祝・移転 初来店 1年目 11月第1週土曜日
謎の常連客は作者です。
店主との会話をしていると、ふと思いました、この会話を小説にして投稿したら面白いかなと。
実在する店舗が舞台です。仮名にしました。店主の許可はとってあります。
3月で閉店してしまいます。
開店して二十年、ビデオ・DVD レンタル カナ屋の店主 西 湧です。
近所に大型の書店兼DVD レンタル店ができ、お客様の殆んどを奪われてしまい、レンタル店が無いこの町に移転しました。
レンタル店は買い取った商品をレンタルする為、チェーン展開する店舗の資本力には、個人商店では太刀打ちできません。
この町と隣の町には、レンタル店が無い為、個人店舗でも何とかなると思い、生き残りの為、空き店舗を借りて開店します。
店の前には二十年間、市の方で営業したと、簡単でありますが、店の紹介文をだしました。
移転して2週間目、少しづつですが、レンタルの会員様も増えいます。
私の方針でビデオテープもなるべく残して有ります。前の店舗に比べてDVD よりビデオテープの貸し出し率が良いです。田舎だからでしょか。
制服がわりの青いツナギを着て、営業開始です。
「カナ屋へいらしゃいませ。会員登録で宜しいですか」
「はい。会員登録をお願いします。免許証です」
「こちらの用紙に記入して下さい」
会員登録書には、氏名 佐藤 信雄
生年月日 昭和41年 7月18日
私より2歳年下ですね。住所はこの町ですか。確か山2つ越えた地区でしたね。
私は少し離れた市の出身の為、ここらは疎いです。
佐藤様は、少しぽっちゃりしてますが、中々の男前な方ですね。
「会員登録ありがとうございます。今までどちらのレンタル店をご利用でしたか」
こういう情報は貴重です。
「フカチ電器かな」
「営業縮小でレンタル部が無くなりましたね」
「電器店で、特定の電化製品を買うと、一年間レンタル料が半額だから」
「そんなサービスをしてたんですか」
リサーチ不足です。フカチさんは事業縮小で店舗数は激減しましたね。
佐藤様がレンタル品を選らばれている間に、事務処理です。
佐藤様がもう決められたようですね。早いです。
DVD 自殺サークル(2001・日本)と8㎜(1999・アメリカ)ですね。かなりマニアックな選択です。
両方観てませんね。なるべくレンタル品は観るようにしていますが、この2作品は観てません。
「貸出しは1週間で宜しいでしょうか?」
「1週間でお願いします」
「ヒデオでオールトイトロング(1992年・日本)のシリーズが有ったが、18歳貸出し禁止だから、注意してね」
確かにそうだったと思います。佐藤様。
「確かに残酷なジャケット写真です」
残酷すぎるジャケット写真なので観てません。残酷なジャケット写真の為か、貸出しも殆んどないです。佐藤が話します。
「1は、撮影段階で映倫が自粛を強要し。2は凄まじい暴力シーン為に、成人指定も受からず、映倫の審査に受かるまで、編集した為に劇場公開が間に合わず、成人指定と18禁のヒデオリリースのみになった、曰く付きの問題作」
「は、はい?そんな作品ですか」
映倫が自粛を強要!
成人指定も受からず!!
危険すぎます!!!
「有り難う御座います。知りませんでした」
佐藤様は映画に詳しいのですかね。聞いてみましょう。
「お客さんは、映画に御詳しいのですね」
「いや、映画はあまり詳しくは。小説と漫画が基本だから。映画オタクの悪友が5人いて、其からの情報だね」
「映画オタクの悪友・・」
私も友達になりたいです。映画は好きですが、知識が無いですから。
「有り難う御座いますた。此れから宜しくお願いします」
佐藤様を見送ります。常連客になってもらいたいです。
頑張ります。
まだ、謎の常連客の紹介編です。
これから、最後のレンタル品の返却に行ってきます。
馬鹿話し楽しかったです。




