表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
目覚めて始まる異世界生活〜チートが無くても頑張って生きてみる件〜  作者: どこでもいる小市民
第一章〜チワ編〜
19/158

カンラン村への道中

ハクちゃんに俺が乗りその後ろにチワがいる。

まだ小さいが柔らかい感触が背中を包む。

このままこんなことを続けていたらいつか理性が蒸発しそうだ。

しかもチワにその意図が無いのがまた厄介だ。

今度からベッドは別にしよう。

部屋も別にしようかと迷ったが金銭的に無理なので断念した。


チワはハクちゃんに乗るのが初めてなので最初は怖がっていたが今はもう慣れたらしい。

俺の場合ははそれどころじゃなかったからな。


時々ウサギなどが見えるたびチワがはしゃいでいた。

今日の夕飯にしようと一匹狩っておく。

血抜はその場でした。


「チワ。俺お前がいて本当に良かったよ。ありがとう」


と言いあたまを撫でた。

チワは顔を赤くしつつ逃げはしない。


チワの弓で仕留めたのだが想像以上に使い方が上手い。

チワの住んでいたルコラ村(今は廃村)は大抵の人が狩りをしていてそれを見ていたそうだ。

その時コツなどを教わったらしい。


ならなんで職種の時言わなかったのかと聞いたら『トキヤ様の一番役に立つ職種になりたかったからです』と言われた。

やばい嬉しい。

この国の人は基本的に信用はしないがチワとハクちゃんはもうすぐ完璧に信用できそうだ。


そんなこんなしているうちに日が暮れてきたので今日はここらで野宿をする。

今は夏なので風邪をひく心配もあまり無い。


「なぁチワ」


「はい。なんですか?トキヤ様?」


「えっとさー、火の起こし方って知ってる?」


「はい。一応、村では主に狩りをして生活をしていたので、野宿も何回もしましたよ。」


えっ!俺より役に立ってね?

異世界知識でチートもできなさそうだな。

俺の知識じゃ木を擦れば摩擦で煙が出てくるので、それを吹けば火が付くという実戦経験ゼロの知識だけだ。


結果、火はチワにつけてもらった。

やり方を教わったのでこれからは練習がてら俺の担当となった。


あらかじめ血抜きをしておいたウサギを解体し、肉団子状にして洗っておいた竹串みたいなのに刺して食べる。

他には情報屋でこの辺りで取れる山菜を聞いておいたので、それらも採集して食べた。


***


その夜。

風呂は無いがチワが汗をかいたとかで水浴びしたいと言ってきた。

女の子だし匂いは気になるか、と思い許可を出す。

ついでに俺も浴びようとしてチワに止められた。

そういえば昨日は普通に一緒だったので忘れていたが、見た目も実年齢も14歳。俺も15歳。

俺にもチワにも悪影響なので先にチワが浴び、次に俺が浴びた。

互いに背中を向けて盗賊などの襲撃も警戒していたが今晩は大丈夫そうだな。


寝る場所は草原だが寝袋を2つ買っておいたのでこれで寝る。

チワはくっつけて寝ようと提案してきたが却下した。俺の方が無理だ。


その夜、俺の夢にはダイガスたちは出てこない普通の夢を見ることができた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ