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不思議なパン  作者: TKSZ
7/258

7 鑑定

植物観察の時に鑑定能力があったらいいなと思います。

『私が与えたペンダントはつけているかな。肌に直接触れているかな』

「はい」


返事をすると目の前に石が出てきた。

花崗岩かな?


『この石に意識を集中し「鑑定実行」と唱えてみよ』


石に意識を集中する。


「鑑定実行」


何も起こらない?

イントネーションがおかしいのかな?


「鑑定実行」


やはり何も起こらない。


『2回唱えたということは鑑定ができなかったのかな。やはりそうか』


何、わかっていたの。

それではこのペンダント役に立たない?

鑑定ができるなんて魅力的だなと思ったのに残念だな。


『まだ使えないと決まったわけではない。それからそのペンダントはタカシ様しか使えないようになっている。タカシ様の体から10m以上離れるとタカシ様のところに戻ってくるようにもなっている』


うん?まだ望みがあるのかな。


『タカシ様が作ったパンを出してくれるかな』


パンを食べると鑑定が使えるのかな?

ハムとレタスとチーズを挟んだパンを出す。


『では、その「魔法のパン」を食べてみてくれ』

「『回復のパン』とか『治癒のパン』なのではないのですか」

『その点はこの後説明しよう』


『魔法のパン』を食べてみた。


『「鑑定実行」と唱えてみなさい』

「鑑定実行」


石に集中して唱えると情報が頭に流れ込んできた。


202g

花崗岩


どのように鑑定できたかロク様に伝える。


『では、「鑑定実行」の後に「詳細1実行」と唱えてみなさい』


石に意識を集中し「鑑定実行・詳細1実行」と唱える。


202g

花崗岩

黒雲母

正長石

石英

灰曹長石

ヒタチ村産


より細かく鑑定することができた。


「詳細1ということは詳細2というのもあるのかな」

『10まであります。より細かく鑑定できます。同時にあなたの持っている知識も細かい鑑定に影響を与えています』


詳細2は駄目だった。


『高度な詳細は鑑定を使うことによりできるようになりますよ。ではパンも鑑定しましょう』


魔法のパン

12時間有効

タカシ製造


詳細1までではここまでわかった。

ロク様に伝えた。


『このパンはタカシ様が何に使おうかと考えることによって効果が変わるようです。鑑定を使えるようにしたいと考えたことで「魔法のパン」になったのです。出ている時間は効果が続く時間でしょう』


ペンダントを鑑定してみた。


鑑定のペンダント

タカシは11時間40分18秒有効

タカシは詳細1まで有効


『自分自身も鑑定できますよ』


タカシ

竹早隆司

地球人

魔法のパンの効果は11時間38分27秒


詳細1で生年月日もでてきた。

ブレスレットも鑑定してみた。


回復と治癒のブレスレット

装着者の体力回復と怪我の治癒が自動的に行われる

タカシは魔法のパンの効果で回復魔法と治癒魔法が使えるようになる

今回の使用可能の時間 11時間27分12秒

装着者 タカシ

所有者 タカシ

装着者か所有者から10m以上離れると所有者のところに戻ってくる


『治癒と回復の魔法が使えるようになったようだな。試した見るか』


え、大丈夫?


ロクの背中に傷ができ血が出てきた。


『傷に集中して「治癒実行」と唱えてくれ』


唱えると血が止まり、傷がふさがった


『「完全治癒実行」と唱えてくれ』


傷が完全にふさがった。


『「完全回復実行」も頼む』


どうやら治癒・完全治癒・回復・完全回復・診察・毒除去が使えるようになったようだ。

ロク様は洗浄の魔法で血の汚れをきれいにした。

魔法って便利だな。


「この治癒・完全治癒・回復・完全回復・診察・毒除去は地球でも使えるの?」

『今は鑑定も含めて無理でしょう。いずれ使えるようになるかもしれません』

「どうしたら使えるようになるの」

『すべて使えるようになると考えないでください。いろいろな条件がそろってくれば、使えるものもできるでしょう。あまり急がないでください。まずは明日の朝までは鑑定を練習してください。村長以外には気がつかれないように気を付けて』


夕食ではまた村で養殖されている魚を燻製したものが用意された。

魚の名前はサモ。

燻製はスモークサモという。

わさびがついていた。

わさびはこちらでもわさびというらしい。


食後、コン様とお茶を飲んでいる。


「夕食前にタカオの町から衛士がきました」

「衛士が?」

「はい、5人。今回の結界の破壊について調べるようです。ミオさんが手配してくださいました。こちらを調べた後、ヤリミズ村でも調べるようです。今、詰め所にいます」

「もう修復されているのに調べることができるのですか?」

「はい、専門の方にはどのように変化したかわかります。今回の結界の破壊は重大な犯罪です」


自治権がある村には衛士が常駐しているわけではないが犯罪などが発生したとき派遣されてくるため、簡易宿舎の付随した詰め所は設置されている。

日頃の村の警備は村人が持ち回りで担当しているが、その時の拠点もこの詰め所を利用している。


『すぐに片付きそうだよ』

「ロク様どういうこと」

『結界を破壊した者が修復に気がついたようだ。今晩再び破壊をしに来るだろう。今晩、衛士たちと見回りに行こう』

「了解。いつ行く?」

『仮眠をとっていればいい。動きがありそうなら起こすよ』

「では私もこちらの客間を使います。衛士に連絡しておきましょう」


夜、様々なものを鑑定し、詳細2まで鑑定できるようになった。

それにともなって頭の中で意識するだけで鑑定ができるようになった。

無言でできる方が便利だ。


12時ごろロク様に起こされた。

コン様もすでに出かける用意を済ませていた。


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