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太陽すら手のひらに! ―車に轢かれて死ぬのは嫌なので、太陽作って対抗します―  作者: 遠藤 肇
第2章 襲来、宇宙からの侵略者

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第14話 TPOは弁えます……、旦那様

 側でお守りとか言ってたけど、

メルティア居ないじゃん。まあ潜入調査

だもんな。忍者とか暗殺者みたいに、

どこかに潜んでんのかな。


 「なあアル、知ってるか?」


 「んー?」


 ユージーンはいつもの……以下略。


 「今日、うちのクラスに転校生が来るらしいぜ?」


 「へー、転校生ね」


 「女の子かな? 女の子だったら良いよな!」


 「そうだねー」


 ――ガラガラ。


 「おーい、お前ら席に着けー。

なんてな、着いてるよな言ってみたかっただけー」


 先生が扉を開け、教室に入ってくる。


 「んじゃまあ、どうせみんな

知ってんだろうけど、転校生を紹介するぞー

入ってよーし」


 ――タッタッタッタ。


 クラスの全員が、

教室に入ってくる彼女に視線を向ける。


 青みがかった綺麗な

銀髪のミディアムショートヘア。


 サファイアのような瞳。


 小柄でスラッとしていてスタイルが良い。

色白な肌、ピンクの唇。


 そのクールで落ち着いた表情の彼女は

ついにその口を開いて名を名乗る。


 「メルティア……、です。よろしくお願いします」


 ……うん、メルティアだ。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 昼休み、いつものように? 3人で学食に居た。


 ズルズルズルズル。


 向かいの席で、いつも通りラーメンを

食べるユージーン。でも今日の彼は少し変だ、

なぜかこちらを睨んでくる。


 隣で俺と同じオムライスを食べるメルティア。


 ……メルティア。そうメルティアだ。


 「なあ、おかしくねえか?」


 ユージーンが口を開く。


 「ん? どうした、醤油ラーメンだったか?」


 「醤油で合ってんだよ! 俺は醤油派なの!」


 この男にすっとボケは通じないようだな。

ユージーン、思ったより手強い相手かもな。


 「アル! お前は俺と同じ3軍のはずだろ!?」


 「その美少女はなんだ!!」


 「なにって、転校生だろ?」


 「ちっげぇよ! なんでそんなにくッ……」


 「アル様、ほっぺにご飯粒が」


 そう言ってメルティアは、

俺の頬についていたご飯粒を取って

パクっと食べる。


 「ッ…………」


 ユージーンは青ざめて言葉を失っている。


 「あーあ、わざとつけてたのに……」


 「そ! それは失礼しました!」


 「冗談だよ! 真に受けなくていいって」


 メルティアは冗談とかが苦手なようだ。


 「テメェ!! 

俺の前でイチャイチャすんじゃねぇ!!」


 「…………テメェ?」


 まずい! ブチギレたユージーンの発言に、

メルティアがブチギレた!


 このままではユージーンの命が危ない!

目の前で友人が死ぬのを放っておく訳には

いかない!


 俺は机の下でメルティアの手をギュッと握る。

それに気づいたメルティアが俺を見つめる。


 俺はメルティアと目を合わせて訴えかける。


 (やめろメルティア、ソイツはいいんだ! 俺の友人だ!)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 だが、メルティアは別の意味に捉えていた。


 アル様の宇宙のように黒く美しい瞳が、

私の目を真っ直ぐ見て何か訴えかけてくる。


 (ありがとうメルティア、ソイツはカスだ!

メルティア大好き愛してる結婚しよう!)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 ……ん? メルティアの顔が赤い、

そしてなんだか色っぽい。大丈夫か?


 ていうか何だその目! どういう目だ!?

さっきまでのユージーンに対する殺意は

どこへやら。何て言うんだ? 女の目?


 ――机の下で握っていた彼女の手が、

逆に強く握り返してくる。


 すると彼女はゆっくりと口を開く。


 「……はい、わかりました。

アル様の気持ち、伝わってます」


 「私も愛しています。

私をお救いくださったあの日から……」


 「了解わかった伝わって良かった、

でも今はよそっかだって見てみ?

隣のユージーンの目あれは殺し屋だ」


 突然告白をする彼女に俺は早口で告げた。


 「はい……、わかりました。

TPOは弁えます……、旦那様」


 メルティアはそう小声で言って微笑んだ。


 いきなり旦那様って……、

メイドが雇い主を呼ぶニュアンスなんだろうけど、

今は誤解を招きかねない!


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 とりあえずメルティアは先に戻らせて、

ユージーンに弁明する。


 「なあ、ユージーン? なあって!」


 「何だよ、アル・ダラクシア」


 聞き間違いだろうか。


 「怒ってんのか? でも勘違いなんだよ」


 「何が勘違いなんだ? アホ・ガラクシア」


 聞き間違いじゃないな。


 「…………なあ」


 「何だよ、アル・エロクシア」


 「エロくは無いだろやめろよ」


 少しの沈黙が流れたあと、

ユージーンが口を開く。


 「別によぉ、お前に女が出来たって良いんだ。

俺は素直に祝福するぜ?」


 ユージーン……。


 「でもよ、何で黙ってたんだよ。

俺たちの仲だろ? 一生童貞を誓い

合った仲じゃねぇか」


 「……そうだっけ?」


 「それなのに、新婚夫婦みてぇに

イチャイチャしやがって」


 うん……?


 「しまいには、あんなに見つめ合って

キスでもすんのかと思ったぜ。

やっぱり死んどけカス」


 「祝福すんじゃねーのかよ!」


 「するかバーカ! お前なんて俺と一緒に

死ぬまで童貞でいいんだよ!」


 笑い合って言い合って、結局は仲直りした。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 ユージーンと別れ、メルティアと合流する。


 「……どうでした?」


 メルティアが申し訳なさそうに確認する。


 「なんとかなったよ」


 俺は続けて言う。


 「……それじゃあ行こうか」


 「はい」


 俺の言葉に対して一言答えるメルティアだった。

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