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目覚めて始まる異世界生活〜チートが無くても頑張って生きてみる件〜  作者: どこでもいる小市民
第一章〜チワ編〜
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この事件の黒幕

「盾男?お前……逃げたんじゃなかったのか?」


そこには猪?との戦闘途中で逃げ出したはずだった盾の男がいた。


「あははははー!盾男ですか。そのままですねー。まぁ名前教えていませんでしたから別に構いませんけどー」


なんかさっき話した時とは雰囲気が違う。少しだが気味が悪い。

服装はさっきと同じだが首飾りがしてある。


「盾男。どこに行っていた?あの魔物化した猪ならもう倒したよ」


「ですよねー。見て一瞬で理解しましたよー。俺も驚いてますよー。まさかEランクの雑魚が魔猪(デビルボア)を倒すなんてねー。普通は適正ランクD上位からC下位クラスぐらいはあるはずだから、失敗でもしたのかな〜?」


あれ、魔猪って言うのか。


「……待て待て。なんの話をしている。猪の大量発生の元凶の魔猪?ていうのも倒したし、もう安心のはずだ。さっさと村に帰って銀貨二十枚払ってもらわなきゃいけないし」


口ではこう言って何を言っているのか理解していないふりをするがあの盾男、怪しい。

少なくとも普通なら『失敗』なんて台詞は出てこない。


「あはぁー!まさか理解してない、なんてことありませんよねー」


「な、んのこと……かな?もし今言っている台詞が悪ふざけなら許す。けどお前の言葉を信じるなら俺はお前も討伐対象になることになってしまうが」


「おやー!まだ信じようとはしてはいるんですか〜?優しいですねー。分かっていると思いますけど一応言っておきます。……俺たちが猪を魔物化させて村を襲ったんだよ!過程で男何人かがゴミクズになっちまったけどな。でもお前ごときにやられるなんてあの猪もゴミだな」


途中で口調が変わった。猪を人為的に魔物化だと?

そんなことができるのか?

後、俺たち?つまり仲間もいるのか?

それにあいつの勝手な都合で死んだ人たちと猪になんて台詞を吐いているんだ。もう我慢の限界だった。


「おまえ!人の命をなんだと思ってるんだ!」


「だから言っているじゃないですか。ゴ・ミ・ク・ズって」


「……殺す!今ここでお前をやらなきゃ更に死人が出る可能性が高い!チワ!まだいけるか?」


「はい!貴方は私たちが今倒します」


こいつをこのまま逃しては行けない。今はまだ5人がなくなっただけだが今後更に悪化する可能性が高い。

人殺しは何があってもしないと決めておよそ2日目で破ってしまうがしょうがない。

それ以上にチワを守る、そのためなら人も殺す、そうとも決めたはずだ。


盾男は素手だ。武器持ちの俺たちにも勝てる自信のあるほどの格闘術でもあるのか、それとも魔法を使うのか。

おそらく後者だろう。猪を人為的に魔物化させたことからの推測の域を出ない考えだが(何も持っていないが盾男と呼ぶ)。


俺が魔法の詠唱を唱える。残念ながら今使えるのは《火球》のみだ。

その間にチワが前に出る。10メートルほどあった間合いが一瞬で半分ほどになる。

このままの勢いで攻撃ができ、当たればすぐに肩がつく。そう当たれば…。


チワが盾男から見て右正面にいた。それが急に消え、いつの間にか左後ろに回り込み首に短剣を差し込もうとする。

多分すごいスピードで消えたように見えたのだろう。盾男も驚きの顔を見せ、気づいていないのか左右を見る。当然いない。

とった!

チワも俺もそう思った。だが次の瞬間盾、男は笑った。

諦めがついた、そんな顔ではなく、獲物が罠にかかった、そんな顔をした。

嫌な予感がする。チワもそう思ったのだろう。


そして、チワの短剣が当たるその直前、急に靄がかかり今度こそ本当に消える。

物凄いスピードでそう見える、そんなものじゃない。本当に消えたのだ。


チワは異常を感じ取ったのか攻撃をやめ離脱する。

盾男は逃げたのか?俺もチワもそう考える。

チワは消えた謎はわからないが戦闘モードを解除はせず警戒をしている。


そしてチワの背後1メートルぐらい離れたあたりからにまた靄が見える。目の錯覚などではないだろう。

盾男が現れ、投げナイフがチワに向かって投げられる。

このままじゃ心臓に突き刺さる可能性が高い。


「チワ、後ろだ!」


俺は声をかける。チワもその声のおかげかナイフに気づき紙一重で避ける。

チワが避けたナイフが地面に刺さる。

俺は現れた盾男に向かって火球を放つ。しかしまた靄がかかり消える。《火球》が外れる。


なんなんだ?今のは?おそらく魔法か、アクセサリーか、もしくは俺の知らない知識なのかはわからないが厄介だ。

てか投げナイフなんてどこに持ってたんだよ。

とりあえず1人でいるとまずそうなのでチワのもとに走り合流する。


「チワ!奴の魔法か何かトリックはわかったか?」


「わかりません。ですが非常に厄介なのと、消えているのに突然背後から現れる。それは自分を相手に見えなくさせるだけかと。実体はあると考えられます。トキヤ様」


「俺も同意見だ」


そうはわかっていてもどうしようもないこの状況。範囲攻撃があれば楽だがEランクの俺たちにはそんな攻撃方法などない。

いつ現れるかわからない靄を待つのか?


何かないのか!このままじゃ見えない相手を警戒し続けることで集中力が切れる。

盾男はそこを狙っているのだろう。


こういう時こそ現代知識チートがあれば!……あれ?消える魔法?本当にそうなのか?盾男は元いた場所から次に現れる場所までにはタイムラグが生じる。

そして現れる瞬間靄が見える。


……魔法属性、頰の火傷後、アクセサリー。


そうか分かったかも!これは俺がそうならばと、内心の希望が入っているが俺にはこれしか思いつかない。


おそらくこのトリックは……。

皆さんは分かりますか?多分わかったと思います。

主人公はまだ15歳なので、こんな判断しかできませんが今後ともよろしくよろしくお願いします。

誤字、脱字がある場合はお願いします。

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