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目覚めて始まる異世界生活〜チートが無くても頑張って生きてみる件〜  作者: どこでもいる小市民
第四章〜バルトロールダンジョン編〜
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VS獣魔皇の一角、魔黒龍撃破!

今日はもう眠たいので、いつもよりも一時間ほど早くの投稿です。

2週間ほど1話も書けていない。やばいです。

恐らく更新頻度、日時を変更するかもしれません。

そうそう、20000PV突破、総合評価100突破です。みなさんありがとうございます。

トキヤ様の見た目が変化する。目が赤くなり、翼が生え、体が褐色となる。その姿はまるで、昔話の魔人そのものだった。


「トキヤ、様?」


私はトキヤ様の変化に驚く。私は一度たりともこんなトキヤ様を見たことがない。そして、威圧感は魔黒龍(デビルダークドラゴン)を明らかに超えている。


「っ!」


トキヤ様がこちらに迫ってくる。いや、あれはトキヤ様じゃない。雰囲気も、匂いも、感じも全てが別物だ。いつもはなんだか優しい雰囲気がにじみ出ているが(チワの主観)、今はなんだか……怖い。


トキヤ様は私の目の前に立つ。そして手を伸ばしてくる。私は動けなかった。立ったままだが腰が抜けたように動けなくなってしまった。


トキヤ様の手は私の顔、の上の頭に乗る。そして……撫でる。撫でる。ひたすら撫でる。その時間、実に30秒だ。


「トキヤ、様?」


……そうか。私は勘違いをしていた。あの威圧感はあくまで魔黒龍とピクシスに向けたものだ。だが、今私に向けられているものは、いつもは変わらないトキヤ様の優しさだ。トキヤ様はどうなろうとトキヤ様だった。一瞬でも疑ってごめんなさい。もう2度と疑いません。そう心に誓った。


トキヤ様は一通り私の頭を撫でた後、ルナとハズクの元へと近づく。そしてルナに向かって魔法をかけはじめる。その魔法は恐らく《水回復》だった。


ルナさんの頭の傷がどんどん癒えていく。何故恐らくかと言ったか。その理由は、トキヤ様は無詠唱だったのだ。


そして、今度はハズクさんの元に向かう。……無理です。ハズクさんはもう……亡くなった人に魔法は効かない。それに魔法は傷を治すものではなく、治癒力を爆発的に高めるもの。どんな強力なものだろうと治らない傷もあります。


「……えっ?」


ところが、トキヤ様が魔法をかけると、ハズクさんの体がくっつきます。そして、ハズクさんの僅かながらの呼吸する音と、胸が少し浮き沈みしだした。心臓が動いている証拠だった。ハズクさんは息を吹き返しましたのだ。


「嘘……トキヤ様が……」


私はそう呟いた。そしてまたこちらに戻ってくる。そして通り過ぎて、その時、首に衝撃がきた。トキヤ様が首をトンとしたのだ。そのせいで私の意識は落ちていった。


***


「へぇ、あえて味方を気絶させて傷つけないようにするんだ。その姿になってもその程度の知性は残っているんだね。さぁ、君の力を見せて見なよ。魔黒龍を倒した時、君は真の4人目となる。そしてーー」


ピクシスの言葉は遮られた。魔黒龍の目の前にトキヤが現れ、蹴り飛ばしたからだ。。20メートルを一瞬の間に跳躍した脚力。魔黒龍に対して体術で挑み、蹴った足が全くの無傷。本物だ。ピクシスはそう確信した。


本来、獣魔皇クラスは最低でも上位魔石レベルの剣、魔法ならば上級魔法クラスでなければ、傷を合わせることはできない。


トキヤは蹴り飛ばした魔黒龍に魔法で追撃をする。トキヤが使った魔法は火属性最上級魔法《地獄炎(ヘルフレア)》だ。


この魔法は、《火球》よりも小さく、高密度のエネルギーを凝縮したもので、敵に当たると同時に何百倍にもなって膨張をし、敵を骨ごと焼き尽くす魔法だ。色は濃い紫。当然、普通のトキヤは覚えていない。これは無意識に無理やり使っているので、元に戻れば使えない。


その後、火属性上級魔法の《超火炎槍(スーパーフレイムランス)》と《火炎砲(フレイムキャノン)》で追い討ちをかける。


この魔法はとても大きな槍の形をした1000度を超える青い炎が目標に向かって飛んでいくもの。もう1つは赤い炎が大砲見たく、的に向かって飛んでいく魔法だ。


魔黒龍はボロボロになり、鱗のあちこちが焦げて、剥がれ落ちている。魔黒龍は鳴き声を上げ、トキヤへと向かっていく。


そのスピードはハズクとルナを襲ったスピードの約2倍だ。にも関わらず、トキヤはそれを避ける。そして壁を蹴り、魔黒龍の背中あたりに来る。そしてパンチを入れる。


その動きは工夫などは全く無い。ただ早く動いただけだ。いつものトキヤの方が速さはともかく、動きのキレはマシだった。だが、それ以上に今のトキヤの速さは圧倒的だった。


トキヤのパンチ1発、それだけで魔黒龍は地に堕ちた。そして再度飛ばないように翼を引き千切る。その行動に流石のピクシスも驚く。


次に顔をひたすら殴る。殴るたびに、魔黒龍の牙はどんどん抜け落ちていった。


魔黒龍はトキヤの体の半分ほどの大きさの爪を使って、トキヤを引き離そうとする。トキヤはそれを避けて後ろに下がる。


そして魔黒龍は人生最大級の威力のブレスを放つ。トキヤはそれを水属性最上級魔法《水激流(ハイドロライジングストリーム》でいとも簡単に押し返す。


この魔法は《火炎砲》を強化した水属性バージョンの魔法だ。何百メートルも上の滝から落ちる水の勢いがわかりやすい例えだ。


そしてそのまま魔黒龍は《水激流》に飲まれる。そして魔黒龍は命を落とした。その直後、トキヤは倒れた。その時目の色は元に戻り、翼は無くなる。肌の色も元に戻り、いつものトキヤとなる。そして時間はトキヤが目覚める所まで飛ぶ。


***


どこだここは?意識が覚醒していく。頭と身体中が痛む。全身筋肉痛と頭痛が同時に起こったみたいな感じだ。


「はい、おめでとう。君は試練に合格だ」


パチン!


ピクシスの声と、指を鳴らす音が聞こえた。それと同時に痛みがどんどん消えていく。起き上がり、目の前を見ると信じられない光景が広がっていた。


そこにあったのは、ボロボロの魔黒龍の死体と、無傷のチワ、ルナ、そしてハズクだった。


「……ハズク!」


目の前の光景が信じられなかった。ハズクは半分に……そのはずなのに。俺は急いで駆け寄り、服をまくり上げ、胴体が繋がっているかを確認し、手と首に触れ、脈を測る。


トクン、トクン


「よかった……よがっだ……」


心臓の鼓動が手のひらに伝わる。それを感じた瞬間目から涙が溢れて出てきた。


「ん……ご主、人様?……泣かないで、ください。あぁ、ここは天国ですね?ご主人様が3人もいます」


ハズクは少し混乱しているようだ。目が見えていない。


「いないよ!俺は1人だよ!怖いこと言うなよ!」


「……あれ?ご主人様!あれは……夢?じゃあ……ハズクは死んでない?」


「違う。ハズクは確かに死んだ、はずだ」


あの記憶が夢な訳がない。あんなのが夢であってたまるか。


「あれ?と言うことは……ハズクは生き返った?と言うことですか?つまりはあれは全て本当にあったこと……ご主人様の最後のお願いも……」


ハズクの言葉を聞き、少し恥ずかしくて顔を逸らす。

ハズクはニヤ〜っと悪い顔をしてこちらを見てくる。


「ご主人様?どうしたんですか(棒)?何かハズクに対していやらしいことでもしたんですか?服も捲り上がっていますし。そんなに見たいならしょうがないですね。特別ですよ?」


などといつもの痴女ぶりを発揮するので、服を急いで下ろす。いや、いつもはこんな露骨なことまではしなかったはず……もう言ってしまったからと、2人が寝ていることを良いことに少し過激になっている。


「いやらしいことって……お前が最後のお願いって言ったから……その、したのに」


「つまりあれは夢ではなく現実……私の一歩、いえ十歩リードです」


何と勝負しているんだ?そう考えていると、チワが目を覚ました。あれを見るなり起き上がり、俺に抱きついてきた。え?何どうゆうこと?


「トキヤ様……戻ったんですね?良かったです!本当に良かったですっ!」


チワは泣きながらずっと泣いていた。ハズクはそれを見てニコニコしていた。なんでだ?


「あれ?トキヤ……ちょ!何してるのよ!離れてよ!チワさんばっかり!」


うぉっ!ルナがいつの間にか起きていて、チワが俺に抱きついている姿を見て怒っている。


「あ、すいませんトキヤ様。つい……」


チワは申し訳なさそうに謝る。ルナはそれを見て『しょうがないわね』つて顔をする。ルナ、お前何様だよ。まぁ、こういうやつとは分かっていたけど。そういう所が面白いな。


「それで、とりあえず俺は途中から記憶が曖昧なんだ。それはハズクとルナ、チワもかな?さて、魔黒龍が死んでいるんだが……」


「きゃっ!魔黒龍!……あれ?死んでる?なんで?」


俺が喋っている途中で、ルナが魔黒龍の死体に気づいて驚く。せめて最後まで言わせてくれよ。


「それでだ、ピクシス、何があったか話してほしいんだが」


俺は先ほどから一言も喋っていないピクシスに尋ねる。と言うか存在忘れてたわ。ハズクが生きてて嬉しすぎて。と言うかさっきの会話も聞かれてたってことかよ。恥ずい!


後、ハズクを殺したのは魔黒龍だが、俺はピクシスも殺したいぐらい恨んでいる。元凶って元を正せばこいつが悪い!だが、こいつの言葉とあの指パッチンの瞬間、俺の体は癒された。そのことからピクシスのことは一旦保留となっていた。


「あれ?僕のこと恨んでないの?」


「ピクシスは俺の体の傷を治したんだ。理由があると考えている。だから、いろいろ聞くまではとりあえず保留だ」


ピクシスが不思議そうに尋ねてくるので、俺はそう説明をする。


「まぁ、そう言うことなら。まず何から聞きたい?」


「全部だ。とりあえず話してくれ。全てを聞き終えてから改めて質問したい」


「良いよ〜。簡単に説明するよ」


ピクシスは話し始める。


「君は『狂化』を使用した。そしてパワーアップして魔黒龍を倒した。その時にそっちの子を生き返らせていたよ」


「……はい?」


「ちょ!トキヤがハズクさんを生き返られた!そんな!人を生き返られる魔法なんて……失われた魔法じゃない!どこにも詠唱の記録が残っていないから、使える人なんて現代にはどこにも、トキヤが知っているはずないわ!」


ルナがそう言う。


「……だが、俺は『狂化』を使用してからの意識が無い。だから俺がそんなことをできたかどうかは知らない。でも、もし出来たならもちろんやるだろうな」


多分、出来るならやる。そう信じたい。


「その通りだよ。君はみんなの怪我を治して、死人を蘇らせた。そして君は1人で魔黒龍を倒したんだ」


「え?これ俺が1人で倒したの?……じょ、冗談だろ?」


だって魔黒龍って獣魔皇の一角だよね?つまりは白殺虎を殺せるような、もんか?強くなりたいとは願ったけど……。


「本当さ。でも、そのスキルはあまり使わないことをお勧めするよ」


「なんでだ?」


ピクシスはそう言う。強くなれるのにそれを使わない理由が思いつかない。


「詳しくはステータス画面を見たらわかるよ」


俺はピクシスの言葉を聞き、ステータス画面を開ける。


「え?」


レベルが50となっていた。上がりすぎだろ!後、スキルに『狂化』が追加されていた。詳しく見ると、ピクシスの言葉も頷ける。そこにはこう書かれていた。


『脳のリミッターを強制解除することで、人間の本当の限界の力を引き出す。また、魔力が無尽蔵レベルにまで増え、無詠唱で発動できる』


本来、人間は20〜30%ほどしか体を使えていない。だが、時に『火事場の馬鹿力』効果で爆発的な動きができるようになる。


このスキルはそれが任意に、それ以上の力を引き出せるようになると言うものだった。ここだけ見たらチートだろう。だが、その後ろにはこう書かれていた。


『狂化を使用できるのは三回が限度。また、一度使うたびに多大なデメリットが存在する』


と。デメリット?……。


「ちなみに1回目の時は頭と体全体への強力な痛み、疲労感だよ。これは本来1週間ほどは取れないほどのね。今回は話が出来ないから僕が特別に癒してあげたけど、次は今回以上の何かが待ち受けているだろうね。だから、その力を使うのは命の危険が迫っている時だけにしておいたほうがいいよ」


ピクシスは俺にそう忠告をする。


「……でも、俺がその力を使ったら、死んだ仲間が生き返るかもしれないんだろ?」


俺はピクシスにそう尋ねる。


「それは分からない。でも、間違いなく出来る力はある。それを使えるかが問題なんだ。今回、君は意識が無かった。結果的には生き返ったよ。でも、それが続くとは僕には思えない。それでも使いたいなら別だけど……でも、生き返る可能性があるからって、命を軽視するような事はしないように」


ピクシスは、結局は自分の判断だと俺に決定を委ねる。


「……分かった。でも、俺はもしもの時、絶対に使うよ。それで俺の大切な人達が助かるなら」


「分かった。それじゃあ次だ。魔黒龍の素材、これらは君たちに全権があるけど……全部持ち帰る事は無理だね。そこでだ。試練の報酬として、あの素材を使った武器を上げるよ。もちろん換金でも良いけど。ただし、ここでの事は全て内緒にしてほしい。と言っても、君たちが出るとすぐにここはまた隠蔽されて、他の冒険者たちからは見えなくなるんだけどね」


どう言う事だ?詳しく聞くと、どうやらあれは、転生者、転移者にのみ働く扉で、それ以外のものが近寄ろうと、強力な隠蔽魔法が発動しているので、絶対に破れないらしい。


「それにしても、君を呼んで良かったよ」


「おい、お前が俺たちをここに呼んだのか?」


「そうだよ。だから、魔物とか出てこなかったでしょ?」


ピクシスはそう言う。確かに、中層からはほとんど探しても見つからないわけだ。


「それじゃあ頼む」


「オッケー、任せたよ。ホイっと!」


そう言うと、魔黒龍の牙を使った剣、短剣、鱗を使った硬くて軽い鎧など、色々な装備へと変わっていく。それと大量の金貨に。残ったのは魔黒龍の肉と少量の骨だけだ。


「肉と骨は君たちの好きにして良いよ。君たちの場合、君が作るって言うのがベストだと思うけど」


ピクシスはそう言う。


「ちょっと待て、お前もしかして俺たちのこと、バルトロールダンジョンに入った瞬間から見てたんじゃねーか?あの違和感、絶対にそうだ。じゃなきゃ俺が料理できるって知っているわけがない」


「テヘペロ!」


「可愛くねぇーよ!……はぁ、とりあえず試作品作るから、ピクシス、お前が味見してみるか?」


俺はそう尋ねる。魔黒龍の肉か。動物が魔物化した場合、魔物の肉は不味くなる。だが、獣魔皇の肉は美味いらしいと、ピクシスが言っていた。


「本当⁉︎やったー!」


ピクシスは両手を上げて喜ぶ。ドラゴンの肉は固かったので、豚の角煮みたいな感じで煮込み、柔らかくした。チワは固い方が好きだったので、その固さを生かした串刺しにした。いざ、獣魔皇の肉、実食!


パクッ!


皆が一緒に食べる。しばし固まる。


「「「うまーーーい!!!」」」


満場一致で全員が叫んでしまうぐらいのうまさだ。何かの肉!めちゃくちゃ美味い!こんな肉食べたことないぞ(当然)!


皆は何回もお代わりをして、あっという間に無くなってしまった。何故か、一番小さい体をしたピクシスが一番食べると言う結果となった。なんでも、この体には満腹がないらしい。つまり、無限に食べれると言うことだ。嬉しいようで、悲しい体なんだとか。


「ふぅ、お腹いっぱい……では無いけど、ありがとうね。それじゃあ帰還させるけど、絶対にここの情報を言わないこと。武器については宝箱でも見つけたって言っておけば良いと思うよ」


ピクシスは最後まで色々なことを教えてくれた。


「ピクシス、ありがとう。そうだ、俺の国の転生者、転移者は一体何人がこの世界に来たか知っているか?」


俺は会話の話題作り程度の感覚でピクシスに尋ねる。


「えっと……君を入れて6人確認しているよ。あ、君はもう既に3人と会っているとも言っておくよ。意外と君のすぐそばにいるかもね。それじゃあ入り口まで転送するよ。ホイっと」


「……え?ちょまっーー」


ピクシスの言葉に驚く。俺が知っているのは、ハヤトだけだ。会っている?他に2人?そのことに驚き、ピクシスに尋ねようとするが、それよりも先に転送させられた。


「そうそう、ユウ君によろしくね。後、プレゼントも入れておいたよ」


ピクシスの声で最後にそう聞こえた。そして俺たちは気がつくと、バルトロールダンジョンの入り口へと戻っていた。

面白かったら感想、誤字脱字報告、ブクマ、ptお願いします。

あと、私のもう1つの連載作品の

『普通を求めて転生したら勇者の息子だった件』

も、是非読んで見てください。

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