2人の選択
昨日は大きなミスをした。新作を5話投稿したのだ。
元日に多くの人が見るわけないだろ!
クソ!ミスった!チィクショーーーー!
と、言うことがありました。
以上を持ちまして作者の愚痴を終了します。
「井戸に行って血を落としてきます」
そう言ってチワは起き上がり、井戸に向かう。ルナが自分のじゃ無いサイズの合う女性の服を持ってきた(お母さんのかな?)。チワに貸してくれるらしい。
「ありがとうございます。ルナさん」チワがお礼を言う。
「あとね。うちにはシャワーが付いてるわよ」
ルナが衝撃的な発言を言った。俺たちは基本井戸で水浴びが基本だ。お湯は桶に一杯で銅貨二十枚だ。お金がかかるため使っていない。
だから風呂どころかシャワーなんてこっちに来てから一度も使っていない。井戸も一応男女の区別があると言うか布一枚の仕切りはあるが、それはほとんど意味をなしてはいない。それよりも
「えっ?な、なんで?」ルナの家にシャワーがある方が驚きだ。
「うち結構有名な店だから」
……要するにお金があるからそんな贅沢が出来ると。チワも目が星みたいになって輝かしてルナと俺を交互に見ている。
「貸してくれるのか?」俺が聞く。
「良いわよ」ルナは即答だった。
「お爺ちゃーん。シャワー使って良いでしょー」
ルナはお爺さんに聞こえるように叫んだ。
「良いぞー」と、お爺さんの声が聞こえた。
「ほら許可は取ったわよ。好きにどうぞ」
「ありがとうなルナ」そう言ってつい頭を撫でる。
「あーー!やっぱりトキヤ様は」チワが叫ぶ。
「違うよ!癖だよ」
「違うわ!」
同時に否定する。これじゃあ俺が本当にロリコンみたいじゃ無いか。
「冗談ですよ」にっこりと笑ってそう言った。そしてチワはルナにシャワーの場所を聞き、行ってしまった。場所は外らしい。そこは井戸と同じだ。もしかしたらこの世界の風呂も外に……つまり露天風呂が普通なのかもしれないな。
「今日はいろんな意味で疲れる」と、つい漏れてしまう愚痴。
「少なくとも半分は自業自得じゃ無いの?」ルナに正論を言われた。
「……っるさい……」反論はこれしか出なかった。
「じゃあチワが上がるまであの部屋でお爺ちゃんと待ってるからあの子も連れて来て」
そう言って部屋を出て行く。あの子はNo.8のことだろう。「分かった」と、そう答えて俺もルナの部屋を出て行く。
ルナはリビング的な部屋に、俺はルナの部屋に再度入る。ちゃんと許可は取ってある(面倒臭いが)。見るとまだNo.8は寝ていた。《火球》で気絶させてから1時間ぐらいは経っているはずだからもうすぐ起きるはずだろう。
だが、起きて暴れられる前に2人が待つ部屋まで運ばねばならない。三人ならば確実に取りおさえることが出来るだろう。
そう考えた俺はベッドで寝ているNo.8を両腕で持つ。見た感じはお姫様抱っこだな。別にそうしたかったわけでは無い。無理におんぶをしようとして起きられたりするのが厄介だからだ。それにあの山みたいなデカさの胸。それで背中が嬉しすぎることになるが、あそこもなるかもしれない。ルナたちの前でそれはダメだろう。
そう自分を納得させてNo.8をお姫様抱っこする。そのまま両手がふさがるのを見越して開けたままにしておいた扉を通り部屋を出る。そのまま2人の待つ方へと歩いて行った。チワがいないが時間が勿体無いので話し始めようとした所でチワがシャワーから出て来たので少し待った。No.8はみんなが見える所のソファーに寝かせてある。
「それでは……何から話せばいい?」俺が2人に聞く。主に知りたがっているルナに対して。
「2人が襲われた理由!」
ルナが机に両手を置き、上半身を突き出して俺に言ってきた。
「……それを説明するのにも説明があるな。まずはそれからだ。だけど……これから話すことは絶対に秘密にしてくれ。さも無いと……」
「さも無いと?」
「……今日みたいになって殺される可能性がある」
「えっ!……今日だけじゃ無いの!トキヤ殺されるの!」
「俺は死なねーよ。絶対にだ。それでどうする?この話を聞いてしまうと後戻りは出来ないぞ?」
もちろんそれは本当だが殺されはしない。少なくも今は、あの秘書が言うことが本当ならばの話だが。知り合いも……ということはこの2人も入るだろう。
そして俺はこうとも言っておいた。『人為的な魔物化のことなんて国にもギルドにも話すつもりは無い』と。この2人は国でもギルドでも無いから嘘では無い。だからこの2人の命は安全だ。
だが、その後は、Bランクになった後のことは一切話していない。だからこの2人にも危険が及ぶ可能性があるため『今日みたいと』と付け足しておいた。まるでこれからもそうだと言わんばかりにだ。これで引き下がるならDランクになるのは難しくなるが2人の命だけは安心できる。
さぁ……2人はどっちだ?……。
「お爺ちゃん……」
ルナがそう言ってお爺さんの方を見る。お爺さんもルナを見て頷く。それを見たルナもまた頷く。
「……聞かせてトキヤ。私たちは大丈夫だから」
……驚きだ。自分の命がかかっているのに一言も喋らず決断した。そして俺の心配だったことまで当てられてしまっている。顔に出ていたのか?
「……分かった。話すよ。まず俺たちが狙われる原因だけどーー」
そう言って俺は人為的な魔物化。それにより生まれた魔猪の事、そしてその背後にある謎の組織について話したのだった。
トキヤは異世界召喚のことは話していません。




