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番外編 神さま乗り換え!?
それは、シェルが敵に吹き飛ばされ、教会の天井をぶち破って落下した時のことだった。
ガラガラガラッ!!!
瓦礫を払いのけたシェルと、祈りを捧げていた人々の視線がバチィッとぶつかる。
数秒の沈黙後。
男性1「か・・・神への冒涜だ!!」
男性2「なんてことを・・・」
女性1「あなた! 今すぐ神に懺悔なさい!!」
シェル「ごめん!急いでんだ! これで許して!」
ガサガサッ。
シェルは懐から男性1の手に大金をぽんっと渡した。
教会の修理費どころか、余るほどの金額である。
男性1「お、おぉ、神よ・・・」
その一言を皮切りに、なぜか全員がシェルへ向かって膝をつき、手を組み始めた。
人々「「神よ・・・!!」」
シェル「いやいやいや!!」
走り出しながら、シェルは手をブンブン左右に振り、全力でツッコミを入れる。
シェル「アンタらの神は俺じゃなくて、そこの銅像だろ!!」
ちらっ。
端の方にある神像が、
「え、私じゃないの・・・?」
とでも言いたげに、どこか悲しそうな顔をしていたとか、していなかったとか。




