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45話 シェルとキリュウ共同作戦


巨大な怪物を前に、シェルとキリュウは苦戦していた。


シェル「あいつ強いな・・・」


横からキリュウが静かに言う。


キリュウ「シェル」


シェル「ん?」


キリュウ「俺が奴の攻撃をすべて斬る。

お前はあいつの“殻”を斬ることだけ考えろ。

お前は俺のライバルなんだろ?ならそれくらいできるはずだ。」


シェル「キリュウ・・・へへ!了解!!」


それまでバラバラに動いていた二人が、

まるで最初からそう決めていたかのように横並びになる。


敵がざわつくほど、圧のある立ち姿だった。




♦︎二人で最強


シェル「勘違いしてるみたいだから先に言っとく。

俺よりキリュウのが強いぞ」


「それで?」


シェル「確かに腕力は俺の方が上だ。

でも、スピードならキリュウが断然上だ。」


「ほう、つまり?」

 

シェル「俺らが揃うと最強ってわけ」


キリュウ「余計なこと言うな」


その次の瞬間、

敵の無数の触手攻撃が、

ただの“紙”みたいに次々と斬り落とされていく。


キリュウの速さは目で追えない。

シェルに向かう攻撃も、全部キリュウが先回りして斬り落としていた。


「ば、バカな・・・!!俺は妖怪の中でも再生力はトップクラスだ・・・たかだか二人で息を合わせたくらいでそれを上回っているというのか?」


シェル「言ったろ?スピードでキリュウに敵う奴なんていないって」


「くそっ!!」


キリュウが攻撃を削ぎ、

シェルが力を溜める。

役割は明確で、動きに一切の無駄がない。


そして・・・。


♦︎決壊


シェルは地を蹴り、

風を切る音だけを残して上空へ跳んだ。


シェル「はあーー!!」


剣が閃き、鈍い“ピキッ”という破砕音が響く。

キリュウへの攻撃が止まり、再生に力を使おうとする。


シェル(まだだ・・・まだ足りない!!)


その時、頭上からキリュウが現れ、殻に向かって剣を突き立てた。

二人の力が同時に加わると、硬い殻はみるみるうちにひび割れていき・・・あっという間に粉々に砕け散った。


パリイィィン!!!


「ぐあああああッ!!」


敵は呻き、崩れ落ちる。

それは、戦いが終わった合図だった。



♦︎戦後の温度差


シェル「キリュウ、さっきはありがとな!」


ニッと笑って拳を突き出すシェル。

キリュウは珍しく素直に拳を上げようとした・・・。


キリュウ「・・・っ・・・」


瞬間、痛みが走り腕を下ろした。


シェル「キリュウ?」


キリュウ「行くぞ」


それ以上何も言わずキリュウは歩き出した。


シェルは気付いた。

キリュウの両腕が戦いの中で

ほぼ使い物にならなくなっていることを。



♦︎夕飯


シェル「よし、今日は俺が食べさせよう!!」


シェルの瞳がいつになくキラキラしている。

一方、キリュウの顔は死人のように青い。


キリュウ「冗談じゃねぇ。今日はもう何も食わん。

明日には戻る。一日ぐらい食わなくても平気だ」


シェル「ダメだよ!怪我してんだから栄養取れって!」


キリュウ「お前に食わされるくらいなら餓死した方がマシだ!!」


ギャーギャーと言い合う二人。

と、そこへレンがやって来る。


レン「あ、キリュウさん。今日の夕飯、たこ焼きですよ」


最近、レンの餌付けが定着しつつある。


一瞬、キリュウの動きがぴたっと止まる。



♦︎

30分後。

レン特製のたこ焼きの香りに勝てなかったキリュウは渋々、シェルに食べさせられていた。


シェル「はい、あーん」


キリュウ(パクッ、もぐもぐ・・・)


フローナ「ふふ」


メリサ「キリュウ君ってほんと、たこ焼きには逆らえないんだねぇ」


シェル「はい、あーん!」


キリュウ「黙って食わせられねーのかお前は」




◆ 過保護


フローナ「キリュウ君、腕痛くない?大丈夫?」


メリサ「冷やさなきゃね!僕が冷やしてあげるよ!」


シェル「なぁキリュウ、他にして欲しいことある?」


キリュウ「痺れてるだけで痛くねぇ。

冷やすのも自分でやる。

して欲しいことなんて何もねぇ」


シェル「遠慮すんなって!!」


メリサ「そうそう!」


フローナ「みんな心配なんだよ?」


キリュウ「お前ら、

放っておくと死ぬ病気にでもかかってんのか?」



♦︎その日の夜


キリュウの容体が急変し始めた。

脈がどんどん弱まっていき、瀕死の状態で医務室のベッドに横たわっていた。


「キリュウ!!!」


名前を呼ぶ声がだんだん遠くなっていき、ぷつんと意識が途切れた。

 


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