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ガロワのソラの下で  作者: 友枝 哲
33/66

∫ 5-2.親愛なる友へ dt

まえがきは割愛させていただきます。

毎日0~1時の間に次話投稿いたします。


 

 それから二日後。


 レイは寄宿舎の部屋で父親の残したデータの解析結果を部屋の壁中に映して眺めていた。


(この数字の羅列は一体なんなんだろうか。


 特定の記号。


 これは素粒子19種類の解析で符号だと結論が出ている。


 だが、その符号が数1000bit単位で数兆個繰り返し、そしてさらにもう一つ別の符号も数兆個繰り返されている。


 しかも、数1000bitの中にもたまに符号が出てくる。


 実は数兆個の繰り返しじゃなくて、数10~数100兆個の繰り返し?そもそも、この数字の意味が全く分からない。。。)


 レイはその数1000bitの数字に対して、いろんな区切りを試してみたが、意味あるものには感じられなかった。


 そもそもこれが何を意味しているのかを理解していなければ解くことはできないと改めて感じた。


「ふう。」


 レイがため息をした時、珍しくメールが入っているのが見えた。


 解析結果を横に移動させ、メールのアプリを指で触り立ち上げた。


 メールの差し出し人は波多野だった。


(ジュネーブ行ってくるよ)


 という題名だった。





 レイへ


 今、ジュネーブに行く軌道旅客機の中で、メールを書いてる。


 本当はこの前会った時に言おうと思ってたんだけど、なんでか恥ずかしくて言えなかった。


 メールで書くのもなんだけど、やっぱり伝えておきたくて、ここに書こうと思う。


 お前と出会えて本当に良かったと思ってる。


 正直今までおれは頭でも運動でも誰にも負けることがなかった。


 一応、第二新東京工科大に入学してんだし、世界的にもトップの部類だと自負してた。


 少し天狗になってたように思う。


 その鼻をポキッと一気に折ったのがレイ、お前だ。


 本当に悔しかった。圧倒的な才能の差を感じた。


 今までに何とかなる範疇で差を感じたことはあったけど、今回はそんなもんじゃなかった。


 最初お前に近づいた時、実は生意気なやつだったら困らせてやろうかなとさえ思ってた。


 でも、お前はそんなじゃなかった。


 知識をひけらかすどころか、みんなで共有しようとさえしてくれた。


 自分のことを横に置いて、みんなに丁寧に根気強く。


 その姿勢に本当に感服した。


 おれもレイみたいに賢く、真摯に生きていきたいと思った。


 勉強を教えてもらうのもその一環でさ。


 そういう意味ではおれは教授と変わらないのかもしれない。


 それがレイの感じる利用だとしたら、おれはレイに謝らなければいけないんだと思う。


 そう感じていたなら本当に申し訳なかった。


 そして、本当にありがとうと言いたい。


 第一希望の研究室に入れたのも、こうやってジュネーブで実験に立ち会えるのも全部レイのおかげだ。


 本当にお前がいてくれたからこそ叶えられたとそう思う。


 感謝してもしきれない。本当にありがとう。


 そして、これからも親友としてよろしくな。


  波多野亮治


 追伸:こういうの、本当照れ臭いな。読んだら消しといてくれ。





 波多野が出したこのメールを読みながら、レイは涙が流れた。


 レイは小さい声で言った。


「ぼくの方こそありがとう。」


 そう言って、このメールに保護を付けた。



<次回予告>

メールを送ってくれた波多野。

波多野は教授と共にジュネーブで衝突実験に立ち会う。

その頃、柊レイはまだ宇宙の謎を追いかけていた。

そして、ついに衝突の時が来る!!その時、何かが見える!!

次話サブタイトル「11次元の謎と夢にまで見た実験」。

次回もサービス、サービスぅ!!



<あとがき>

本当に波多野はいいヤツです。

私はこれを読んでいると涙が出てしまいます。

『親愛なる友へ』というサブタイトルは実はファイルファンタジー5のエンディングに使われた曲のタイトルで、仲間を想って書いた手紙が読まれるシーンの名曲です。そのイメージだなと思って付けました。

本編ですが、ついにジュネーブでの実験が開始されます。新しい粒子が発見されるのか。それとも。。。

次話サブタイトル「11次元の謎と夢にまで見た実験」。乞うご期待!!


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