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目覚めて始まる異世界生活〜チートが無くても頑張って生きてみる件〜  作者: どこでもいる小市民
第五章〜組織の三代最高幹部編〜
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アクシオス、ガルーダ、グラシアVS綾羽

前話の後書き間違ってましたので書き直しました。

橋下京佳(はしもときょうか)か。また日本語名の名前だ。三大最高幹部は皆、日本人……いや、日本語名を持っているのかもしれない。


だが何故だ?何故日本語が名前になっている?ハズクみたいな偽名であることは確実だろうが、この事を知った時、俺は何か重要なことが分かる……気がする。


「してアヤハよ。さっさと殺そうかの。そうすれば先生……ボスの為になる」


京佳が俺たちの方へと飛ぼうとする。だが、それを止めたのは綾羽だ。


「待ってよ。私、この人たちは殺したくない」


綾羽が俺たちを庇うようにそう言う。それを見て、京佳がため息をつき、諭すように綾羽に語りかける。


「何故じゃ?我々がやるべきことは人を殺すことじゃぞ?その為に我々がいる。なのに、それを否定するということは、我々の存在意義を奪うのと同義じゃ。……アヤハよ。アヤハは我らの敵になるのか?どうなのじゃ?」


「……そ、それは……」


京佳の問いに綾羽が詰まる。


「……まぁ、そんな迷いを抱いたまま戦われても困る。アヤハ、今決めよ。再度問う……お主は我らの敵か?味方か?どっちじゃ?」


「私、は…………味方だよ、味方」


綾羽が敵と確定した。


「ならさっさと終わらせるぞ。白殺虎も解放するのじゃ。その方がより早く片付ーー」

「それはだめ。せめて、私の手で終わらさせて。お願い」


「……分かった。我も手は出さん。存分にするが良い」


「うん!」


それと同時に綾羽がこちらに近づいてくる。


「アクシオスさん!ガルーダさん!グラシアさん!少しだけ綾羽を抑えてください!」


俺がそう指示を出す。


「「「了解」」」


アクシオスさん、ガルーダさん、グラシアさんVS綾羽の戦い(足止め)が始まった。


***


「さて団長……いや、アクシオス師匠。敵の力量はどれほどなのかな?」


ガルーダはアクシオスにそう尋ねる。


「ガルーダ、正直信じたくないが、彼女は私よりも強いな。確実にだ。この3人で連携をして、やっと互角かどうかだろう」


「あはは〜、その通りなのですよ〜。ガルくん1人だと10秒持たないと思うのです〜。……だから、私たち3人で相手をします。師匠、お指示を」


グラシアはアクシオスに向けてそう言う。実は、アクシオスはガルーダ、グラシアの上司であり、師匠でもあるのだ。


アクシオスが前魔法騎士団団長からその地位を受け継ぐ前、アクシオスは魔法騎士団団長第二部隊隊長だった。その時の才能を持った部下が、ガルーダとグラシアだったのだ。


ガルーダの見た目は40代前半だが、実は二十代前半で、グラシアと同い年である。また、アクシオスはヘプトと同じ三十路手前と若く見えるが、実は40代前半である。


「ガルーダ、お前が土属性魔法で足止め。グラシアの光魔法で援護、私が一撃を入れる」


「「はい!」」


アクシオスが指示を出し、ガルーダとグラシアはそう返事をした。アクシオスは基本属性の水、土、風属性と裏の氷と雷属性の合計5属性を持つ。ガルーダは土属性のみ。グラシアは基本属性の風、光、闇を使える。


「『深き地の底に眠る岩石よ。かの敵を閉じ込め、圧縮させよ!《岩石檻(ストーンジェイル)》!』どうだっ!」


ガルーダが《岩石檻》を、綾羽に向かって放たれた。《岩石檻》とは、周囲やその地面にある岩石を浮かせて操り、対象に向けて閉じ込める檻らしいものを形成するものだ。


綾羽は《岩石檻》に閉じ込められる。だが、それもつかの間、《岩石檻》の一点にヒビが入り、それを支点として、《岩石檻》はバラバラに砕け散った。


「私を止めたいのなら、せめてこれのあと3倍はいるわよっ!今度はこっちのーーっ!」

「こちらは3人いるのですよ?私のことを忘れないでください。『光よ。光輝き、かの敵の目を潰せ!《閃光(フラッシュ)》!』」


「きゃっ!……目がっ!はぁっ!」


《岩石檻》を抜け出し、ガルーダを倒そうとしていた綾羽に向けて、グラシアの《閃光》が放たれた。打ち合わせなどはしていないが、ガルーダ、アクシオスは共に目を瞑っている。これも連携のなせる技だ。


綾羽は目が見えないことを瞬時に見抜き、慌てずに何かの魔法を発動させた。防御系魔法でも使ったのだろう。


「『ーー回れ、回れ、渦よ起きよ。激しき水流よ、ーー』」


そして、アクシオスは目を瞑りながらも詠唱を止めなかった。短縮詠唱をしていてもとても長くなり、本来なら使う前に攻撃を食らうので、基本的に1人戦闘では使えない上級魔法を使うつもりだ。


そして、そこから10秒が経過した。綾羽は動くことなく、あたりを警戒している。そして、うっすらと目が開けられた。少しずつ焦点が戻る。


「うそっ!私の《閃光》は最低30秒間は目が見えないはず!……もしかして、待っている間に回復魔法を⁉︎一体どれほどの魔道具を持っているのよ!」


グラシアは、トキヤたち以外は無詠唱のことを知らない。そのためグラシアはそう考えた。だが、2人ともアクシオスを待つだけで、何もしていなかった訳ではない。


「『ーー、目の前の敵を打て!《石飛礫(ストーングラヴァル)》!』」


「『ーー煌めけ!光の速度で敵に当たれ!《光星(シャインスター)》!』」


小石程度の石飛礫(いしつぶて)と、真っ直ぐ光ながら、通った軌道が線を成すようにして、綾羽に2つの魔法が放たれた。


綾羽は先程張っておいた防御系魔法でそれを防ぐ。だが、それも即興だ。本来の効果は出ず、少しばかりだが、綾羽に当たっている。


無論、綾羽は強いが、それでも肉体レベルは人間をやめてはいない。ダメージももちろん通る。そして、ガルーダとグラシアの攻撃が止むと同時に、アクシオス最高の魔法が放たれる。


「『ーー竜となれ!《水渦竜(ハイドロボルテックドラゴン)》!』」


アクシオスが《水渦竜》を放った。《水渦竜》は、水が真ん中に向かって右回転をしながら渦が発生して、それが敵に向けて放たれ、途中、まるで竜のような動きをしながら、擬似的な竜の顔が形成されて、その敵を飲み込む魔法だ。


綾羽は急いでそれを回避しようとするが、飛んで避けた時に残った足が、《水渦竜》に触れた。その瞬間、綾羽の体が《水渦竜》に捕らえられ、飲み込まれた。


「やったか?」


アクシオスはやってないフラグ発言を言いながら、綾羽の存命を確認する。その時、後ろで異様な気配を感じ取った。何か、とてつもないレベルで、本能がやばいと告げる何かが居る……いや、出現したと。


***


3人は一言も反論する事なく俺の指示に従ってくれた。今までの関係がそうさせたのだろう。さて、3人の頑張りを無駄にするわけにはいかない。


俺は『狂化』を使う。そして、三大最高幹部の綾羽、京佳の2人と白殺虎を倒す。白殺虎は操られているかもしれない。それが自分の意思ではないことは明らかだ。


だが、操られているのなら、それは脅威と変わらない。俺が倒すしかないだろう。だが、確実に倒せるかは未だ不安が残る。


『狂化』は俺の意識が存在しないはずだ。俺には記憶が残っていないからだ。だが、チワが言うには俺がハズクを生き返られたらしい。


つまりそれは、俺自身の本能がそうすべきと、俺の体を動かしたのだろう。つまり、直前に俺が思っている事は、『狂化』を発動しても実行してくれるかもしれない。俺はそれに賭ける。


「トキヤ、どうするつもりなの?」


マージュが俺を心配そうに見つめてくる。チワとハズクは悔しそうに下を向いているのが、余計に心配を増幅させているのだろう。


「ちょっと切り札を出す。チワ、ハズク。もしもの時はみんなを頼む」


俺は2人の頭に手を置きそう言った。2人は少しだけ涙が浮かんでいる。マージュもそれを見て、俺がどれほど危険な行為をするのかを、感じ取っている。


「「トキヤ(ご主人)様、信じています。大好きです」」


「あぁ、俺もみんなが大好きだ。絶対に戻ってくる。だから帰ったらまた、みんなで俺の料理を食べよう。そうだな……豪勢なシチューでも作るか。楽しみにしててくれよな?」


「「はい!」」


さて、どんなデメリットがあるかは分からない。もしかしたら死ぬかもしれない。でも、俺は必ず戻ってくる。みんなに会う為に。


【スキル『狂化』を発動します】


俺はスキル『狂化』を発動させた。そして、俺の意識は奥底へと押しとどめられるようにして、落ちていった。

面白かったら感想、誤字脱字報告、ブクマ、ptお願いします。

あと、私のもう1つの連載作品の

『普通を求めて転生したら、剣の勇者の息子で杖の勇者になっちゃった〜剣技と魔法で最強〜』

も、是非読んで見てください。

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