地方怪談収集サイト「闇語り」
最終更新:2024年3月21日
■北海道・白雪の祠
投稿者:雪国の語り部 2023年12月15日
道北の某所に、地図に載らない小さな祠がある。 地元の老人たちは「猫神様」と呼ぶが、決して近づこうとしない。
毎年初雪が降ると、祠の周りに猫の足跡が現れる。 数えきれないほどの足跡。 でも、おかしなことがある。
春になっても、その足跡だけは溶けない。
さらに奇妙なのは、年々足跡が大きくなっていること。 最初は普通の猫サイズだったのが、今では... 二本足で歩いているような跡に変わってきている。
先月、大学の研究グループが調査に入った。 祠から鈴の音が聞こえると報告があった直後、連絡が途絶えた。
捜索隊が見つけたのは、雪原に残された彼らの足跡。 それが途中から、猫の足跡に変わっていた。
コメント欄:
「これ、マジ?」
「似た話、樺太にもあるらしい」
「鈴の音...猫の首輪?」
「にゃ」←なんだこのコメント
■東北・淵の猫鳴き湖
投稿者:山守の末裔 2024年1月23日
県境の山奥に、名前のない湖がある。 地元では「猫鳴き湖」と呼ぶ。理由は単純。 夜になると、湖から猫の声が聞こえるから。
でも最近、その声が変わってきた。
最初は「にゃー」だった。 それが「なー」になり、 「な...まえ...」になり、 今では はっきりと「なまえは?」と聞こえる。
湖畔の集落には奇妙な風習がある。 子供に本名を教えない。通り名だけで呼ぶ。 理由を聞くと、老人たちは黙り込む。
先月、湖の水位が急激に下がった。 湖底から、錆びた鳥居の一部が顔を出した。 その翌日から、村人が一人、また一人と消えている。
残された者の証言によると、 失踪者は皆、湖に向かって歩いていったという。 四つん這いで。
追記(2024年3月): この投稿者も現在連絡が取れません。
■関西・古墳群の猫塚
投稿者:考古学マニア 2024年2月10日
某県の古墳群の片隅に、小さな塚がある。 「猫塚」と呼ばれているが、いつ、誰が作ったのか不明。
塚の周りには、無数の猫の石像が並んでいる。 どれも同じ方向を向いている。古墳群の中心に向かって。
地元の伝承では、年に一度、特定の満月の夜に、 石像が「動く」という。
先日、心霊YouTuberがこの現象を撮影しようとした。 ライブ配信のアーカイブが残っているが...
23:33、確かに石像の首が動いている。 23:45、配信者が「目が...目が合った」と呟く。 23:58、画面が乱れ始める。 00:00、真っ暗な画面に「にゃ」という文字だけが表示される。
配信者は行方不明。 視聴者の証言: 「最後の瞬間、石像の目が赤く光った」 「配信者の影が、四本足に見えた」 「画面に映った月が、縦長の瞳孔みたいだった」
管理人注: この記事を編集中、私のPCの画面にも石像が映り込むようになりました。 振り返っても何もいません。 でも、確かに、見られている気が...
■九州・火山麓の猫岩
投稿者:地質調査員OB 2024年3月5日
活火山の麓に、猫の形をした巨大な岩がある。 高さ約5メートル。自然の造形にしては、あまりにも精巧。
地元では禁忌とされ、特に「触れてはならない」と言い伝えられている。 理由は、過去に触れた者が皆、奇妙な最期を遂げたから。
先週、観光客が岩に落書きをした。 その瞬間、岩が熱を持ち始めた。 火山性のものではない。生き物の体温のような熱。
そして、山全体に響いたのは、低い唸り声。 地震計は、その振動を「規則的なパターン」として記録した。 まるで、巨大な何かの心臓の鼓動のような。
落書きをした観光客は、現在精神科に入院中。 症状:
常に何かを凝視している(医師には見えない)
「自分も猫になりたい」と繰り返す
夜中に四つん這いで病室を徘徊
瞳孔が時々、縦長になる
最も不可解なのは、彼が描き続ける絵。 すべて同じ構図。無数の猫が円を作り、中心に人間が立っている。 そして毎回、人間の部分だけが少しずつ猫に近づいていく。
【全国怪異データベース - 特別警告】
2024年3月21日更新
警告:猫関連怪異の急増について
2023年12月以降、猫に関する怪異報告が全国で急増しています。 共通するキーワード:
名前
視線・目
変化・変容
集合・集団化
これらの現象は独立しているように見えて、 ある種の「共鳴」を起こしている可能性があります。
特に注意すべきは、これらの報告者の多くが、 その後「行方不明」または「人格の変容」を起こしていること。
もし、あなたの地域でも似た現象を目撃したら...
いえ、報告はしないでください。 知ることが、既に危険なのかもしれません。
データベース管理者より: 私自身、最近奇妙な体験をしています。 データを整理していると、いつの間にか新しい報告が追加されている。 誰が?いつ?
そして、それらの報告の最後には必ず、 小さく「にゃ」の文字が。
もしかしたら、私たちは記録しているのではなく、 記録されているのかもしれません。
何かに。 どこかから。 ずっと、見られながら。