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第36話 オークと、アンデッドと、野菜炒め

 昼飯を食って。

 さあ、どうしよう。

 配下の二人と会わせるのだな。

 まずはオークからだ。


 意識をオークのダンジョンに繋ぐ。

 石の入口が現れた。


「この入口の先がダンジョンなのね」

「そうだ」


 二人して入口をくぐる。

 シイタケが竹の平ざるの上に干してある。

 良い感じになっているな。

 ダンジョンは雨が降らないそうだ。

 土が乾燥しないのは謎だが。


 たぶんコアが環境を保っているのだろう。


「干しシイタケを作っているのね」

「交易品だ」

「身体強化アップの松ぼっくりは、もっと効果が高ければ、1万円以上で売れるわ。人間重機になるもの」

「犯罪が起こるかも知れないだろ」

「そうしたら、もっと性能が良いのを警察や自衛隊に売るのよ。身体強化も免許制にするのが良いわよ」

「そんな上手い事行くのか」

「伝手ならあるわよ」


「考えさせてくれ。いや、答えは出てる。有名になりたい訳じゃないんだ」

「あなたの未来を教えましょうか。いずれ警察に捕まるわね。そして脱税でも」


「じゃあ、どうすれば良いんだ」

「犯罪ロンダリングをしましょう。大体、異能力を今の法律で裁こうというのが間違っている」

「まあね。俺もそれはそう思う。でも、犯罪ロンダリングなんて事が出来るのか?」

「やる気があるならその都度アドバイスするわ」

「やるしかないようだな。じゃあ、やってみるか。おっ、豚平(とんぺい)


「マスター様、何か用ですか?」


「オークの言葉は習得不可能ね。声帯からして違うわ。非常に興味深い。ノートパソコンで翻訳機を作れば問題ないみたいね」

「ICレコーダーを渡すわ。彼に会話を録音するように言って」


「この道具は会話を録音できる。余計なスイッチを押すなよ。録音が止まる」

「ただ、持ってれば、いいのですね」

「そうだ」


「後でMRIを撮りたいわね」

「オークを日本に連れてったら大騒ぎになるぞ」

「とりあえずは血と体毛だけで良いわ」


 豚平(とんぺい)が才華に大人しく従っている。

 俺の彼女だと判っているふうもない。

 べつに構わないけど、何だろね。

 何かもやもやする。


「ちくっとするわよ」


 才華は豚平(とんぺい)の腕に注射器を刺して血を採取している。

 慣れたもんだ。

 鑑識ってのは血液の採取もするのか。

 気にしたら負けのような気もする。


 オークダンジョンで干しシイタケを受け取って、今度はアンデッドダンジョンに繋ぐ。

 入口をくぐるとぼやっとした灯りで、じめっとした空気が体を包み込む。


「まさに墓場の雰囲気ね」


 骨造(ほねぞう)はすぐに現れた。


「殿、ご足労頂かなくても、こちらから出向きましたものを」


「動く骨ね。やっぱり魔力ナノマシン説が有力かな。ロボットでもない限り、こういう生命体は有り得ないわ」


「彼女の顔見せに来たんだ」

「そうですか」


「カタカタ言っている。これが言葉になっているのかしら。聞いてみた感じではそんなふうではないわ」


「アンデッドの会話はどうなっている?」

「分かりません。なぜか通じるのです。たぶん念話だと思います。下級のアンデッドほど話の声が小さいです」


「念話で話しているってさ」

「了解。ナノマシンを介した通信ね。骨を少し削っても良い」

「殿、この女は何を考えているんですか。ヤスリを持って目を輝かせてます」

「骨を削ってみたいんだって」

「自然と欠片は元に戻りますがよろしいので」


「削ると元に戻る力が働くって」

「そう。でも問題ないわ。強引に持って帰ればなんとかなるでしょ。磁力みたいな力だと、距離が離れれば引き寄せる力は少なくなる。距離が離れると強くなる力なんて法則に合わないわ」


「殿をー!」


 骨造(ほねぞう)、すまん。

 削られたぐらいでは死なないよね。

 才華がホクホク顔になった。


 生シイタケを貰ってダンジョンを後にした。

 次はエルフの所なんだけど、平気だよな。

 まさか、血を取ったりしないよね。


 気付けにビールを飲んでから行こう。

 素面(しらふ)じゃ、もたない。


 キュウリが沢山採れたから、野菜炒めにしよう。

 キャベツと玉ねぎとキュウリとシイタケを炒める。

 肉も欲しいな。

 ウインナーで良いか。


 醤油と胡椒で味付けして、野菜炒めができた。

 ビールを飲んで野菜炒めを摘まむ。


「骨の欠片の吸引力がかなり弱まったわ。推測通りね。離れる程に力を増す物質だったら、新発見だったのに」

「ドワーフの血は取らなかったけど何で?」

「たぶん彼らは人間よ。関節の数が一緒だから。独自進化したなら、そんな事はないわ。その点オークは独自進化ね。指の関節にそれが現れている。もし、人間の祖先から進化したのだとすれば、かなり大昔ね」

「なるほど」


 人類のミッシングリンクの謎もその辺にあるのかな。

 どうでも良いけど。


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