97、初級学校開校の当日(4)
さて国王陛下もAGT視察。
開校記念の式典は終わった。
そして入学式と始業式も終了。
さて、30分遅れで開校記念祝賀パーティー。
出席者はイチゲ学園関係、タカオタウン学園関係、ミオタカ学園関係、来賓各位、保護者でも貴族や裕福な平民。
まあ、この方々それなりに学園への寄付を頂いているようで、大事にしなくてはならないお客さんだ。
教職員の数も多くて費用は掛かっているからね。
初級学校だから運営経費は税金が投入されている。
ムサシノ国とタケハヤ公爵領と領都イチゲからだ。
領都イチゲに居住していない場合は初級学校でも学費はかかる。
他領か国外かによっても金額は異なる。
住民になった方がいいということで家族で移住してきたケースも多いようだよ。
ありがたいね。
孟母三遷の教え。
いや、それとはちょっと違うね。
いい学校へ子供を通わせ、いい環境で子供を育てるための家族の努力にこたえる学校運営と領都経営をしなくてはね。
さてこのパーティーはダンスがないよ。
よかった。
昨日のような状態がまた続いたら精神的にかなわない。
皆さん和気藹藹と過ごしているね。
よかった。
あ、カラン国のケルン王子がムサシノ国王陛下とお話し中だ。
AGTの事かな?
国王陛下も頷いている。
これは構想から計画へと進むのかな。
2時間のパーティーとくに何事もなく済みました・・・・皆さんは。
領主で学園に理事長は大変ですよ。
ご挨拶や寄付のお礼などで・・・・。
あ、何も食べていないよ。
お腹空いたよ。
これからムサシノ国王がAGTを視察したいというんですね。
ミオさんが呼んでいる。
陛下少しお待ちください。
ミオさん何?
あ、食事を用意してくれたんだね。
「お腹が空いて死にそうな顔をしていますよ」
「ありがとう、よくできた婚約者だよ」
「どういたしまして、それではもう一仕事と言っても今晩は父はこちらに泊まるようですけど」
「そうなんだ」
「はい、三公爵様も」
「わかった、ありがとう、では行ってきます」
「はい、お気をつけて」
「陛下、お待たせしました」
「いや、大丈夫だよ。では案内してくれ」
陛下を案内して役所前駅へ。
臨時列車を用意したよ。
役所前駅には一般の乗客が使えない臨時ホームを造った。
領都開都で視察が増えることを予想してね。
客車4両の先頭に乗ってもらった。
ケルン王子と三公爵夫妻も一緒です。
他の方々には後ろの車両にも。
これは東西線内回り。
車両基地から持ってくるのはこちらが早いからね。
役所前駅を出発。
環状役所前通駅ー港門駅ー研究所北東駅ー公園北東駅と通て公園地下にある南北線の車両基地へそして中央南北線へ。
実はこの車両、公園地下にある車両基地から持ってきた車両だよ。
すでにできた車両で南北線と環状線での走行テストは実施している。
市民からはいつ乗れるんだという問い合わせが殺到しているよ。
兎にも角にも地上に出たよ。
ケルン王子と三公爵夫妻も大騒ぎではないか。
ナリタ公爵夫妻を除いて大騒ぎという感じかな。
地下でなく地上だから速度がよくわかる。
眺めもいいんだよね。
音も静かだし速度も出るよ。
ポイントを使って中央南北線を南にそして左つまり東へ。
今度は環状線内回りを一周半。
駅に止まらないから直線部分では速度を出したよ。
こんな芸当は運行開始になったらできないね。
今回は瞬間最高時速で60kmぐらい。
直線距離3kmしかないからこの程度だね。
それも最後は90度のカーブだし。
平均時速でも45kmぐらいかな。
本当は最高時速で100km以上はいくはずだけど。
瞬間最高時速60km2回体験してもらって西南北線からを南へ環状線内回りを東へ。
東南北線を北へそして環状線を西へ。
中央南北線を南へそして車両基地へ公園の地下で南東西線で役所前駅臨時列車用ホームに到着。
皆さんにルート図を渡して経路を改めて説明。
もっと早く渡せって。
大騒ぎでそれどころではなかったでしょ。
役所前から赤い線ー青い線ー緑の線で辿ったよ。
皆さん大満足のようだ。
あ、国王陛下、騒ぎ過ぎてミオさんにくぎを刺されたね。
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