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天才になりたかった変人  作者: 立花悠真
普通じゃない何か
5/15

初めの春

「はい、男子に混じってました。」


私は高校1年の時、バドミントン部に所属していた。


小学生3年生から、クラブでバドミントンを習いだしてからずっと

なんやかんやと中学も3年間バドミントンに

全ての時間を割いた。


嬉しい事に、中3に上がってからは

高校からスポーツ推薦の話なんかも貰っていた。


しかし、高校は吹奏楽部か美術部に入ると

心に決めていた私は、推薦を全て蹴って

普通の公立高校に入学。

第1希望の吹奏楽に入ろうと見学に行くが

まず、音符が読めない事に気付き諦めた。


次に美術部だ!

意外と初心者も多く、8割りがた入る事を決めていた

矢先に、彼女達は現れた。


「ねえねえ、立花さんだよね?」


「はい、そうですが?」


入学して3日目、突如私の教室に押しかけた

3年生らしき先輩5人。


女子3人、男子2人の少し派手な5人は

私の机を囲うようにこちらを見ている。


「立花さん、中学バドミントンしてたよね?」


「はい」


「私、去年の近畿大会見に行ってたんだけど

決勝に出てた黄色のユニフォームって立花さんだよね?」


「はい」


「やっぱり!強かったから推薦で私立だと思ってた。」


「いえ、推薦は断りました。」


「えーもったいな!」


早く要件を言ってくれ!

教室中が私に注目している。

高校生活は目立たず静かに過ごすのが目標なのに!


その為に、同じ中学の人が居ない高校を選んだのに

入学3日目にして計画が丸潰れになってしまう。


何の為に、1時間半もかかるド田舎の高校に

入学したと思ってるんだ。


「高校もバドミントンするんでしょ?」


「本当は2週間後の部活開講から1年生は部活に参加できるんだけど、顧問に交渉して、立花さんだけ明日から参加出来るようにしてもらったから」


何とも勝手な話だ。

入るとは一言も言っていない1年生の

部活スケジュールが作られている。


「あの、私は…」


「あ!入部届けは後日提出でいいって。

今日は道具何も持ってきてないと思うから

明日からで大丈夫だよ。」


「あの、私バドミントンはもう…」


「明日は放課後迎えに来るから、とりあえず部室とかに道具直してそっから体育館案内するね!

終わったら教室で待ってて!じゃあね、また明日。」


そう言って、先輩達は嵐のように去っていった。


周りの生徒がジロジロ私を見ている。


はーーー、美術部に入るって言いそびれてしまった。

今から断りに3年生の教室に行くのも

目立つから嫌だしなぁ。


「ねえ、あんた何者?」


この時、最初に話かけてきたのが横の席の巴だった。


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