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捜索

月曜日。


誰もが嫌いな言葉


つかの間の休みに未練を抱きながら、


仕方なく時間の流れに沿うため、起きる


今日は月曜日。


制服に着替えて、鏡の前に立った


制服を着た自分は嫌いだ


制服 という 校則という


よくわからない組織に縛り付けられてるみたいだ


だから嫌いだ


日の光に目をくらませてドアを開けた


通学路は短い


少し前方に、同級生の女子三人組が見える


苦手な人達だ


尽きない話題をひょいひょい転がし合って、


慣れたようにそこに笑いを加える


私には至難の業だ


それに、そういう人に限って人としてもろい ということが多いのだ


だから好感は持てない


向こうも私に好感は持っていないだろう


そんなことを考えているうちに、ほら


着いてしまった


教室に入っても、私に顔を合わせる人はいない


それでいい


ここにいる人達とは、どうも気が合わない


気が合わないどころではない


世界が違うのだ


私が異常で向こうが平常なのか


私が平常で向こうが異常なのか


それは分からない


そんなことはどうでもいい


席に着いて、本を開く


私には彼らが理解できない


小規模なことを、どうしてそんなに楽しめるのか


簡単なことを、どうしてそんなにすぐあきらめてしまうのか


一度でいいから聞いてみたい


でも、実際に聞いたからといって、馬鹿にされるだけだ


まあ、既にからかわれたことは何度かあるのだが


それに傷ついたことはない


だってそれをする人達は、そんなことでしか喜びを得られない


残念な人達だから


むしろこっちが見下している


でも、この状況は、私がしたくてしたんじゃない


私も、仲間に囲まれたかった


少し前までは、教室に入れば合わせる顔があった


だけど、私のことを知るにつれ、


合わせる顔が減っていった


それはきっと私が何かに縛られるのがよっぽど嫌という空気が強いからだろう


まわりの娘が髪を茶色やアッシュに染めている中、


私は真っ黒染め


皆が前髪や毛先を内巻きにしている中、


私はストレートでスーパーロング


加えて太い姫毛


ゴスロリを愛するからだ


持っているものも、確かに他の娘が持っているものとは違うかもしれない


だから周りが遠ざけてしまった


でも、私は今日、昨日までとは違う道を作る


居場所をつくるのだ







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