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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

光の神の一生

作者: ナベリウス

この世界では闇が悪とされ最も恐れられ嫌われ闇は人間を苦しめ弄び、光は人間を暖かく照らし道を教えてくれるそんな世界。


私は光の神だけど親友がいる…闇の神だ。

どうして闇の神が親友なのか私にもわからない。気がついたら隣にいて信頼していた。


2人で下界に降りて人間として暮らすことを決めた。


その時に私達には鎖骨と鎖骨の間に命とも呼べる大事な宝石が埋まっていた。

私には真っ白な宝石、親友には真っ黒な宝石。

これが壊されれば私達は下界にいることができなくなり魂は消滅する。


私には愛する者がいた。幸せに暮らしていた。

でもある日人間達が私の愛する者を殺した。意味もなく理不尽に彼は命を絶たれた。


私は泣き悲しみ怒りに支配され宝石がどんどん黒く染まって行き激痛が走った。


だけれど私は悲しみや怒りに飲まれるのを止めることができなかった…そして宝石が真っ黒になった瞬間世界に光は無くなり闇が世界を支配するようになった。


そんな私を見た闇の神は喜んで私を迎え入れてくれた。


私は闇の神と一緒に人間共に復讐をした。


逃げ惑い助けをこう人間共を見て思った。彼にも同じことをしたのでしょう?彼もあなた達と同じことを言ったはずよ?でもあなた達はそんな彼を見て笑いながら殺したじゃない!!許さない…お前達だけが生きているなんて許さない!!


私は彼を殺した者達を全て殺した。でも私の心は晴れなかった…闇の神と共に赴くままに人間共を苦しめていった。


いつからか人間は私を恐れるようになった。


そして人間の誰かがこう言った

「あの女を殺せ!そうしないと被害は広がり俺達もいつか殺されてしまうぞ!」っと…


私と闇の神は人間に追われるようになった。


その時にはもう私の宝石は壊れかけていた。私たちにとって命とも呼べるその宝石…これが壊れることがどういうことか私は薄々気づいていた。


私は光の神、人間を照らし導く者…だけど今は復讐に囚われ傷つけている…それは私を光の神にしてくれた創造神様を裏切る行為。


もう…私には時間がない…胸が痛い…うずくまった私に気づいた人間が取り囲む。


あぁ、ここで終わるのか…彼に会えるかな?無理よね…だって私はきっと消滅してしまうだろうから…会いたい…もう一度あなたに会いたい!


私は涙で頬を濡らしながら刃が自分に振り下ろされるのを目を閉じて受け入れた。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 文章の流れが、とっても綺麗で素敵です。
[一言] こういう報われないのって、切ないですよね。 でも、現実にはこういった理不尽なことが多いわけで。 サスペンスとか、理不尽なことが多くて、読んでいるうちに腹が立ってくるタイプなので。 神様って本…
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