< 主人公紹介 : 小林秋雄 … 化学界の問題児 >
本編にて、主人公たちが宇宙創造を果たしました。
すでにある程度キャラクタの情報が出てきており、
もうネタバレということもないので、
この辺りで各主人公の詳細を書きたいと思います。
これは読まなくても、たぶん本編は楽しめると思いますが、
読んでいただくとより面白くなるかと思います。
2043年10月3日生まれ。31歳。
第2新東京工科大学准教授。
小林は幼い頃、礼儀に厳しい祖父の家に行くと正座をさせられ、足がしびれることに疑問を感じ、生物に興味を持つようになった。
調べていくことで化学式と化合物の特徴を知ることとなり、その神秘に魅せられた。
友人と外で遊ぶよりも、生活必需品から爆発物などを作るなど化学物質を扱うことに興味があり、一度自宅の倉庫を半壊させた経験もある。
その時に両親に、そして祖父に厳しく叱られた。
特に祖父には能力と責任について、滔々と話をされた。
子供なら普通そんなことは聞く耳持たずであるが、小林はその時に技術にはそれ相応の責任があるのだと学習した。
彼は化学分野の他に電気分野も専攻しており、身体中の伝達物質と電気信号の解明、そして脳に対する伝達方法の研究を行った。
これにより、耳の横に着ける電子デバイスであるBrainConnectedDevice(BCD)を開発することとなった。
このデバイスを通して、脳の視覚処理部に直接信号を送ることで、人々はディスプレイに写っていない映像を視ることができるようになった。
また、逆に視覚処理部から信号を読み取ることで視野内の画像を撮影したり、視野内の手の動きを読み取り、空間への表示物を触ることも可能となった。
このデバイスは歓喜と恐怖を生み出した。何もないところにあたかも存在するかの如く、見せることができる技術、ありとあらゆる犯罪に利用できると誰もが想像した。
そのため、小林はアンチウイルス技術や高度な暗号化技術の必要を感じていた。
その技術が確立するまでリリースを控えるべきだと考えていた。
その時に、ある天才ソフトウエアプログラマの少女と出会うこととなる。
その少女の技術によって小林は安心してBCDを世に送り出すことができた。
彼はBCDをアンドロイドに作らせる会社を設立。
非常に安価で提供することで、このデバイスを一部の金持ちの道具ではなく、誰もが使える道具として世界に提供した。
アンチウイルス技術、暗号化技術もBCDにパッキングされた状態で提供し、誰もが恐れていたような犯罪は全く発生することはなかった。
これはさらに未来の話であるが、小林はBCDの技術の応用によって、感覚をコントロールする技術、意識をコントロールする技術まで発展させることとなる。
また彼は、有機化合物の進化に関する独特な論文も発表していた。
原子が特定エネルギー状態を経験することで分子、さらには有機物質へ遷移すること。
端的にはエネルギーの高い状態、低い状態が繰り返し発生する環境によって、有機物質が合成される確率が高まるという内容であった。
よく考えれば当たり前かもしれないが、この当たり前を体系化し、分子の結合エネルギーから適切なエネルギー密度範囲、繰り返し周波数などを割り出し、人類のような有機生命が生まれる確率が計算できる理論であった。
だが、他の教授などが行った追実験では、理論通りの結果が得られなかった。
それに対して、小林は環境条件の違いを指摘したが、潮汐力などの条件は再現が難しく、理論が一部の科学者に否定される状況となった。
この時、小林は『化学界の問題児』として異名を受けることとなった。
だが、小林の有機物進化理論によって、月や火星の地中深く、木星衛生のエウロパ、土星衛星のエンケラドスなどにある有機物質の種類、その比率などが予想でき、調査の結果、小林の理論による予想数値と一致したことで、その理論の正しさが証明されたのだった。
彼は言う。『化学もまた神の声である。』と。
あとがきは割愛させていただきます。




