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太陽すら手のひらに! ―車に轢かれて死ぬのは嫌なので、太陽作って対抗します―  作者: 遠藤 肇
第1章 結成、カテドラル・オブ・アビス

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第8話 気がつけば……、なんかとんでもない組織に進化していた。

 気後れしている様子のアシェルが、

意を決したように口を開く。


 「あの……、深淵王様。

お願い申し上げたいことがあるのですが……」


 「聞こう、何だ?」


 王はそれを承諾する。


 「私たちの組織名を新たに考えて

頂きたいのです。アビスの福音はあの男が

考えたものなので……」


 「……うむ」


 なるほどね? 組織名か……。


 アビス、深淵王。玉座、城?

そういやここって城、いや大聖堂みたいな……。


 「…………カテドラル・オブ・アビス」

 

 何となく思いついた、

かっこいい感じの名前をボソッと呟く。


 「カテドラル・オブ・アビス!

なんと素晴らしい名前でしょう!!」


 「――え」


 思わず声が漏れた。


 こんなのでいいの?


 「今後この組織は、

カテドラル・オブ・アビスを名乗ります!」


 アシェルたちの中では、これでいいらしい。

そしてアシェルは続ける。


 「深淵王アル・ガラクシア様!

私たちカテドラル・オブ・アビスは

貴方様に……!」


 「ちょっと待て」


 「は、はい……」


 静止され、アシェルはシュンとする。


 深淵王アル・ガラクシアだと?

本名なんよそれ。流石に本名で

深淵王名乗るのはちょっと……。


 「俺のことを

アル・ガラクシアと呼ぶのはちょっと……」


 「――ッ! うっかりしておりました、

深淵王様は正体を隠していらっしゃるのでした。

ですが、それでは何とお呼びすれば……」


 「うむ……」

 

 えー? わかんないよ……。うーん。

名前だろ? 深淵王っぽいやつ……。


 だいたい俺は深淵王もなにも男爵だっての……。


 男爵……、バロン? 深淵と男爵。


 「アバ……、いやアヴァロン……」


 考えごとをしてる時、

ブツブツ呟いてしまうのは俺の悪い癖だな。


 すると、アシェルの頬を涙がツ――、っと伝う。


 ――ん? え!?


 「アヴァロン様……。

なんとお美しい名前でしょう……」


 マジかよ、決定なの!?

ていうか周りの信徒たちまで

つられて泣いてる!


 くそ、仕方がない……。


 「我が名は

アヴァロン・ザ・カテドラル!

これからはそう呼ぶがいい!」


 勢いで無理やり形にしてみたけど

大丈夫かこれ? 


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 ――ザシュ! バシュ!


 「うぎゃぁぁ!!」


 俺は今一体何をしているのか、

知らん男を断罪しているのだ。


 ロイマンの一件から1ヶ月程たち、

今はアビスの福音の支部を潰しまわっている。


 アシェルの話によると、各支部には

ロイマン直属の部下が支部長的な感じで

配属されているらしく、その部下たちも無論

ロイマンの計画に加担していた。


 「ッんぐぅ! ――ッは! まさかお前が!?」


 男は何かに気がついた様子だ。


 「3年前、辺境の森で消息を絶った

ここの前任者ドッグス・カーマセイを

殺ったのもお前だな!?」


 誰のことを言ってるんだろう。辺境の森って

言ったら俺がよく散歩に行ってた場所だけど。


 まあいいか。


 「……ッへっへへだがな、

組織を潰しても無駄だァ。もうアイツらに

居場所は無い。それに奪われたものだって

戻ってこねぇよォ゙ッ……」


 バシュッ! ――ゴト。


 「……ふん」


 実際この男の言う通り、組織の悪評は王都中に

広まっているし、組織に入る際の条件が

家族や友人との縁を切ることなので

居場所なんて無い。


 ロイマンは時間も居場所も

人間関係も奪っていたのだ。


 人間関係を断たせ、あえて組織の悪評を流し、

信徒を孤立させ組織に依存させる。


 そして社会から孤立した人間がいくら

死のうと消えようと誰も気にしないというわけだ。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 ふつうに同情するので、

新たに居場所を作ることにしてみた。


 信徒たちを保護して拠点も移す。

これで物理的な居場所は作れる。


 既に組織の名前は変えているので

あとは組織の悪評を無くすために、

まず勧誘自体を辞める。

そしてボランティア的な活動を始めた。


 徐々に悪評は薄れていき、

社会的な居場所も作られ始めた頃。


 気がつけば……


 ――バッ!


 目の前で7人の女性が跪く。


 「アヴァロン様、

プラネタリーエイト全員揃いました」


 隣に立つアシェルがそう告げる。


 「……ああ」


 王が一言答える。


 なんかとんでもない組織に進化していた。


 王都から少し離れた辺境の地に

拠点を移したのだが、新しい拠点はもう

ガチの城だ。


 信徒たちの数も、

支部に居た人たちを併せて

今では元の人数から数倍に増えている。

もう信徒どころではない! 構成員だ!


 あとなんか幹部的なのができていて、

組織の上下関係的なのも存在する。


 組織のボスである俺、プラネタリーエイトと

呼ばれる8人の幹部、サテライツと呼ばれる残りの一般構成員の順番だ。


 もはや何の組織かわからない。


 「まずはご報告があります」


 「聞こう」


 王はアシェルにそう答える。


 「進めていた商談が成立して……」


 何を言ってるかさっぱりわからない。


 このようにアシェルは俺の秘書兼、

プラネタリーエイトの統括役を務めている。


 現在は、この玉座の間に幹部を集めて

集会的なのをしているところだ。


 ちなみにこの組織、女性しか居ない。

最初はロイマンの趣味かと思ったけど違った。

魔力というのは男性より女性の方が

比較的に高いみたいで、その結果がこれらしい。


 そして組織の構成員は、人にエルフに

獣族に魔族にと幅広い人種で構成されていて

大変個性的だ。もう把握しきれない。


 が、この集会のおかけで、

幹部たちのことは憶えることができた。


 目の間に跪く7人を左から順番に、


 人間・メルティア。青みがかった銀髪と青の瞳。


 魔族・ヴィナーリア。ブロンドの髪と

          オレンジレッドの瞳。


 獣族・マーシア。赤毛と赤色い瞳。


 人間・ジュピカ。濃い緑の髪とゴールドの瞳。


 エルフ・サティナ。茶髪でヘーゼルアイ。


 人間・ウレイナ。青緑の髪と瞳。


 人間・ネフィーア。濃い青の髪と瞳。


 すげーカラフル。俺なんて真っ黒なのに。 みんな特徴的だなー。

 

 「……以上で終わりです」


 適当に聞き流していたら、

いつの間にか終わったらしい。


 「アシェル」


 「はい、何でしょう!」


 元気よく返事をするアシェル。


 「……今日はもう、お開きにしよっか」


 「わかりました!」


 情報過多で疲れちゃったよ。

ひとまず今日は帰って休むとしよう。

少しでも「面白い!」「続きが気になる!」

と思っていただけましたら、ページ下部にある

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