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目覚めて始まる異世界生活〜チートが無くても頑張って生きてみる件〜  作者: どこでもいる小市民
第三章〜白殺虎との遭遇編〜
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トキヤVS狼、ヘプトVS魔狼

間違えてよく閲覧するサイト欄から消してしまい、ログインしようとしたら、パスワードが分からず、なら再発行と思ったら、メアドが分からず、あれこれ2時間ほど悩み、色々してやっとホームに戻った。


教訓『パスワードは何かにメモって保存する事』


同じような犠牲者が出ないことを祈る。

『我が火よ。球となりて、敵を焼き尽くせ!《火球》!』


咄嗟に魔法を唱える。左手に火の球が出来る。俺は狼に向けて放つ。


だが狼は俺に気づいていたのか、ニーナちゃんから離れて、後ろに下がって《火球》を避ける。


「狼?……じゃ無いな!あの赤い目は魔物か?」


しまった!失われた魔法は今日も使われていた。だから、今日も魔物がやってくる可能性は非常に高かったはずなのに!動揺していたか?


狼は大体2メートルほどの大きさだ。魔猪よりは小さいが、逆に動きが速く群れで撹乱されると厄介そうだ。見た所、今は一匹だけだが……群れで行動していない?一匹狼か?


「トキヤさん!大丈夫ですか……あれは、魔狼(デビルウルフ)!」


魔狼?……って事は、魔物化した動物は魔を動物名の前につけて呼ぶのか?こんな所でそんな法則を見つけるとは……って今はそんなこと考えている状況じゃ無い!


「ニーナちゃん!大丈夫?」


俺はそう叫び、ニーナちゃんの元に駆け寄る。


「うん、トキヤお兄ちゃんも無事?」


ニーナちゃんは俺の心配をする。


「あぁ、元気だ。ヘプトさん、どうしますか?」


アランやガルーダさん、ハクちゃんの事も気になる。特にハクちゃんは戦えないし。


「……ひとまず、ニーナさんを2人で守りつつ、隊長、アランと合流します。その後、魔狼は4人で討伐します。急いでこちらに戻って来て下さい!」


ヘプトさんは迅速に考えてそう言い、腰に下げていた魔法剣(多分)を抜く。


俺は魔狼に背を向けずに、左手でニーナちゃんの手を掴んで一緒に少しずつ後退する。そして右手で鉄剣を抜く。


魔狼はこちらを見つつも、決して攻めてくることはなかった。無事にヘプトさんと合流できた。その時だ。


ワァオーーーン!!!


魔狼が遠吠えをした。すると前後左右、色々な所から数匹の狼が現れた。


そう言えば、魔猪が猪を引き連れて、この村に来たんだったな。動物が魔物化すると、元の動物を操れる能力でも手に入るのかもしれない。


「なっ!仲間を呼んだ!……そう言えば、確か資料でそんなことが書かれていたような……迂闊でした。トキヤさん、合流はせず、あなたは攻撃はせずに、防御だけに徹してニーナさんを守って下さい。これは私が倒します」


ヘプトさんは動物が魔物化した物と戦うのは、初めてだったのか驚いていた。


「分かりました。ニーナちゃん、もしものためにこれ持っておいて」


俺はそう言って、素材を採る用の小型ナイフを手渡す。本当なら、生き物を殺すシーンをニーナちゃんには見せたくないが、だからと言って目を瞑ってとは、危なすぎて言えない。


「さぁ、くるなら来い」


狼との戦闘は初めてだ。群れで一斉に掛かってこられたらまずいぞ。


俺たちの位置は、一番前にヘプトさんが魔法剣を構えて、その後ろにニーナちゃんを挟み、俺がヘプトさんに背を向けて剣と盾を持つ。


それに対し魔狼と狼の群れは、ヘプトさんが一番後ろにいる魔狼と前に居る四匹の狼を相手に、俺は残りの三匹の狼を相手にする事となった。

数が少ないことから、俺の方が弱いと本能で分かっているのだろう。


「はぁっ!」


まず動いたのはヘプトさんだった。狼が有利な配置にならないように、真っ先に動き、一匹目を仕留めようと走った。


それを守るように、もう一匹の狼がヘプトさんに飛びかかる。ヘプトさんはそれに気づいて、狙いをそちらに変更する。


ヘプトさんに飛びかかって来た狼は、ヘプトさんの首を狙い、口を大きく広げて牙が見える。


「狙いが分かっていれば、ただの的ですよ?」


ヘプトさんはそれに対して、右手に持った魔法剣を、飛びかかって来た狼に向けて水平に横振りをする。


それだけで、狼は真っ二つになった。血が飛び出るが、ヘプトさんは後ろに下がり、それを避ける。隊服が白いから余計に目立つだろうしな。なんであんな色になったんだ?


そこで、今度は俺の方に狼が来たので、ヘプトさんの事を見れなくなってしまった。一匹だけだったのが幸いだろう。


同じように飛びかかって来た狼を、盾で受ける。顔にあたり、少しの間硬直した狼の隙を逃さず、鉄剣を喉から突き刺して、頭から貫通させる。それにより、脳をやられて狼は絶命した。


「確かにヘプトさんの言う通り、的みたいだな。後二匹、さぁ、殺されたい方から来い」


結果、両方一斉に飛びかかって来た。


「なんでだよ!」


そう言いつつも盾で受けるのではなく、飛び掛かって来た一匹を殴る。盾は攻守両方できる万能武器だ。今みたいに鈍器のような扱いもできるので、狼もキャインと犬のような鳴き声をあげる。


「痛っ!アァァァァッ!」


もう一匹の方が、俺のふくらはぎ辺りに噛み付く。痛みを我慢しつつ、剣で噛み付いてる狼の首を狙う。


だが、上手く当たるが、剣が途中で止まってしまった。切れ味が落ちてきたのだ。いつもメンテは欠かしていないが、こんな時に!だが、そのおかげで牙が緩み、痛みが少しマシになる。


俺は急いで剣を引き抜き、反対側の方から再度首を斬る。それで狼の首は胴と途切れる。


ただ、牙は肉に刺さっていた。血が出過ぎての出血多量で意識が朦朧とするのは嫌なので、そのままにしておく。後で傷も直して、消毒もしなきゃ……それも回復魔法で治せるのか?


そんなことよりももう一匹の方だ!盾で殴ったは良いが……どこだ?


「トキヤお兄ちゃん!後ろ!」


ドン!


「がはっ!」


ドサッ!


狼に背後辺りから飛び掛かられた。それにより俺は倒れこみ、狼に馬乗り状態にされる。狼なのに。頭は打っていない。


声を掛けてくれたニーナちゃんは無事だった。狼は大方俺の方が危険だと判断したのだろう。今はその判断に助けられたが。


そのまま狼は口を大きく広げ、俺の首を狙う。首ばっか狙いすぎだろ!俺は咄嗟に剣で狼の口にねじ込み、首が噛まれるのを阻止する。そのまま、噛まれて血が出ていない方の足で、狼のお腹を蹴り上げる。


キャイン!


そう吠えながら、少し吹っ飛びこける。だがダメージは少ないため、すぐに立ち上がる。その間に俺は噛まれた足が痛むのを我慢しながらも、剣を杖代わりに立ち上がる。


「トキヤお兄ちゃん、負けないで!頑張って!」


ニーナちゃんがそう応援してくれる。足をやられた以上、自分から動くのは不利。だが、先ほどは個体数の差で自分たちの方から向かってきたが、今は一対一のため、狼も警戒して動かない。


俺は盾を狼に投げる。当たればどこかしら切れたり、骨折ぐらいは負うだろう。だが、狼はそれを避ける。俺はその間に、空いた左手を狼に向ける。


『水よ。縄となりて、狼を拘束せよ!《水拘束》』


そう呪文を詠唱し、狼に向けて放つ。《水拘束》は見事に狼に命中し、前足、後ろ足含めて拘束し、動けなくなる。


「よしっ!」


俺は小さく左手でガッツポーズをしながら、拘束している狼に近づき、心臓部分を突き刺す。俺は狼三匹の戦闘に勝利した。


【レベルが34になりました】


なんて聞こえた。この声、実は結構調整が可能で、最大限まで簡略化した。


逆にめちゃくちゃ詳しかったのもあったが、ひたすらうるさかったので、もう絶対に使わない。


後、この能力はチワとかには無いらしい(直接聞いたわけでは無いが)。もしかしてこれがチート能力?確認したらいちいち分かることを教える能力が?こんなのチートって呼べるか!


なんてことを考えながら、盾を拾い直し思い出す。そうだ!ヘプトさんは……大丈夫そうだな。俺はヘプトさんの方を見るが、既に狼は全て倒し終わり、残りは魔狼のみとなっていた。


「ヘプトさん!加勢しましょうか?」


俺はヘプトさんに尋ねる。もしいるなら、急いで傷を治し加勢するが、要らないならゆっくり傷を治し、ヘプトさんの戦い方を見る。


魔法騎士団、第二部隊、副隊長のヘプトさんの腕前を。俺との時は全然本気を出していなかっただろうし。


「いえ、大丈夫です。トキヤさんは傷を治して、ニーナさんについていて下さい。考えにくいですが、伏兵を用意している可能性もありますので」


ヘプトさんは魔狼と戦いながらそう言う。


「分かりました」


と言うことだったので、返事をして、ニーナちゃんの方に戻る前に、ふくらはぎに付いている、狼の生首を外して戻る。


血が少しずつ垂れる。ニーナちゃんの元に着くと、足に負担をかけないように座る。


「トキヤお兄ちゃん、だいじょ〜ぶ?」


「うん、大丈夫だよ」


ニーナちゃんが俺の足を指差して心配してくる。


『命の源、水よ。俺を癒せ《水癒》』


そう足に手をかざして唱えると、血は止まる。だが、余り傷は塞がらない。ルナに中級レベルの魔法を掛けてもらわなきゃな。足の傷を応急処置して、ヘプタさんの方を見る。


「はっ!」


ヘプトさんはそう言い、飛び掛かってくる魔狼を左側に避け、その時に剣で狼の横腹を斬る。


だが、魔狼は毛も硬いので、魔法剣でも余り大きな傷はつかない。かすり傷程度で少しずつ血が出るぐらいの傷だ。


ヘプトさんは交互に何度も同じ動作をする。だが、何度も同じ場所には攻撃しない。そして、笑っている。あれ?やっぱりヘプトさんって戦いの時、ちょっと変わる人なんじゃ?


魔狼は頭に血が上っているのか、そう仕掛けるヘプトさんがすごいのか、同じ動きをしていることに気づいていない。


そして、何度も動くことで、傷から血がどんどん出ている。そうするうちに、魔狼の動きが鈍くなってきた。血を失いすぎたのだろう。


そこで魔狼も自分から飛び込むのでは無く、動きを止める。ヘプトさんはそんな魔狼に少しずつ近づく。逆の立場ならめちゃくちゃ怖いだろうな。


それが怖かったのか、何故か先ほどと同じ行動をする魔狼。それに対し、ヘプトさんも同じように斬る。


先ほどと同じなら、これで魔狼がヘプトさんにもう一度追撃をするはずだ。だが、魔狼はヘプトさんを無視して俺たちの方に来た。


「しまった!」


ヘプトさんの声が聞こえた。魔狼は弱い俺たちを狙い始めたのだ。速い!狼とは全然違う。野球の球と一緒だ。ヘプトさんとの戦いを見ていた時は余り感じなかったが、自分とやって見ると、そのすごさが嫌という程わかる。


俺は剣を現在何も無いところに伸ばした。あれ?なんで?そう思っていると、魔狼が俺が剣を伸ばしたところに向かって飛んできた。このまま行けば心臓に刺さる。そう思っていたその時だ。


『石よ。小さきその身で、魔狼を撃て!《石飛礫(ストーングラヴァル)》!』


そう魔法の詠唱が聞こえると、横から大量の小石が、魔狼に向かって放たれる。


そしてヘプトさんが追いつき、弱った魔狼の色々なところを斬り、血が大量に出て出血多量で魔狼は死に至った。それが終わると、魔法が飛んで来た方向を見る。


「ったく!ヘプト!お前戦いが楽しいからって油断するな!」


「も、申し訳ありません。隊長」


そこにはガルーダさんとアランがそこに居た。

面白かったら誤字脱字報告、ブクマ、ptお願いします。

あと、私のもう1つの連載作品の

『普通を求めて転生したら勇者の息子だった件』

も、是非読んで見てください。

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