第13話 学園デート編ってか?
――ズルズルズル!
「なぁアル知ってっか?」
ユージーンがいつもの如く
ラーメンを食べながら聞いてくる。
「何がー?」
「深淵王アヴァロンのことだよ!
今王都中、いや王国中で話題だぞ!?」
それ俺じゃね?
「地獄の底から罪人たちを裁く為に
やって来たらしい……」
じゃあ俺じゃないか……。
「漆黒の甲冑を纏って、
漆黒のマントをはためかせながら現れるとか……」
やっぱり俺か?
「なんか凄い感じの深淵に導いてくれる
偉大な御方だって騒いでる奴もいたな……」
それアシェルじゃね?
まあ、とにかく宇宙人の一件以降
かなり噂になっているようだ。
「なあアル」
「今度は何だ?」
「姉ちゃん、元気になって良かったな!」
「……おう」
だからコイツとは友だちなんだ。
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かっこつけて名乗った後は大変だった。
当然怪しさ満載なので、色々と問い詰められ
そうになったが、アシェルたちに
「名乗ったから帰りましょ!」 的な感じで
引っ張られて拠点に帰ったのだ。
そして宇宙人の事、
俺は正直全然わかっていなかった。
だからアシェルに、
「お前はどこまで理解できている?」と言って
説明してもらった。
400年程前から宇宙人は
この星の人類に紛れ込んで居て、
魔力を与えて魔術を発展させた。
理由は人類をエネルギー資源とするため。
高い魔力量の人間を収穫するために、
各地に程よい強さの化け物を配置して、
基準を満たした人間を宇宙人が収穫する。
俺はこの化け物をリトマスと名付けた。
ちなみにロイマンも宇宙人だったらしく、
拠点を移す際、ロイマンの部屋から色々と
証拠の物品が見つかってわかったらしい。
宇宙人はロイマンのように、世界各地に
潜んでいて、カテドラル・オブ・アビスの
目的はこの星に居る宇宙人を殲滅すること
だったようだ。
何でも、自分たちのような被害者を
増やしたくないんだとか。
あとなんか宇宙人って呼びにくいし、
この宇宙人たちをハーヴェス、と名付けた。
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「アヴァロン様、プラネタリーエイト揃いました」
「ああ」
俺の隣でアシェルがそう告げる。
相変わらず目の間には7の女性が跪いている。
「今回の調査の結果、
レガリステラ王立総合学園にハーヴェスが
潜んでいることがわかりました」
アシェルが調査結果を語り始める。
……レガリステラ王立総合学園?
俺の学校じゃね?
「ちょっと待て」
「は、はい! 調査結果に
何にか不備がありましたでしょうか!」
俺が一言「待て」と言うと、場の空気が変わる。
アシェルだけではなく、プラネタリーエイトの
みんなまで顔色が変わって
見るからに焦った様子だ。
「不備は無い。だが、
いつの間に調査を進めていた?」
「は……、はい。学食の調理師の中に
組織の構成員を潜入させ、情報を集めていました」
アシェルが俺の顔色を伺いながら答える。
あの美味い学食、
うちの構成員が作ってたんだ……。
「そうか。話の腰を折ってわるかった」
「いえ! とんでもありません!
説明を怠った私のミスです!」
「……それでは、続けます。
そのハーヴェスと思われる人物の目星は
ついてますが、まだ確信が無い状況です」
「なので、このプラネタリーエイトの中から
1人学園に潜入を命じます。本当は私が行く
つもりでしたが、どうしても外せない用があるので……」
アシェルが全員にそう告げると、
また空気が変わる。
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「そして、その1人には潜入中の間は
アヴァロン様を側でお守りして頂きます」
そう言ってアシェルが1つ付け加えた。
「はいはいはーい! あたし!
あたしが行きまーす!」
手を挙げて元気よくでそう言うのは、ジュピカ。
「ジュピカ、貴方にできるかしら……」
「大丈夫だよ!
潜入はやったこと無いけど、あたし強いし!」
不安そうなアシェルに元気よく答えるジュピカ。
「ちょっと待てください、ジュピカじゃ不安です。
それなら私が行きます」
そう言って口を開いたのは、
この前も来てたメルティア。
「不安ってなにさー、大体メルはこの前
アヴァロン様と一緒だったんでしょー?」
「ジュピカ……、
任務じゃなくてそっちが目的でしょ」
「ッギク! でもメルもおんなじでしょ!」
「わ、私は違っ……」
ジュピカとメルティアは仲が良いのかな。
「2人共みっともないぞ!
アヴァロン様の御前だ、場をわきまえろ」
「「ご、ごめんなさい……」」
2人を叱ったのはマーシア。
うん、しっかりしたお姉さんって感じ。
「アシェル様、潜入する者は
アヴァロン様直々に選んで頂くのはどうでしょう」
「……そうですね、そうしましょう!」
マーシアの提案をアシェルが承諾する。
「ということでアヴァロン様、
プラネタリーエイトの中から1人
好きな者をお選びください」
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えー……、丸投げかよ。
好きな者をお選びって……、ッえ!
めっちゃみんな見てる。
え、なに? この熱い視線。
自分を選んでと言いたげなこの視線!
マーシア、君もか……、君もなのか。
尻尾フリフリじゃん、可愛いなおい。
んー、でも潜入だしな。
目立たない子を選ばないと。
そういう面ではヴィナーリア、マーシア、
サティナの3人は無しだな。
後はメルティア、ジュピカ、
ウレイナ、ネフィーアの4人。
真面目に仕事してくれそうな子。
わかんないし、この前も居たメルティアにすっか。
「……じゃあメルティアで」
――ッダ、――ガシ!
俺がそう言った瞬間、
立ち上がってガッツポーズを決めるメルティア。
「えー、またメルー? ずるーい」
ショボくれるジュピカ。
そしてジュピカ以外の子も露骨に落ち込む。
「大丈夫よ、ジュピカ。
次の任務は貴方に行ってもらう予定だから」
「ちーがうよー!
アヴァロン様と一緒が良かったのー!」
慰めるアシェルにジュピカかはそう答える。
「それじゃあメルティア、
アヴァロン様と任務、お願いしますね」
「はい、任せてください」
アシェルに対し、メルティアはそう答えた。
次回、メルティアと一緒。学園デート編ってか?
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