で寒かったけど君とつないだ手が温かかった。景色より君の手の温もりを覚えているよ。」


「そうだった。あなたの手はすごく温かかった」


「な。思い出したろ?」


「じゃあさ、ハワイは♪初めての海外だった。ダイヤモンドヘッド、ワイキキビーチ」


「う・・・ん?」


「ダイヤモンドヘッドで登山をした」


「そうだね・・・・・」



「ねえ、君。僕と行ったのはグアムだったろ?」


「ねえ、あなた。函館の夜景なんて、私はあなたと見てないわよ」


「だれと行ったの?」


「だれと行ったの?」



「企画の洋だろ?」


「総務のさゆりちゃんでしょ?」


「営業の由伸?」


「秘書の紗栄子?」


「人事の和弘と婚約寸前だって噂になってた」


「経理の明美と噂になってたの知ってるから」




結納の日の彼らの会話でした。

さぞかし思い出深い1日になったでしょう。


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