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76話 100万回病んでも


街の商店街を、シェル・フローナ・メリサ・レン・コキアの五人がのんびり歩いていた時だった。


元カレ「あれ?フローナ?」


フローナ「・・・っ・・」


突然、フローナの足が止まる。

初めて見る表情だ。

シェルたちも振り向くと、そこには元カレらしき男が立っていた。


元カレ「久しぶりじゃん」


フローナ「久しぶり・・・」


シェル「誰?」


フローナ「・・・元カレ」


シェル「ガーーン・・・も、元カレ・・・?イツキ意外にもいたのね・・・」


メリサ「そんなに落ち込まなくても」


レン「そう言えばイツキさんの時も落ち込んでましたね。」


元カレ「え、何、フローナ今こいつと付き合ってんの?」


メリサ(眉をひそめる)「何さこの人」


レン「随分と失礼な方ですね」


コキア(無言のまま相手を見つめている)


フローナ「そうだけど」


元カレがシェルに一歩近付く。


元カレ「半妖か、背高くて結構いい男じゃん。

いや〜、あんたさ、フローナって病んでばっかで大変だろ?

悪いこと言わないから、この女だけはやめとけ。

その女は恋人作る権利なんかないんだから」


空気が一瞬、凍りつく。


シェル「え? 俺ら三年付き合ってるけどフローナが病んでるとこなんて見たことないぞ?

病ませたの、あんたじゃないの?」


レン「くっ・・・」


メリサ「ぶふっ・・・隊長最高!」


レンが笑いを堪える横でメリサは腹を抱えて盛大に笑っている。


元カレ「はぁ? 俺が悪いわけねぇだろ!

悪いのは、ことあるごとに病むその女だろうが!」


シェルは後頭部を搔く。


シェル「なぁ、 自分に都合の良い楽しい時間だけ共有したいなら、一人で遊園地にでも行って来たら?」


元カレ「は? 何言ってんだお前・・・」


シェル「恋人だろーが仲間だろーが、病んでる時こそそばに居るもんだろ。

それが嫌なら恋人作る権利ないのはそっちじゃね?」


元カレ「な、な、な・・・」


元カレがわなわなとしている。


フローナ「あ、あの・・・シェル、私・・・三年間、定期的に病んでたよ?」


シェル「あー・・・そうだっけ?

まぁ、俺がそばにいたら100万回病んでも、100万回笑わせるけどな!」


\ペッッッッカー!/

そこら中を照らすほどのポジティブ光線が炸裂。


メリサ「う、うわっ・・・まぶしっ!!」


レン(完全に光に飲まれてメガネが反射)「(無表情)」


コキア(黙って見続けている)「(無表情)」


フローナ「好き!!」


シェル「ん? 俺も好きだよ」

 

\さらに ペッッッカー!/


元カレ「な、ななんだよこいつ・・・イケメンなだけじゃなくポジティブすぎ・・・やべぇ奴だ・・・」


どんより曇ったオーラを背負いながら、元カレは震える足取りで去っていった。


レン「さすが隊長ですね」


シェル「何がー?」

 

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