59話 隊長は下着泥棒?
タタタッ。
気分転換にとメリサが掃除係になり、
フローナが洗濯物をしていた時のこと。
洗濯物を干す為、フローナが洗濯カゴを持って外へ出ようとした時だった。
パサッ。
偶然にも下着が一枚カゴから落ちてしまい、フローナは気付かずにそのまま物干し竿の方へ向かってしまった。
そして、その下着の第一発見者がシェルである。
シェル「・・・」
♦︎5分後。
シェルは和室のど真ん中に正座させられていた。
フローナはパンツを洗い直して再び干しに行っている。
フローナ(ぶかぶかになっちゃった・・・)
レンは静かに怒りつつ、腕を組んで隊長を見下ろしている。
レン「それで?どうしてフローナさんの下着をあなたが所持していたんですか?」
シェル「いや、あの、廊下に落ちてて・・・たまたま拾いました」
レンの目が光る。
レン「そこまでは分かりますよ。洗濯物を運ぶ際に落ちてしまったんでしょう。
ですが・・・何故、頭に被る必要があったんですか?
説明をして下さい」
シェル「えと、パンツ被ったらどんな気持ちになるのかなって思って」
レン「この状態で照れないで下さい」
シェル「好奇心でつい、出来心で・・・すみません」
レン「ついじゃありませんよ、ついじゃ、この下着泥棒が!」
シェル「(ピシャーン!!)人聞き悪いこと言うなよ、
俺は盗んだんじゃない拾っただけだ。
誰かれ構わず盗む下着泥棒と一緒にしないでくれ。
俺は彼女のパンツだから被ったんだ」
レン「よくもまぁ抜け抜けとそんなこと言えますね」
(ゴゴゴ!!!)
シェル「う・・・」
レン「第一、あなたが誰かれ構わず盗んでいたら今頃斬ってますよ」
シェル「う・・・」
レン「いくら付き合っているとはいえあなたにはデリカシーというものが足りないんですよデリカシーが」
(ガミガミ)
そこへフローナが戻って来た。
メリサ「フローナちゃんも嫌なことは嫌ってはっきり言った方がいいよー?」
フローナは正座させられているシェルの前へと一歩出る。
フローナ「シェル・・・」
シェル「フローナ・・・ごめんなさい・・・」
シェルはしょんもりしている。
フローナは少し屈むと首を傾けて言った。
フローナ「下着が欲しいなら買いに行く?」
ズコーッ!!(レンとメリサが転けた音)
コキア「??」
(何でこの二人は揃って転けたんだろう?)
シェル「違うよ!俺はフローナのパンツだから被ったんだ!他の女のパンツなんか興味ない!」(バーン!!)
フローナ「シェル・・・」(キュン!!)
((何かが、何かが果てしなく間違ってる!!))




