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目覚めて始まる異世界生活〜チートが無くても頑張って生きてみる件〜  作者: どこでもいる小市民
第一章〜チワ編〜
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魔猪とのバトル〜前編〜

「あれ……猪なのか?」


そこには猪に似た別の動物がいた。

猪よりもはるかにでかく2.5メートルは有るだろう怪物が。

大きい牙が二本生えていて、爪も硬そうで、もはや猪ではなく、大きさは熊に思えるぐらいだ。


そして今、木の盾を持った男が猪?を相手に逃げていた。

しかし猪?の方が早いので諦めて盾で防ごうとしてそのまま吹っ飛ばせる。

盾にはヒビが入り、使い物のはなりそうにない。

6人いると聞いていたが倒れた3人の男と木の盾の男、残りの2人はどこだろうか?

って!そんなことよりも盾の男を助けなきゃ!

信用はできないが人が殺されるかもしれないのを見ているだけは気分が悪い。


「チワ!」


「はい!」


チワが弓を構えて矢を放つ。矢は猪?の右側面に当たった。

だが刺さりはせず弾くように下に落ちた。皮が硬いのか?

矢の素材は石だから矢は今この相手には効かないと考えないといけない。

元々あった遠距離攻撃が使えないのは辛い。

猪?は盾男からこちらに狙いを定めて突進しようと走ってくる。


チワと俺はそれを左右二手に分かれて避けた。

俺が盾男の方を見ると怪我か腰でも抜けたか立ち上がってこない。


「おいそこのお前!あの猪?はなんなんだ!」


俺が盾男に問いかける。

よく見ると顔に火傷の跡があるが今はそんなことは関係ない。


「魔物化しているんだ。あいつが親玉で他の猪を連れて来ていたらしい。おかしいとは思っていたんだ。猪がこんな群れで集まって統治されているなんておかしいとな。普通のはほぼ倒したか、重体で動けないどちらかだがあいつ一匹に俺以外全員がやられた」


猪が魔物化?そんことがあるのか。知らなかった。

クエスト内容は猪討伐だったのでEランクだがおそらく難易度ランクが1つぐらいは上がっただろう。

ただの猪なら今の俺たちには雑魚だと思っていたが魔物化することでこんなにも強くなるものなのか。

しかもこの男以外ってことはそこに倒れている3人の他に森とかにも2人がいるということか。


「トキヤ様後ろ!」


チワの声が聞こえたので後ろを向くと、そんな考えをしていた俺の方に猪?が方向転換してこっちに向かって来る。

盾男は巻き添えにできないので急いで離れる。

チワが矢を放ってはいるようだが刺さりはせず、せいぜい注意を晒すか、ヘイトを貯めるぐらいの効果しか期待はできない。


チワの頑張り虚しく俺の方に突っ込んで来る。俺はそれを左手で持った青銅製の盾で受ける。

激しい衝撃が盾から左手に、そして全身に伝わる。猪?の攻撃力が強いのでそのまま吹っ飛ばされる。

地面に倒れ、その衝撃で盾が左手から離れる。


「トキヤ様!」


チワの叫ぶ声がする。

弓兵は弓矢での攻撃ゆえ基本的には離れて攻撃のはずだが猪?の近くまでチワが迫っている。

手には短剣がある。弓矢がダメなら青銅製の短剣で攻撃するつもりだろう。

チワが後ろ足に短剣を刺し、引き抜く。


ブギャー!!!!!


猪?が叫ぶ。普通の猪の叫び声じゃない。

怒った猪がチワに反対足で蹴りを入れる。とっさのことだったのでチワは避けれず腹に直撃をくらう。

チワが2メートルほどノーバンで吹っ飛び地面に倒れた。


「チワーーーー!!!!!」


叫ぶ。自分でもびっくりするぐらいデカかった。

何をやってるだ俺は?ただ吹っ飛ばされ、襲われているところをチワに助けてもらった。

俺はチワを絶対に守るってあの夜決めたじゃないか!

それが今もまた助けてもらっているじゃないか!


猪?がチワの方に向き、殺そうとする。

チワはかろうじて起き上がり避けようとするが上半身しか上がってない。


そうだ。盾の男は!辺りを探すがいない。おそらく逃げたのだ。


「うおぉーーーーーーー!!!!!」


また叫ぶ。立ち上がろうとする。だが全身が左腕と左足が痛みうまく立ち上がれない。

叫んだところで何かが起こるわけでもない。

ただ無意味な声が響く。


このままじゃチワが死ぬ?

そう考えただけで怖くなる。俺を信頼し、慕ってくれるこの世界でただ1人の女の子。

何か助ける方法はないのか?この距離じゃ剣の範囲外だ。

範囲内に入った頃にはチワは殺されているだろう。

猪?がチワのそばまで来ていた。

俺はただ左手を伸ばしてみてることしかできない。


「やめろーーーーー!!!!!」


その時だった。左手の先に炎が出て来たのは。

この魔物化した猪ですが正式名称は魔猪(デビルボア)と言います。主人公たちはそんなことを知らないのでこの戦闘中は猪?としか書けません。見にくいですがご了承ください

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