表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
太陽すら手のひらに! ―車に轢かれて死ぬのは嫌なので、太陽作って対抗します―  作者: 遠藤 肇
第4章 覚醒、異種混合武闘大会

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/31

第29話 自信に満ち溢れ、偽りの力と名声を手に入れた男がそこに居る。

 俺とユージーンはステージ上で見つめ合う。

 

 もうそこには以前までの彼は居ない。

自信に満ち溢れ、偽りの力と名声を手に入れた

男がそこに居る。


 その男はゆっくりと口を開く。


 「アル、まさか俺とお前が

戦うことになるとはな……」


 なぜさっきと同じことを……。


 「いいぞー! ユージーン!」


 「ぶちのめせー!」


 観客が騒ぎ出す。


 「たったひとりの友人であるお前と

戦うことになるなんて!!」


 言い方変えてもおんなじだし、

――! そうか! 

コイツ、自分に酔ってやがるんだ!


 「そうだったのか……」

 

 「なんて残酷な運命なんだ……」


 観客たちが同情している。


 「それでも! 俺はぁぁぁ! ――」


 「あの、もう初めていいですか?」


 「あ、はいどうぞ」


 ユージーンが熱くなってるのなんて

お構いなしに審判が聞くと、

ケロッと態度を変えて承諾するユージーン。


 「それではぁぁ! 決勝戦! 開始ぃぃ!」


 審判が今日一大きな声を上げる。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 観客席で決勝戦を観戦する

フレアとのケメインの2人。


 「ユージーン・フレンド……、

彼がアル・ガラクシアに勝てるとは

到底思えないわ」


 「人は見掛けによらないよ、

現に僕たちは無名だった彼、

アル・ガラクシアに敗北したんだ」


 「とはいえ僕も、

アル・ガラクシアが勝つと思ってるけどね」


 フレアの言葉にケメインが返す。


 「……ユージーン・フレンドの試合は

私も見ていたけどふつうだったわ。

なぜ勝ち上がって来れたのか不思議なくらい」


 フレアは納得のいかない様子。


 「それに比べてアル・ガラクシア、

彼は異常ね。彼の試合もいくつか見せて

もらったけどあれは……、そう実力を

隠しているような……」


 そんなフレアにケメインが告げる。


 「……彼にも色々あるんだろう。

聞く話によると、彼は男爵家らしい。

そんな彼が学園で目立つと、

ほかの貴族連中はよく思わない」

  

 ケメインの言葉聞いて

フレアが何か言いかけると……


 「…………それは」

 

 「勝者ぁぁ! 42番!

ユージーン・フレンドぉぉぉ!!」

 

 審判が勝者の名を叫ぶ。


 「「は?」」


 フレアとケメインが同時に声を漏らした。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 試合開始の合図の後

俺とユージーンは同時に走り出す。


 「「うおぉぉぉぉぉ!!」」


 こちら向ってくる

ユージーンがウインクをする。


 大丈夫だ、わかってる。


 ――ズコ!


 「イテテ……」


 俺が転ぶ。


 「ぬぉぉぉ!! ッせぇぇい!!」


 ――ドゴォ゙! ドゴォ゙! ドゴォ゙!


 ユージーンが剣を片手に

雄叫びを上げなら俺を殴る。


 「うーわー! いたいよー!

降参! もう降参するよー!」


 俺がそう言うと審判が口を開く。


 「勝者ぁぁ! 42番!

ユージーン・フレンドぉぉぉ!!」


 観客たちが熱狂する。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 ユージーンの奴、

本気で殴りやがったな……


 ドタドタドタドタ!


 「ちょっと! 貴方!」


 現れたのはフレアとケメイン。


 「貴方どういうつもり!

わざと負けたでしょ! 信じられない!」


 フレアさんはお怒りのようだ。


 俺は彼女に答える。


 「いや、ユージーン超強かったすよ?

アイツやばいっす……、うす……」


 フレアさんは納得がいかないようだ。


 「嘘よ! あんな奴、私でも勝てるわ!

貴方まさか、彼とグルなんじゃ…………」


 ――ギク!


 フレアさんは勘が鋭いようです。


 「そうなのね! こんなの認め――」


 「そういうことだったんだね……」


 フレアの言葉を遮ってケメインが言う。


 「感動したよ! 友に勝ちを譲るなんて!」


 「え?」


 フレアはポカンとした様子で声を漏らす。


 「もちろん、自分の保身もあるのだろう。

それでも、あの決勝の場で唯一の友に!

勝ちを! 譲った!」


 全然違うけどよくやったケメイン!


 「くっ、バレちまったか……」


 「いや……、絶対嘘よね!?」


 フレアに突っ込まれるが無視する。


 「あー! もうこんな時間か!

俺、行かなきゃ!」

 

 そして多少強引になるけど、

言い訳するのも面倒だしここらでトンズラ

させてもらおう。


 「え! ち、ちょっと待ちなさいよ!」


 フレアの静止を振り払って、

俺は2人のもとを後にした。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 「お! アル、どこ行ってたんだよ!」


 「あー、まあちょっとね」


 ユージーンと合流する。


 「お前は相変わらずだな、適当言いやがって」


 「あはは……、それで? 優勝賞品は?」


 俺はユージーンが手に入れたであろう、

優勝賞品の行方を尋ねる。


 「おー、これな?」


 そう言ってユージーンが差し出したのは、肉。


 「…………肉?」


 声を漏らす俺。


 「おー、そうだけど? 国産黒毛和牛な?」


 平然と言うユージーン。


 「アル、お前もしかして知らずに……」


 状況を察した様子のユージーン。


 「…………この肉ですき焼きでもすっか」


 ユージーンがそう言って気を利かせる。


 「……うん」


 その日の夜はユージーンとすき焼きを食べた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ