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輝石の楽園  作者: Butler
第2章~引き継がれる意思~
31/46

Ep.10 気まぐれ支部長の戦闘講座 -2-


「支部長、自らですか……??」

3対1だからと言って驕る事は出来ない。

相手は支部長。ここのトップだ。


戦力差がかなり離れていては訓練にならないのではないか?

と言外に含みつつ彼女に尋ねてみたが、

「大丈夫よ、手加減はちゃんとするから。

 というか、最初は私からは攻撃しないわ」

対する彼女は、安心させる声でそう言った。

何が大丈夫なのか分からない。


「って事は……一方的に攻撃して良いって事よね?

 日頃の振り回された恨みを晴らすチャンス……!」

「聞こえてるわよ~? 

 まぁそのつもりでやってくれた方が身になるかしらね……」

「で? 詳しい条件は?」

二人はやる気だ。日頃から色々あったのだろうか……。

私としてはダリアには感謝しかない為、少しやりにくい。


「あなた達は私に攻撃してダメージを与えてほしいの。

 これは重要な事よ。的みたいな物じゃなくて、

 生物に攻撃を当てる感覚は、慣れる必要があるんだから」

「成程……相手は【色】だとしても、見た目は生物。

 それを傷つける感覚は覚えておいた方が良いと……」

「メリアは勤勉ねぇ……二人にも見習ってほしいわ……」

ため息交じりにエリカ達の方を見る彼女は余裕綽々だ。

彼女の手にはいつの間にか木刀が握られていて楽に構えている。


「あれ、そういえばダリアは【色】出さないの?」

「フフッ、内緒よ。

 最初から手の内が分かっている相手なんて稀なんだから、

 戦いながら覚えて頂戴」


「……ようやく訓練らしくなってきたな……。

 全力でやらせてもらうぜ!」

カレンが長銃を。

「……よしっ、ぎゃふんと言わせてやるわ!」

エリカは、本から黒く輝く短刃を取り出して逆手に構えている。


「よし……胸をお借りします!」

私も、両手に拳銃を携えて準備完了だ。


「ふふっ、その意気や良しって所かしら?

 時間制限は5分としましょうか。

 それまでにどれ程ダメージを与えられるか。

 試してみて?

 それじゃ……はじめっ!」


ダリアの合図に、私達は軽く目配せして散開する。

何も相談はしていないが、

遠距離のカレン、中距離の私、近距離のエリカと綺麗に分かれている。


とりあえず私とカレンで射撃をしてみるが、

普通に避けられてしまった。

簡単に銃弾を避けないで欲しい。


「ほらほら。そんなんじゃ私に傷どころか、

 疲れさせる事すら出来ないわよ?」

「鬼畜!! 悪魔!! 悪夢の権化~!!」

挑発する様な言葉に、エリカが叫んでいるのが聞こえる。


だが、それはあくまでの演技。

挑発に乗ったフリを……本当に乗ってるかもしれないが、

それでも注意を逸らすにはそれがベスト。


「フッ……フッ……」

彼女に陽動を任せて、

呼吸が乱れないように一定のリズムを保ちながら、

私は闘技場内を駆ける。


全ては、悪夢の権化……じゃない、ダリアにダメージを与える為に。

(タイミングが重要。エリカ達と呼吸を合わせなくては……)

ちらりとカレンを見れば、既に準備は整っている。

後は、導火線に火を付けるだけだ。


(私の役目は……攪乱。

 二人をサポートして隙を作る……)


ーダリアSideー

(とか、思ってそうよねぇ……)

見え見えの作戦だが、指摘するのは後ででも良いだろう。


私はエリカに木刀の切っ先を向ける。

「一応、多対一に関しては最強だからね。

 遠慮なく来ていいわよ!」

すると、挑発的な笑みを浮かべてエリカが迫って来た。

「じゃあ、遠慮な……くっ!」

私の腹部に向かって擦れ違う黒い刃。

能力は分からないけど、防ぐに越したことは無い。


狙っている場所さえわかれば、

後は軌道を合わせるだけ。

木刀を体と黒刃の間に割り込ませて刃を弾いた。


「堅っ……!? それ本当に木刀なの!?」

「当たり前でしょう? 嘘ついてどうなるのよ」

実際、私の持つ木刀は何の変哲もない一般品だ。

武器として扱う事すら難しいお土産屋に売ってるただの玩具。

現に、一発喰らっただけで欠けてしまっている。


「ね? 欠けてるで……」

私が証拠を見せようとして木刀をかざした瞬間、

横からメリアが現れた。


(意外と早いわね……それに……)

彼女は銃撃を交えつつ、鋭い蹴りを放ってきている。


(てっきり遠くから撃ってくるだけと思ったけど )

距離を離せば銃に撃たれ、近づけば蹴りが飛んでくる。

成程、理に叶った戦い方だ。


銃撃は躱し、蹴りは木刀で防ぐ。


余談だが、【色持ち】は身体能力が高い。

宿主を守る為に【色】が補正強化している為である。

弾丸を避けられたり、スタミナが持続するのも大抵は彼らのお陰だ。


じゃあ数が多ければその分上がるのかと言われればそう言うわけでもないけれど……。


あ、ちなみにその補正は精神にも作用するから、

今の彼女達でも流血やかすり傷程度では動揺しないでしょうね。

まぁそれは後でやりましょうか。


余談終わり。


(さて、カレンやエリカが介入を狙っているみたい。なら……)

敢えて近づく事で、他二人の支援をやりにくくさせてみる。

まだ連携に慣れていない彼女達は誤射や邪魔になる事を恐れるはずだ。

(反撃はしないけど、移動は制限されてないからね……)

一歩も引かず、向こうが距離を離したらその分近づく。


それだけで……予想通り、エリカ達の動きが鈍った。

メリアが意外と早く動けているからこそ援護は難しいのだろう。


(このままじゃジリ貧よ。さあどうする?)

期待を込めてメリアを見ると、

決意に満ちた目でこちらを見ていた。


「黒雷っ!!」

という声と共に、メリアが黒い銃をこちらへ投げた。

ぶつからないように半身で避けつつ木刀を片手に持ち変える。

(武器を捨てた……視線誘導……? ふふっ、違うわよね?)


彼女は頭の回転が速い。

そして、ぶっつけでやる胆力もある。


突然背後から生まれた気配に振り向けば、

執事姿の女性がこちらに向かって蹴りを放っている。

(全く……足癖の悪い子達ねぇ……)

前方の上段と背後の下段。同時に迫る蹴りに対して木刀と腕で受け止めた。


「成程ね、共闘形態で手数を……」

「まだですっ!」

遮るようにメリアはもう片方の銃を横に投げてしまう。


(三方向から……!)

前後の攻撃で両手が塞がっている。

流石にこれは距離を取る必要がありそうだ。

私は、両手を引っ込めて彼女が銃を投げた方向と真反対に飛ぶ。


しかし……。

「待ってましたぁ!!」

着地と同時に背後から黒刃が現れた。


(エリカ……!? 二回目は注意を逸らす為の誘導……!)

頭では分かっていても、着地して直ぐに動くのは難しい。

距離を大きく離そうとした弊害だ。


(声さえ聞こえなければ……ね。その辺りは経験不足って所かしら)

攻撃前に声を出してしまったら一手余裕が出来てしまう。

木刀を地面に突き刺し、慣性に沿って回転すれば良い。

そうするだけで、また黒刃の間に木刀を割り込ませられる。


「フフッ……惜しいわね……っ!?」

木刀を突き刺そうとした瞬間、甲高い音と共に刀身の真ん中に穴が開いた。

これでは軸として不十分だ。力を入れたら崩れてしまう。


(ここで長距離支援……!)

カレンの方を見れば、こちらに長銃を構えて微動だにしていない。

ずっと機会を伺っていたのだ。


「本命はこっちって事……」

まともに弾丸を受けてしまった木刀は、

彼の”毒”が作用してるのか腐食していく。


もう使えないし……避ける術が無い。

木刀を手放した私を、エリカの黒刃が貫くのを感じる。


(まさか一回目でしてやられるとは思ってなかったけど……

上出来過ぎて怖いわねぇ……)


横腹に黒刃が刺さったまま、彼らから距離を取ると、

皆、喜びの余りか唖然としていた。

(全く……詰めが甘いんだから……)


ーーー


(やった……)

黒雷達を手元に戻しながら、

エリカの攻撃が当たった事に私は達成感を覚えていた。

銃は避けられるし、蹴りはあしらわる。

咄嗟の機転も、奇襲も殆ど看破されていたのだ。

喜びもひとしおと言った所だろう。


「やった……当たった……」

「一時はどうなるかと思ったぜ……」

それは二人も同じようで、

遠めからでも喜びの感情が見える。


でも、それを遮る様に手を叩く音が聞こえた。

「ちょっとちょっと! そこで油断してどうするの?

一撃入れたくらいじゃ【色】は倒せないわよ~」


「え……?」

何故彼女はナイフが刺さっているのに平然としているのだろうか……?


「武器を絶好のタイミングで破壊する事で、

 一撃を与える。それは素晴らしいわ。

 相談無しでの連携は褒めてあげたいんだけど……」


彼女は不敵な笑みを浮かべる。

「でも、まだ一回目よ?

 次はどうしてくれるのかしら?」


「ちょっとちょっと!? なんで平気なの!?」

たまらずエリカが叫んでいる。


「そうね……一撃良いの貰ったし、

 私の力、教えてあげる」

彼女は刺さったナイフを何ともなく抜いてエリカに渡すと、

片手を腰に当てる。


「私の【色】は異色。

 【保護色:全てを呑む避役(カメレオン)】。

 いままでに受けた攻撃の最小と最大のダメージ”以外”を無効化するわ」

「はぁ!? チートでしょそんなの!!」

「まぁそうね? 言っちゃなんだけど無敵だから。

 でも安心して! 今は調節してるから、

 この戦闘内ならあなた達でもちゃんとダメージを与えられるわよ?」

つまり、普段なら今まで戦った中での最小と最大以外を無効化していることになる。

成程……確かに多対一では最強かもしれない。

だって、攻撃が通らないのだから……。


「あれ……ならお腹の傷は……?」

「普通に通ってるけど? 勿論、凄く痛いわ」

「えぇ……?」

「普通に耐えてんのおかしいだろ……」


「でもこれで”基準値”が決まったでしょ?

 今からはルール変更ね」

「私はあなた達の攻撃を避けない。

 でも、もし無効化されたら反撃するわ。

 死なない様に手加減はするけど、痛いから気を付けてね?」


「つまり難易度が上がったってことですよね……」

「……手加減次第じゃ一発KOじゃねぇのか……?」


「とりあえず……作戦ターイム!!」

エリカの一言で私達は集まった。

流石にアイコンタクトだけではどうしようもない。


「ダリアは来ちゃだめだからね!!

 盗み聞きも!!」

「はいはい、分かってるわよ~」

エリカの言葉に、彼女は耳を塞いで私達から距離を離して背を向けた。

さて、これからどうしようか……。


「どうする……?」

「つってもよ? どう攻撃したって次には効かなくなんだろ?

 狙った火力でやり続けるなんて不可能じゃねえか?」

「よねぇ……ダメージの数値化なんてプロの領域じゃない?

 プロが何なのか分からないけど……」

話ながら「そもそも何の意味があるのよ~」と嘆く彼女に、

私は一つ憶測を立ててみる。


「多分ですが……、ダリアさんは調節と連携を学んでほしいのではないかと」

「連携は分かるけど……調節?」

「はい。相手によっては討伐ではなく、沈静する為の戦いがあると思うんです」

「成程な。保護が目的の場合は抵抗を抑える為の弱い力が必要になるのか」

「でもそれって余裕が無くちゃ無理じゃない?」

「だからこそ、その余裕の為に調整が必要かと。

 それに……狙った火力を出すことは【色】の制御にも適していると思いませんか?」

単純に支部長の思いつきかもしれないが、メリットが皆無とは思えない。


私の言葉に対して二人は納得した様に頷いた。

「成長に繋がるならやらない選択肢はないわよね」

「だな、いっちょ試してみるか!」


 私達が軽く順番を決めてダリアの方に向くと、

丁度良くこちらに振り向いた彼女と目が合う。

「作戦会議は終わった?」

「タイミング良すぎじゃない? 聞いてないわよね!?」

「フフッ……どうかしら……」

意味ありげな表情にエリカ達は溜息をついた。

筒抜けになっていると考えて良いのだろう。

距離は離れているし、耳に手を当てて後ろを向いていた筈なのに。

とはいえ今更な感じもある。


(バレた所で実際は何も変わらない……)

私達はやる事をやるだけだ。

作戦と言えるかすら怪しい一つの対策。

それは基準(エリカ)に合わせて、最小(わたし)最大(カレン)の攻撃を連ねていく事。


今の私達は火力の数値化が出来ていない。

大雑把に1から10で分けたとして、

エリカの8と私の7では威力に大きな差が出てしまうだろう。

だから三等分にする。


1-3を私、4-6をエリカ、7-10をカレンが。

こうする事で、交代のタイミングでの差は仕方ないとして、

一度切り替えをした後は自分の加減で調整できる。


徐々に弱く。徐々に強く。

その為には、私達はエリカの攻撃を待つ必要があった。


だが……。

(エリカの動きがぎこちない……息も荒いような……)

一撃、二撃と攻撃するまでは良かった。

だが、ダリアに傷が増えるにつれてエリカの表情が険しくなっている。


そして、動きを止めてしまった。

避けないと宣言している以上、様子を見るという選択肢は薄い。

けど、二の足を踏んでいる。上手く斬り出せない様だ。


「一度仕切り直しになった所為かしら……。

 精神が不安定だわ……補正の限界ね」

「精神? 補正……?」


そうだ。なぜ私達は平気なんだろうか。

彼女のお腹に刃が刺さった時も、

それを抜いて血が溢れているのを見ていた時も。


「まだ、若いからね……。

 銃もそうだけど、刃物を刺すのには勇気がいるでしょ?」

彼女のその言葉に私、いや、私達の肝が冷えていく。

今、していることは……。


「引き金を引いたら……刃で斬ったら……。

 もうあとには戻れない。

 当たろうが外そうが、傷つける為の行動。

 これが最初に行った”生物に攻撃を当てる感覚”。

 それなりの覚悟が必要なのよ」

エリカは既に、カレンや私と違って経験()している。

だからこそ精神の負荷に差があったのだろう。


「さっきは熱くなってたから麻痺していただけ。

 刺した感覚が直に伝わるのは最悪でしょ?」

自覚すればする程、喉から何か込み上げてきて、

私は思わず口を手で塞いでしまう。

(凄く気分が悪い……。

 でも、エリカの方がもっと辛い……)

彼女の方を見ると、刃を持った手の甲を口に押し当てていた。

「その感覚は正しい。でも吐くのは絶対にダメよ。

 それは大きな隙になるから」

「……っ、分かってるわよっ!!」

動揺、恐怖。心を押し殺したその攻撃は、

既にルールを忘れている。

刃の先が、ダリアに触れた瞬間に、溶ける様に飲み込まれた。


「酷よね。でも慣れて頂戴。それと……」

ダリアがエリカの体に触れる。

「しまっ……」

ただそれだけに見えたのに、

彼女の体は勢い良く後ろに吹き飛んでいった。


「ルールだからね。おやすみなさい」

「エリカっ!!」

私が硬直している間に、銃声と叫び声が聞こえる。

カレンだ。


彼の弾丸がダリアの肩口を貫くと、

傷口はすぐさま変色し始めた。


「怒り。良い感情だわ。【色】は宿主の心。

 強い感情であればあるほど強くなるのだから」

「でも……呑まれてしまえばただの”毒”。

 感情だけでは人は動けない」


「っち……んな簡単に割り切れたら苦労しねぇよ……!」

「そうよねぇ……。あ、残念だけど、私に腐食は効かないから……ね?」

つまり、持続ダメージでも無効化判定って事だ。


「ダメっ!」

私は焦った。

このままではカレンもやられてしまう。


(どうにかしないと……!)

そんな一心で私はダリアに銃撃を放つ。

放ってしまった。


(しまった……!)

そう考えてももう遅い。

連続した攻撃は、悪手だ。

例え1発目が当たったとしても、次は無い。


「残念。焦りは失敗を生む。

 途中までは良かったけど、机上だけじゃ望む結果は得られないの」

私の弾丸も無効化されてしまった。

これで、全員カウンターの条件を満たしてしまったわけだ。


「じゃあ一旦終わらせましょうか」

その言葉の後、

ダリアの姿が消えてカレンが吹き飛ばされていた。


「カレン!?」

目で追い切れず、つい吹き飛んだ彼の方を見てしまうと、

背後から声が聞こえて来る。

「よそ見は厳禁。優先順位、忘れちゃった?」

(……っ!?)

咄嗟に体を前に倒す。

直ぐ頭上で風を切る音が聞こえた。

避けられたのは奇跡に近い。

あそこで白炎に引っ張られなければ首が飛んでいた気がする。


そのまま前転し、急いで背後へ銃を向けた。

しかし、どこにも彼女はいなかった。


「1に自分。2に家族。

 あそこで撃つべきでは無かったでしょ?」

姿は見えないのに、至近距離から声が聞こえる。

まるで姿を隠しているかの様に……。


(透明……? 違う! 彼女の【色】は……!!)

「保護色……!」

「当たり♪」

その言葉を最後に、私の意識は途絶えてしまった。



 朦朧とした意識の中、けたたましいブザーの音が聞こえる。

どうやら制限時間を超過したらしい。

短い様で、長い5分間だった。


両隣を見てみると、同じように倒れているエリカ達の姿。

二人を見るとボロボロだが、それでも生きている。


これが訓練で良かった。

もし本当の闘いだったら、私達は何もできずに死んでいただろう。

……彼女の様な能力持ちがそう沢山いて欲しくは無いが、

そもそも敗因は能力じゃない。


恐怖に呑まれ、怒りに呑まれ、焦りに呑まれる。

(まだまだ……課題が多すぎますね)

倒れた体で空を見上げていれば、拍手の音が響き渡った。


「良く出来ました。皆上出来よ!」

ボロボロな私達に対して彼女は嬉しそうにサムズアップする。


「この有様で褒められても……嬉しくないけど」

「っつうか、言葉で惑わすのは攻撃じゃねえのかよ?」

「あら、アドバイスの間違いでしょ? それに……

 ”最初は私からは攻撃しない”ってだけで、

 ルール変更した二回目は攻撃しないなんて言ってないわよ?」

「……言われてみれば……避けない、反撃する。

 としか言ってませんね……?」

「屁理屈でしょ! 屁理屈ー!!」

「フフッ、言葉巧みに惑わす【色】も居るんだから経験よ経験」


私達の傷が闘技場の効果で癒えると、

何か思いついたかの様にダリアは、顔の横で手を合わせた。

「じゃあ、最後に……あなた達にとっておきを教えてあげようかしら」

「まだなんかあんのかよ」

「嫌な予感しかしないんだけど!?」

「とっておき……」

ちょっと白炎を思い出しそうになったが違うだろう。


私達の問いにダリアは怪しげにほほ笑むとビシッと空を指さした。

「フッフッフ……選ばれたものしか多分到達できない領域……。

 いわば奥義。その名も……【世界(パレット)】!」

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