Level.7「¥#\+^{$6-¥):&&28>]\$?」
森を抜けるとそこには大きな門と2人の門前兵、そしてその左右には20メートルは優に超える石の壁が広がっていた。
多くの人の往来と大きな壁に二人して驚いていると門前兵の一人が話し掛けてきた。
「¥#\+^{$6-¥):&&28>]\$?」
「「えっ?」」
何を言っているのか分からない。
え…どうしようこれ。異世界転生物ってなんかこうご都合主義で異世界の人も日本語で喋ってくれるんじゃないの?
「キャンユースピークジャパニーズ?」
俺が思案しているとユメが日本語ネイティヴで門前兵に話し掛けていた。
どう考えても英語じゃなかったろ今の…
「€{%|*~',+\+]$&/9.']?」
案の定伝わってないのか兵士が少し警戒の色を出し始めた。
俺が少しずつ焦り出しているとポケットの中で携帯が震えた。
画面をみると、
『ごめんね。言語翻訳忘れていたよ。許してね♡』
読み終えると同時に頭に激痛が駆け抜けた。
あまりの痛みに頭を抱えて悶えてしまった。
突然頭を抱えて悶え始めた二人をみて、兵士は動揺を隠せないまま心配するように、
「どうした君たち⁉︎大丈夫か⁉︎」
翻訳…されてる。
「大丈夫です。少し立ち眩みがしただけです」
「えぇ⁉︎どう見ても二人とも立ち眩みじゃなかっただろう!急に頭抱えて悶え出したんだから!」
「立ち眩みです」
「まぁ、君たちが大丈夫と言うならもう何も言わないが本当に衛生兵はいらないかい?」
「本当に大丈夫です。すみません。ご迷惑をお掛けしました」
「そうか。それで君たちは街に入るのか?」
「はい」
「じゃあ、ステータスを見せてくれ」
どうやらこの世界ではステータス表が身分証明書の役割を果たすらしい。
周りをみると多くの人が門前兵にステータスを見せていた。
俺もステータスを出そうとすると右の袖を引っ張られた。
「なんでステータスを見せるの?」
「ステータスが身分証みたいな役割なんだろ」
「なるほど」
ユメは納得したようで、ステータスを出した。
「はい、リク様とユメ様ですね。あまり見ない珍しい格好ですね。どちらの方ですか?」
確かに中世ヨーロッパと同程度の文明でTシャツとジーパンは目立つわな。
「東の方の島国の田舎ですよ」
この手の異世界転生物で使いふるされたような返しだ。
「東の方ですか。私はあまり東の方には赴いたことはありません。申し訳ございません」
「いえいえ、本当に誰も知らないようなところですから」
そう、本当に別世界だからな。
「はい、今しがた手続きが終了しました。アークスへようこそ!それではこの街をお楽しみ下さい」
誤字脱字の指摘や感想お待ちしています。
言い訳タイム
投稿が遅れました。申し訳ございません。
だってPCが壊れたのと進級時期が被ったんだもん仕方ないじゃない(白目)
まぁ、あんまり読んで下さってる方は多くないと思いますが。
では、また次回。