部活と同等の執着
「これでも……シたくならない、あっちゃん?」
甘く艶かしい声音で熱を帯びた吐息とともに誘惑してきた美浜。
「そ、それ、ぇっはぁっ……そろそろやめぇッ——」
獲物を仕留めるような目付きで俺を見つめ、舌先を僅かに出した彼女が、首に回していた両腕に力を入れて引き寄せてきた。
胸部に彼女の豊満な胸が触れると同時に、柔らかい唇が唇に触れ合った。
飢えた野生の生物が貪り喰らうような勢いで、彼女の舌が口内に侵入し、舐め回してく。
「ぅぅぅっ、ぅぅ〜っ……」
口内には彼女の舌に絡まる熱を帯びた唾液と、激しく動く舌の感触と、くぐもる呻き声が重なって興奮するどころか気持ち悪さが優った。
気色悪い虫が口内を這い回るような感覚に襲われ、身体が震えた。
延々とも感じる彼女の激しく艶かしいキスの責め立てに、意識を失いそうになった。
瞳が捉える至近距離の彼女の整った可愛い顔は、揺れて見え始めた。
彼女にキスをされ続け、一分半ほどのところで口内を支配していた彼女の舌の感覚が消え、触れ合っていた彼女の唇の柔らかい感触は無くなった。
「ぷは〜ぁっ!気ぃ失ってない?良かったぁ〜」
仰向けのままで息を深く吐き出し、恍惚とした表情を浮かべる彼女。
「はぁはぁ……なっ、な、なんとか……」
乱れた呼吸のままで絶え絶えに答えながら、彼女の横顔を見た。
「慣れないねぇ〜あっちゃん。キスくらいでそうなってたら将来やれないよ〜ぅっ、あっちゃん!」
弾ませた声で挑発するような、からかうような調子で言う彼女。
「慣れて、ないんっ、だしぃっ……しぃっ、かたない、じゃん……ああちゃ、ん」
「だからぁ〜試したんじゃん、よ・こ・うっ練習ぅ〜ッ!」
汗ばむ首筋の汗を片手の甲で拭いながら、愉快に笑みを浮かべる彼女。
汗ばんだ身体に張り付いたシャツが彼女の妖艶さを滲ませる。
彼女は自宅に帰宅することなく、そのまま泊まっていった。